読み聞かせ日記@矢野学習教室(千葉県山武市)

矢野学習教室で読んだ本をご紹介。塾の日記も。

”The Artist Who Painted a Blue Horse"(小4に読んだ本)

2017年07月10日 | 英語の本
6月最終週の小学生英語クラスでは、こちらの本を読みました。
The Artist Who Painted a Blue Horse
Eric Carle
Philomel Books

前回に引き続き、またまたエリック・カール。

この絵本に登場するのは、ある芸術家。
そして、色々な動物たちを描くのですが…表題にある「青い馬」や「黒い北極熊」「緑のライオン」など、ありえない色の動物たちが次々に登場します。

そして、最後に現れるのは「○○なロバ」!
「○○」に入る言葉は、ぜひ絵本で確認してみてください。

想像の世界を表した、まさに「アート」な絵本です。


あとがきで、エリック・カールはこの絵本が生まれた経緯を書いています。

アメリカで生まれたエリック・カールは少年時代をドイツで過ごしました。
当時は、ナチス政権下。現代絵画や抽象絵画を創作したり展示したりすることは禁じられていたそうです。

しかし、カールが12歳か13歳頃のある日、美術の先生がこっそり彼に「禁じられた芸術」を見せてくれました。
そして、先生はこう言いました。
「この絵の美しさ、ゆるくて自由なところを見て!ナチスは芸術のことを何もわかっちゃいないんだ!」
この先生は、カールの自由な絵に魅力を感じていたようで、カールに「禁じられた芸術」を見せてくれたようです。

最初、若いカールは衝撃を受け、先生はおかしくなってしまったのではないかと思ったそうです。

しかし、今では「僕の緑のライオンや『間違った』色の動物たちは、70年前のあの日に生まれたんだ」と、カールは言います。


お子さんには、政治的・歴史的背景はまだあまりよくわからないとは思いますが、次のページがめくられるのをワクワクしながら待っている表情を見たら、この絵本を心から楽しんでいることが伝わってきました

文字数も少ないシンプルな絵本ですが、深いです!
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