燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医Dr徳田安春の最新医学情報集

処方カスケード(prescription cascade)ケース

2022-12-15 | 闘魂症例検討会
みなさん、こんにちは。



図1の患者は筆者が直接診療したケース(85才男性)である。

 

施設入所中であったが、15種類の内服薬が処方されていた。

 

肺炎、脱水、認知機能低下などが認められた。

 

図1:入院時の患者ケース

 

 

このケースについては表のような処方カスケードがあったことが判明した。

 

表:上記ケースで認められた処方カスケード(prescription cascade)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

嚥下障害 → 誤嚥性肺炎

↓ 

パーキンソン症候群

抗コリン薬投与 → 認知能低下 → ドネペジル投与

便秘 →下剤投与 → 下痢  → 脱水

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

最終的に3種類の薬剤にまで脱処方を行った。

 

患者は軽快し、自力で経口摂取を行うことができるところまで回復した(下図)。

 

 

 

 

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2 コメント

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かごしま臨床栄養連携研究会 (新屋敷初美)
2023-01-03 15:09:38
徳田先生はじめまして。12/3かごしま臨床栄養連携研究会では貴重なご講演をいただきありがとうございました。老健施設で歯科衛生士をしております立場として、画面から目が離せませんでした。普段から様々な景色を見せてくれる「口腔内」ですが、先生のお話を聞いて益々「ヒトの身体サイン」に魅了されました。
これからもっと精進し、仕事に向き合っていきたいと心が燃えました。有難うございました。
返信する
新屋敷様へ (徳田安春)
2023-05-08 08:23:54
講演会へのご参加とコメントをありがとうございます。返事が遅くなり申し訳ありません。
口腔内には貴重なフィジカルが多数ありますね。口腔内は体の窓でもありますよね。
返信する

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