燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医Dr徳田安春の最新医学情報集

講座 呼吸器臨床のコツ6

2015-02-21 | 講演会

 前回に引き続き、稀だが無視できない疾患です

2 サルコイドーシス

 原因不明の多臓器疾患。若年(20~30代)と中年(50~60代)に好発し、両側肺門リンパ節、肺、眼、皮膚が好発臓器であるが、神経、筋、心臓、腎、骨、消化器などの各種臓器にも罹患する。QOL や予後、治療上等で注意すべき臓器は眼、肺、心、神経、腎などである。発症率には地域差があり北に多く南に少ない。わが国の推定有病率は人口10万対7.5~9.3で、罹患率は平均0.7である。有病率は人口10万人当たり2.2人で、男女別では男性1.7人、女性2.6人と女性にやや多い。

3 肺塞栓症

 死亡率約10%で、塞栓となる血栓が大きい場合は即死を来すことがある。欧米では循環器疾患による死亡原因として3番目に多いとされる。肺組織が壊死に陥った状態を肺梗塞といい、約10%に認められる。人種別では黒人に多く、黄色人種に少ない。また、高齢者に発症しやすい。欧米に多く日本では少ないとされてきたが、わが国でも年々増加傾向を示し、年間症例数は約4,000例と推計される。診断が容易でない場合があり、診断されていない症例がかなりあるものと思われる。

4 膠原病肺

 膠原病とは、自己免疫の機序で起こる疾患の総称で、関節リウマチ、多発性筋炎/皮膚筋炎、全身性エリテマトーデス、強皮症、シェーグレン症候群などが含まれる。膠原病は、主として関節や骨、皮膚、筋肉などに変化が起こるが、なかには肺に変化を起こす場合がある。膠原病によって起こる肺の変化は膠原病肺とも呼ばれ、間質性肺炎、胸膜炎、肺血管炎、細気管支炎、気胸なども含まれる。膠原病の診断が確定する前に肺病変が出現する場合もあり、膠原病の予後が肺の疾患で決定されることもある。

 今回のシリーズは以上です、話変わって、広島カープの黒田選手は今時珍しい「男気」ですね、20億円の提示すらあったにも関わらず、4億円で古巣に戻る、まあカープは今年優勝の最有力ですから、いいタイミングで戻ってきましたね、勝ち負けに関係なく頑張ってほしいですね、では次回に。

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