燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医Dr徳田安春の最新医学情報集

細胞性免疫の機能低下

2016-09-30 | 勉強会
細胞性免疫の機能低下     今回は細胞性免疫の機能低下ケースにおける考慮すべき感染微生物を表に示す。 2L M N 2Sのゴロは青木真先生から教えていただいたもの。 アルファベット順となっているので記憶しやすい。     表:細胞性免疫低下患者でリスクの高い感染微生物 微生物の種類 グループ(覚え方) . . . 本文を読む
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好中球減少症で注意すべき病原体

2016-09-28 | 勉強会
好中球減少症で注意すべき病原体 免疫低下にはさまざまなタイプがある。 そのタイプによりそれぞれリスクとなる感染微生物の種類が異なる。 今回は、好中球減少症で注意すべき病原体について表に示す。   表:好中球減少症患者でリスクの高い感染微生物 微生物の種類 グループ 主な微生物 細菌 腸内GNR . . . 本文を読む
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Clostridium difficile 感染症

2016-09-26 | 勉強会
今回はClostridium difficile感染症についてみていきましょう。 まず、リスク別抗菌薬一覧を表1に示す。   表1:Clostridium difficile感染症のリスク別抗菌薬一覧 高リスク 低リスク ニューキノロン アミノグリコシド クリンダマイシン テトラサイクリン 広域ペニシリン . . . 本文を読む
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総論 総合診療医のための入院中の発熱への対応

2016-09-24 | 勉強会
総合診療医のための入院中の発熱への対応   入院中患者の発熱に関しては表1に示すような7大医療関連感染 症に注意する。   表1:7大医療関連感染症 1)手術部位感染症surgical site infection (SSI) 2)人工呼吸器関連肺炎 ventilator-associated pneumonia (VAP) 3)カテ . . . 本文を読む
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総論 総合診療医のための術前予防投与推奨例

2016-09-22 | 勉強会
総合診療医のための術前予防投与推奨例    手術部位感染症surgical site infection (SSI)の予防として、 術前投与で推奨されている抗菌薬を表に示す。  SSIの原因の多く がStaphylococcus aureus であるので、推奨薬もこれをカバーするレジメンとなっている。  V CMを使用する状況は、 患者がペニシリンアレルギー . . . 本文を読む
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総論 静注抗菌薬と内服抗菌薬

2016-09-20 | 勉強会
静注抗菌薬と内服抗菌薬    最近、静注から経口抗菌薬へのスイッチについての研究はふえてきている。  米国では入院費用が高いからであろう。  一般に表19の状態になった場合に経口薬に変更できる。   表19:静注から経口抗菌薬へのスイッチの基準  1)臨床的改善(バイタルサイン安定,局所所見の改善、直近24時間は無熱) 2)薬物摂取が可能・胃腸管が正常 . . . 本文を読む
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総論 総合診療医のための感染症種類別抗菌薬使用期間ガイド

2016-09-18 | 勉強会
総合診療医のための感染症種類別抗菌薬使用期間ガイド      感染症と菌の種類別の推奨使用期間について表に示す( サンフォードその他を参考に作成)。  これらはあくまでも推奨期間の目安。  実際には、 患者の全身状態、食欲、バイタルサイン、局所所見、画像、検査(ただしCRPにのみ依存してはならない!) などを総合的にみながら臨床判断する。  尿路感染症のうち、 . . . 本文を読む
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特別掲載 フィジカルの尤度比データは信頼できるのか

2016-09-16 | お知らせ
フィジカルの尤度比データは信頼できるのか      多くの臨床研究ではその方法論に問題があり(診察技術の低い人によるフィジカルの操作特性研究など)、LRをそのまま受け入れることができない。      心不全診断ための心臓の聴診でS3の有無による診断特性をみる研究が、聴診の不慣れな診察者のみで行われた場合、S3の診断特性の結果は悲劇的となる。 & . . . 本文を読む
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総論 総合診療医のための起炎菌別推奨抗菌薬

2016-09-14 | 勉強会
総合診療医のための起炎菌別推奨抗菌薬    エンピリック治療開始後はもちろん、 尿中抗原検査や培養結果などで起炎菌と感受性検査結果が判明し たら、できるだけ挟域抗菌薬( 安価で耐性菌を誘導しにくいメリットあり)に切り替えて、de- escalationを行うことをお勧めする。  早めに培養結果のフォローを行う。  これを抗菌薬の適正使用antimi crobial ste . . . 本文を読む
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総論 やむをえないときの初期エンピリック選択

2016-09-11 | 勉強会
やむをえないときの初期エンピリック選択    抗菌薬の初期選択は検体のグラム染色所見やその他の所見(尿中抗 原)にもとづいて行われることが望ましい。  しかしながら、グラム 染色用の検体確保不能(痰が出ないなど)や他院ですでに抗菌薬が 開始されていた場合のような部分治療partial treatment後などのときは、表を参考に選択する。  もちろん、 血液培養などで起 . . . 本文を読む
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