みなさん、こんにちは。
前回の続きです。
医師と研修医の正解率は約20%と低かった。
約40年後、同じ質問を使った研究がボストンのある病院の医師や研修医に対して行われた。
その結果は2014年のJAMA誌に掲載されたが、正解率は約20%と約40年前とほぼ同じであった。
もっとも多い検査後確率の回答は95% . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
約40年前に興味深い研究が米国で行われ、1978年のNEJM誌に掲載されていた。
検査の解釈について医師や研修医に尋ねるものだった。
質問はこうである。
「有病率が1000分の1の病気をみつけるために行われた検査が陽性であったときの検査後確率を述べよ。検査の感度はほぼ100%で、偽陽性率は5%とする。」 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
前回の続き。
数週間後、追加の検査結果が全て出そろった。
予想通り、全て異常なし。
再検したCEAも正常範囲内であった。
これらを受診者に説明すると、ほっとした表情でたいそう感謝された。
確かにCEAは使い方によっては役に立つ検査だ。
  . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。明日の午前中、所用がありますので、この時間にお届けします。
病院の指導医となった私が総合診療部門で内科系初診外来をやっていると、人間ドックからの紹介受診者がよく送られてくるようになった。
多数の検査項目のなかには、腫瘍マーカーというのがあり、多くのドックでは血清CEA (癌胎児性抗原)を測定している。
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みなさん、こんにちは。
“Probability is the rule of life, especially under the skin. Never Make a Positive Diagnosis”
By William Osler, MD
「確率は命のルール。特に体内ではそう。決して陽性診断をしてはならない . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
血清リン値が5.0mg/dl以上に上昇した場合、高リン酸血症とよぶ。
腎不全(リンの排泄低下)や横紋筋融解症(細胞からのリンの大量放出)によって、高リン酸血症を認めることが多い。
高リン酸血症は、血清カルシウム濃度を低下させることがあり、そのため低カルシウム血症の症状をきたす。
手指や口唇のしびれやテタ . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
血清リンが 2.5 mg/ml以下を低リン血症とよび、1.0 mg/ml以下では高度の低リン血症とよぶ。
低リン血症では、ATPなどの細胞内有機リン酸化合物の合成障害をきたし、各種の細胞機能の障害をもたらす。
横紋筋の融解症によるミオグロビン尿症や、認知機能・記憶力の低下、末梢神経異常、溶血などをきたす。
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みなさん、こんにちは。
血中のマグネシウム濃度が2.2mEq/L以上のとき高マグネシウム血症と呼ぶ。
高度の高マグネシウム血症(>4.0mEq/L)では、腱反射の減弱・消失や筋力低下が認められる。
血管拡張によって低血圧をみることがある。徐脈性不整脈を認めることもある。
重症になると、低体温となり、昏睡にいたることがある . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
血清マグネシウム濃度が1.4 mEq/L未満となったとき低マグネシウム血症とよぶ。
低マグネシウム血症による症状と所見は低カルシウム血症のそれと似ている。
筋肉攣縮、振戦、Chvostek徴候、Trousseau徴候などを認めることがある。
重症になると、不随意運動(舞踏病様・アテトーゼ様)、せん妄、大 . . . 本文を読む
みなさん、こんにちは。
血清アルブミン濃度で補正したカルシウム濃度が10.5 mg/dL以上のとき高カルシウム血症とよぶ。
高カルシウム血症にても、バゾプレシン(ADH)に対する腎の反応性が低下するため(腎性尿崩症)、多尿と口渇をみることがある。
食欲不振や嘔気・嘔吐などの消化器症状をみることもある。
神経系症状として、認知機 . . . 本文を読む