甲子園2015年の違反報道について
紘一郎雑記帳
今日で暑い8月も終るが、最も熱（暑）かった今年の甲子園、
優勝した東海大相模の小笠原、早実の清宮、九国の山本
関東第一のオコエというスターが順調に勝ち残ったことで、
100年目の夏の甲子園は大きく盛り上がったが、
その裏で取材が過熱する余り、いくつかの問題が起きた。
そのひとつが、TBSの取材禁止事件。
混乱を避けるため取材禁止エリアとされていた甲子園球場の場外で、
取材証を持たないクルーが、長蛇の列のファンに対してカメラを回したため、
大会本部役員が注意すると、「個人撮影です」と嘘の説明をして
さらに取材を続けたため、大会本部はTBSのすべての取材証を取り上げ、
来年の大会の取材証も発行しない厳しい処置が決められた。
一部では、
「選手に直接の迷惑をかけたものでも、混乱を招いたものでもなかった取材に、
そこまで厳しい処置を下す必要があるのか」
「来年の取材は関係ないのではないか」という声もある。
しかし、私は注意され”個人撮影”とウソの説明し取材を続けたのは、
決して軽い事では無いと思う。ここで明確な処罰をしないから
多くの誤報や虚偽報道が続くのである。
実は、今大会のメディアの暴走は、これだけではなかった。
甲子園球場の廊下に置かれていた大会本部から報道陣への連絡用の
ホワイトボードには、取材違反に関する報告文書が、6、7枚、貼り出された。
TBSの取材違反が表沙汰になったこの貼紙だが、こんな事件もあった。
長崎文化放送の社員が取材証を使って入場、しかも、
アルプススタンドでビールを飲んでいたというもの。
その人物は取材記者でなく社員だったが、
満員でチケットが買えず入れなかったため、
取材証を同社の記者から借りて入場、お客さんからの通報があったという。
またRKB毎日放送のラジオレポーターも、宿舎からの移動期間の
取材が禁止されているにもかかわらず、九州国際大付属の
チームバスに乗り込んで取材したため、取材証を取り上げられた。
大会本部は、選手の練習環境を守り、大会運営の混乱を避けるため、
いくつかの取材ルールを決めている。
そのルールを守れないものに高校野球を語る資格はない。