中爺通信

酒と音楽をこよなく愛します。

大流行

2009-11-11 15:23:47 | 雑記
 すっかりおなじみになりました「消毒用アルコール」。 

 最近、いろいろな施設の入り口あたりで人とすれ違った時に
「おやっ、この人酒飲んできたのか!」
と思って、あやうく羨ましがりそうに…なることはありませんが、びっくりすることがあります。みなさんきちんと使っているようですね。

 
 また最近、人が至近距離にいると、思わず咳を我慢してしまうことがあります。さっき食べたお煎餅のかけらが、ヘンな感じでのどにくっついてむせただけでも
「インフルエンザか?」
という、ちょっイヤな静まり返り方を感じることがあるからです。あんまり過敏になるのはどうかと思いますが、都会の混んだ電車とかだったら、やっぱりいろんな意味で気をつかったりして大変でしょうね。


 我が家は今のところ全員大丈夫なのですが、息子の小学校では流行っているらしくて、いつもらってきてもおかしくない状況です。
ということで、家の私以外の三人は昨日、予防注射(季節性のやつですが)に行って来たようです。が、常にアルコール消毒が行き届いている私には、声もかからず。ふんっ…さらに念入りに消毒するからいいよ。

 夜、娘がメルちゃんを丁寧に寝かせていました。
「メルちゃん、いんふれんざなの…」

 …流行ってますな。

 
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朝霧

2009-11-10 16:45:08 | 山形弦楽四重奏団
 朝霧の…、朝霧の……うーん、出て来ない。俳句を詠むセンスは無いみたいです。

 最近、朝晩冷えるせいか早朝は濃い霧がでます。写真は家の近くの薬師寺ですが、霧のせいで何か幻想的に見えてきます。サスペンスに出てくる「山奥」みたいです。木が茂った場所は特に濃く立ち込めてますが、これがあと30分ぐらいですっかり消えるんだから不思議です。
 

 さて、山形Qの定期まであとわずか。昨日も練習でしたが、仕上がり具合はまだまだ…。確かに忙しかったし、ちょっとダレた感じも。いかんいかん。

 こういう時は特に、朝早起きして体を動かさないと…ということで歩いているわけです。まだまだ今週も山響のスクールコンサートなど、スケジュールが詰まっている最中ですから、集中力と体力が大切…。

 
 考えながら歩いていると路地で掃除してる近所の人が。
「おはようございます!」
と爽やかに声をかけるも、何やらギョッとした様子。
…どうかしましたか?
ふと我にかえると、メガネは曇って髪はびしょ濡れ…。これではビビりますな。霧って結構濡れるもんですね…。
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ペレメリ

2009-11-09 07:38:06 | 山形交響楽団
 メリザンド  「あたしたち、ここへ来たことあるわね、もうずっと前…おぼえてる…」
 ペレアス   「そう、来たことあるよ…何ヶ月も前。あの頃、僕は知らなかった…
          ねぇ、なぜ今夜来てくれって頼んだか、分かってるね。」
 メリザンド  「分からない。」
 ペレアス   「それはね、もうこれっきり会えないだろうと思ったから…僕はもう二度と戻りはしないだろう…」
 メリザンド  「どうして、いつもそんなことばかり言うの…」
 ペレアス   「君は、もうよく分かってることを僕に言わせるの?
         僕が言おうとしていること、君は知らないのかな。」
 メリザンド  「うん、知らない。あたしは何も知らない…」
 ペレアス   「君は知らないのだね、僕がなぜ、遠いところへ行かなければならないか…
         (メリザンドを急に抱き寄せてくちづけする)…好きだ…」
 メリザンド  「(小声で)あたしも、好き…」
 ペレアス   「今、何ていったの、メリザンド…僕はほとんど聞こえなかった…真っ赤に焼けた鉄の鎖で、
         氷を叩き割ったような音がした…君の声が、かすかに、遠い地の果てから届いたんだもの…」

