燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医Dr徳田安春の最新医学情報集

ケースの最終診断

2019-12-27 | 勉強会
みなさん、こんにちは。   いよいよ今回のケースの最終回です。     学生A: 両側腸骨より骨髄検査が施行されました。   ギムザ染色による塗抹検査にて、血球貪食像を認めました。   また、血管内に腫瘍性リンパ球を認めました。フローサイトメトリー検査にてB細胞系リンパ腫であることが判明しました。   粟粒結 . . . 本文を読む
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ケース追加検査結果その1

2019-12-26 | 勉強会
みなさん、こんにちは。       学生A:追加の検査結果を下記に示します。   血清フェリチン5,900 ng/mL (基準値 10-240 ng/mL)   可溶性IL2レセプター抗体 12,000 U/ml    IgM型抗A型肝炎ウイルス抗体:陰性   B型肝炎HBs抗原: . . . 本文を読む
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ケースの鑑別についての論理

2019-12-25 | 勉強会
みなさん、こんにちは。     学生C: 血球貪食症候群は怖い病気ですね。     徳田:そう、ただもっと怖いのは、成人型の血球貪食症候群では、悪性リンパ腫の合併が多いことです。   このうち、アジア人(特に日本人)では、血管内悪性リンパ腫intravascular lymphoma (IVL)の合併が多いといわれてい . . . 本文を読む
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ケースの検査結果の解釈

2019-12-24 | 勉強会
みなさん、こんにちは。       徳田:では、検査結果を解釈してみよう。       学生E: まず、3系統の血球減少があります。ESRとCRPの上昇、肝胆道系酵素の上昇、血清アルブミン値とフィブリノーゲン値の低下、およびDダイマーと血清中性脂肪値の上昇を認めます。       . . . 本文を読む
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ケースの検査結果

2019-12-23 | 勉強会
みなさん、こんにちは。     徳田:心雑音が聴かれない感染性心内膜炎も10%程度はありますので、完全には否定できませんが、その可能性はやや低下しますね。   これらの鑑別診断に基づいて、どのような検査を行うべきかをみてみましょう。   まず、血液培養は?       学生C: 必須と思います。 &n . . . 本文を読む
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プロブレムリストと鑑別診断リストの改訂

2019-12-20 | 勉強会
みなさん、こんにちは。     徳田:では、診察所見を加えた、改定プロブレムリストを作成してみましょう。     学生E:はい、下記です。 #1悪寒(中等度)   #2寝汗   #3倦怠感   #4体重減少   #5発熱 (以上はすべて1か月前よりあり)   #6比較的 . . . 本文を読む
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浮腫ではピット回復時間をみる

2019-12-19 | 勉強会
みなさん、こんにちは。   今回も前回の続きです。     徳田:この患者さんは両側足背部に軽度浮腫あり、ということですが、浮腫がある場合には圧痕(ピット)ができる浮腫(pitting edema)かどうかも評価してほしいですね。   ピットする場合には、指で10秒程度圧迫しピットさせてもとの状態に戻るまでの時間である、ピット回復時間pit . . . 本文を読む
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比較的徐脈とは?

2019-12-18 | 勉強会
みなさん、こんにちは。     徳田:バイタルサインの解釈をやってみましょう。     学生C: 比較的徐脈があります。     徳田:39度台で脈拍90(<110)ですので比較的徐脈ですね。   「39度で110番」と覚えましょう。   どういう疾患で比較的徐脈になりますか? &n . . . 本文を読む
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今回のケースの診察所見

2019-12-17 | 勉強会
みなさん、こんにちは。     徳田:では、これらの診断仮説をもとに、診察所見をみてみましょう。     学生A:下記です。   バイタルサイン:血圧140/80 mmHg、心拍数毎分90回、呼吸数毎分19回、体温39.2度、 SpO2 99%(室内気)。   全身外観:やや不良。   皮膚:皮疹なし . . . 本文を読む
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初期プロブレムリスト

2019-12-16 | 勉強会
みなさん、こんにちは。   それでは、先週からの続きです。     徳田:では、病歴情報までで初期のプロブレムリストを作成してみましょう。     学生E:はい、下記です。   #1悪寒(中等度)   #2寝汗   #3倦怠感   #4体重減少   #5発 . . . 本文を読む
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