燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医Dr徳田安春の最新医学情報集

Fever workup 2015 診療で即役立つクイズ

2015-04-12 | 講演会

昨日中部労災病院でセミナーをやってきました。そこで行ったクイズ集を公開します。回答解説編は約1週間後にこのブログで発表いたします。写真は、先日医学書院編集会議のあと宿泊した山の上ホテルのお部屋。このホテルは、川畑康成さんや、三島由紀夫さん、池波正太郎さんなど大作家が宿泊していたとのこと。写真の机もこの大作家の方々に利用されていたかもしれませんね。

Fever workup 2015

 

1.   医療関連感染症で頻度の少ないものは?

①   尿路感染症(フォーリーカテ関連感染など)

②   肺炎・下気道感染症

③   手術部位感染症

④   血流感染症(カテ感染など)

⑤   肝胆道感染症

 

2.   Fever workupで「一般的に」推奨されていないのは?

①   全身の診察

②   血液培養(最低2セット)

③   胸部単純X線写真

④   腹部単純X線写真

⑤   検尿(必要に応じて尿グラム染色、尿培養)

 

3.   医療関連肺炎の症例定義に含まれているものは?

①   30日以内に2日以上の急性期病院入院

②   60日以内に2日以上の急性期病院入院

③   90日以内に2日以上の急性期病院入院

④   120日以内に2日以上の急性期病院入院

⑤   365日以内に2日以上の急性期病院入院

 

4.   CLABSI予防バンドル(Pronovost Bundle)に含まれていないものは?

①   手技前の手洗い

②   スタンダードプレコーション

③   穿刺部位消毒

④   鼡径部挿入の回避

⑤   カテ留置の必要性について毎日議論

 

5.   敗血症・菌血症の早期症候に含まれないものは?

①   頻脈または呼吸数上昇

②   平熱だが悪寒戦慄あり

③   倦怠感・食欲低下

④   全身外観が不良

⑤   患者さんが「退院したい」と言ったとき

 

6.   見つかりやすい感染部位は?

①   尿路感染症

②   血管内感染症(カテ関連以外)

③   骨髄炎(脊椎炎・褥瘡・糖尿病足)

④   深部膿瘍(肝・腸腰筋・骨盤内・硬膜外)

⑤   前立腺炎

 

7.   医療関連感染症で問題とならない起炎菌のカテゴリーは?

①   グラム陽性球菌: MRSA, CNS, Enterococci

②   グラム陰性球菌: Moraxella catarrhalis

③   グラム陰性桿菌: SPACE(Serratia, Pseudomonas, Acinetobactor, Citrobactor, Enterobactor)

④   嫌気性菌(腹腔内・深頸部・壊死性軟部組織感染)

⑤   カンジダ(長期抗菌薬, CV, FN, GI術後、免疫↓)

 

8.   発熱の原因となる非感染性疾患とならないのは?

①   DVT

②   薬剤熱

③   偽痛風

④   肺塞栓

⑤   体温計の故障

 

 

9.   Clostridium difficile感染症(CDI)で正しいのは?

①   飛まつ感染する

②   接触感染予防をおこなう

③   アルコール消毒で予防可能

④   培養検査で検出しやすい

⑤   重症例ではVCM静脈注射を考慮する

 

 

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