中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

お知らせ

2013-07-05 21:36:57 | 音楽
 山響のホームページなども制作して下さっている会社、「オフィス・ルーチェ」のおかげにより、このたび、作曲家「中島はる」のホームページが完成しました。

 母の死後、作品の目録を整理して残さなければと思っていましたが、ようやくこれでひと安心。

 作曲家 中島はる
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缶極まる

2013-07-03 18:27:45 | 危機管理
 先日、久しぶりに「缶切り」を使いました。最近の缶詰はほとんどがプルタブ式になりましたからね。缶切りが見あたらずに惨めな思いをしなくても良いのは確かに便利ですが、今一つ味気ないような気もします。そう簡単には開けてはいけない、とっておきのものに「ついにこの時が来た!」とばかりに刃をたてるという厳粛さが必要な缶詰もあるのです。 

 
 何年か前の山響忘年会のビンゴの景品で、その缶は当たりました。

 「10万円たまる」貯金箱です。100円ショップにある、缶詰型のやつですね。貯金箱にオブジェとしての価値が必要かどうかはわかりませんが、これはまた極端に何の愛想もない殺風景な銀色の缶。ただ、これの優れている点は、目標が明確であることです。・・・これに500円玉を入れ続ければ、いつか10万円になる。この「10万円」という設定もなかなか良い。10万をパッと使う気になれば、たいていの贅沢はできそうです。

 
 考えてみると、私は今までの人生で、貯金箱というものを一杯にしたことが一度もありません。夢がないんでしょうか。「今までにいくら入れたか」をだいたい把握しているので、わくわく感がもてない。なので必要なときに下の黒くて丸いゴムを外して使ってしまう。

 ゴムなんかついてない、出すときに割るしかない瀬戸物のやつにすれば良かったのかとも思いますが、そんな小銭のためにいちいち器物損壊をするのも好きになれない。しかし壊さないと、小銭とはいえ金を捨てたようなものだし・・・やっぱり夢がないのでしょう。


 なので、この貯金缶にも何の興味もありませんでした。ので、酔った時に何の意識もなく「よ~し、これが一杯になったらその10万円でみんなでディズニーランドに行こう!」と言ってしまったのでした。・・・こんなのが一杯になるのはずっとずっと先のこと。それまでせがまれないで済むし、なんと良いアイディアだろう。

 しかし・・・それからというもの、娘の恐ろしい収奪が始まったのでした。
「ただいま~」家に帰るなり、
「ねえっ、500円ある?」
・・・せめて「おかえり」ぐらい言ってくれてからにしてほしい・・・と思いながらも着替える間もなく、ポケットから500円玉を持って行かれる。

「ごめん、今日は無いや」と言っても
「ほんとかどうか見せて」

・・・そして実際に無いと、心から落胆されてしまう。仕方なく、できるだけ用意しておくようになってしまったのでした。情けない。


 そんな暮らしにも慣れてきた頃、だんだん投入時の音が鈍くなり、そして次第に入りにくくなってきたのです。そしてついに・・・ひっかかった!

 これはさすがの私も、驚くとともに、感慨深いものが。私が自分の意志では一枚も入れていないのに、きっちり約200枚・・・女の執念はすごい。

 そして缶切りによる、厳粛な「オープンの儀」がしめやかに執り行われ・・・先週末となったわけでした。


 当分、新しい貯金箱は買わないつもりです。
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週末

2013-07-01 11:21:56 | 危機管理
 たまには日記風に。

6月28日(金)

 大阪での「さくらんぼコンサート」終演後、梅田に出て、呼び出した神戸在住の友人と軽く飲んで東京行きの夜行バスに乗る。大阪の地理はまったくわからないので、友人に案内を任せたが、実は彼もよくわかっていなかった。バス発車の時刻間際になっても乗り場がみつからず、金曜夜の繁華街を、例によって激走。時間過ぎまで待ってくれていたバスに、やっとのことでたどりついて、失神したように眠る。


6月29日(土)

 「まもなく渋谷駅周辺です」カーテンで閉ざされたバスの中からは外の様子がまったくわからないが、アナウンスを信じて、よろめきながら降りてみると、そこは土曜の朝6時半の白けきった渋谷。まぶしい朝日のなかで、開き直って飲み続けている酔っぱらいが、そこかしこの店にへばりついている。
 
 彼らと似たような気分で、電車に乗り、妻の実家へ。シャワーを借りて髭を剃ると、ようやくかすかに「朝の気分」。山形から持ってきてあった車に乗り込み、朝の首都高を千葉方面へ。土曜日だというのに次第に渋滞し始める。やはり目的地が同じ車が多いらしい。

 そして周りの車と同じく到着した先は・・・千葉なのに「東京」と呼ばれるあの場所。「東京ディスニーリゾート」。車を置いてモノレールの駅へ。そこが待ち合わせ場所の「ディスニーシー」。改札脇で、その日も面接に落ちた失業者のような面もちで待つこと30分。そこへ山形から出てきた家族と、ついにご対面。
遠目からでも上気しているのがわかる娘に、
「誕生日おめでとう!」。

 ・・・これで私の任務の大半が、めでたく完了。


6月30日(日)

 夢も見ない死骸のような熟睡に、わずかに意識が戻りかけてハッと体を起こすと、いまだに「夢の国」にいたことを思い出し、軽くため息。目を覚ますのはまだ早いと言わんばかりに、そこは「ディズニーリゾート」のホテルの部屋。今日はこれから「後半戦」。

 前日の「シー」は、園内でアルコールが摂取できるので、力尽きそうになると一杯飲んで復活できたのが救い。しかしそれも善し悪しで、酔った勢いで何も考えずに付き合ってしまったのがフリーフォール系だったりしてひどい目に。降りてから、気分が悪くなった私と、純粋に怖くて涙ぐんでいる娘とともに、「もうこういうのはぜったいにやめようね」。夢の国においても、若干の正常な判断力は残すべきだと気づく。

 しかしこの日の「ランド」は凄い人出。入園早々、エントランスから押しあいへしあいの洗礼を受ける。さらに「ランド」は喫煙所の数が激減。歩けど歩けど見あたらないので、そこら辺のお兄さんに訊いてみると・・・なんと、この広大な敷地内に、たった3カ所。思わずその感じの良いお兄さんを睨みつけてしまう。

 教えられた人工の山を越えてたどり着いた喫煙所で、周りの若者たちを見ながらふと考える。息子ももう中2。今回は放っておいても妹を連れて勝手にアトラクションに乗ってきてくれるので助かるが、そろそろ「家族と一緒に来る」年齢でもなくなるだろう。ということは、こうして一家そろってここに来るのもこれが最後か。思えば、私の任務の本当の終了も実はもう、そう遠くない。

 吸い殻とともに仏頂面を捨て、今度は確かな足取りで、再び人混みへと・・・。


7月1日(月)

 朝、整体院にて。

「またまたずいぶんお疲れですね」
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