 ご存知メーテルランクの戯曲「ペレアスとメリザンド」のワンシーンです。はっきり言って「心中もの」なんですが、全体のトーンは「青い鳥」のように童話的です。それが、純粋で穢れのない感じを強めていて美しい。いろんな作曲家が曲をつけたくなるのもわかります。


 さて、昨日は米沢で市民文化会館40周年の演奏会でした。市民の方々との共演で合唱組曲「蔵王」などを演奏し、良い演奏会になりました。そして、オーケストラでの演目が、フォーレの「ペレアスとメリザンド」でした。フォーレは良いですね…大好きです。

 フォーレの持つ「静けさ」がすごくよく活きてると思います。この戯曲のはかない感じに、もともとよく合っているのでしょう。


 メリザンドが息を引き取った時の、義理の祖父である老王のセリフです。

アルケル  「気をつけぬか…小声で言いなさらんか。
       もうあれをおびやかしてはいけない…人の魂というものは、
       とても無口なものなのだ…人の魂というものは、独りでそっと、立ち去るものだ…
       あれの魂はあんなにおずおずと、人目に立たぬように苦しんでいる…だが、悲しいことだ…
       わかったことはすべて、悲しみのたねばかりだった…ああ、ああ、ああ…」


  
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米沢

2009-11-08 09:55:48 | 山形交響楽団
 「愛は存在を望み、憎しみは非存在を望む」 (ヤスパース)

 
 昨日今日と米沢でリハーサルと本番なので、初めて米沢に宿泊しました。米沢駅の近くです。駅周辺は、ほとんど来たことがありませんでした。いつも新幹線で通過するだけです。

 にぎやかとは言えない街並みを歩いてみると、さすが米沢…そこらじゅうに「米沢牛」の看板やノボリが。さくらんぼ以上に山形を代表するブランドですからね。あと最近は、いたる所に「愛」…天地人ですな。

 歴史にはまったく詳しくないし、ドラマも観てないのでわかりませんが、その直江さんは本当はどこの人なんですか?新潟でも大々的に「ゆかりの地」キャンペーンをやってましたが。新潟に比べると、米沢の売り方は地味なような気がします。

 他の所に出し抜かれないように、もっともっと宣伝しないと競争に負けちゃうんじゃないの?

 …いやいや、これでは「愛」じゃないですね。各地が直江さんのおかげで、共に活性化しますように。
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秋の香り

2009-11-06 08:02:03 | 山形交響楽団
 我が家のご近所、山形交響楽団事務局の駐車場にあるイチョウです。すっかり良い色になって、晴れた空によく合います。


 「金色の ちひさき鳥の かたちして
         銀杏ちるなり 夕日の岡に」 (与謝野 晶子)

 
 乗り合わせて演奏会場へ向かう車を待っている間、しみじみと秋を感じておりました。
 
 プーンと強い臭いに囲まれながら…。
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極楽

2009-11-05 07:22:12 | 雑記
 「はぁ~、ごくらくごくらく…」

 暑い夏に入って汗を流してサッパリするのも温泉の良さですが、やっぱり寒くなってきた頃に熱めの湯に浸かった時の感じは、まさに極楽。
けど、「極楽」ってほとんど死語ですね。「天国」と同じようなものでしょうが。

 極楽には、美しい池があって美しい木が生え、美しい鳥が飛んで、地面は金銀瑪瑙でできている…そしてそこでは美しい天女がいて、何でも食べたいものがあるとすぐにそれが出現する。というのが仏教の経典に書かれている「極楽」の有様です。

 「♪天国良いとこ一度はおいで~、酒はうまいしネェちゃんはきれいだ♪」
という歌を子供の頃に聞きましたが、似たような感じがします。お釈迦様が住んでいるところにしては、何だか俗っぽいですよね。


 「そんなのは本当の極楽じゃないっ!」と、言ったのが写真の人、浄土真宗の祖である親鸞です。そういう「何でも手に入る」みたいな安易な欲望の充足の世界は、「ダメな人」のために阿弥陀様が方便として考え出したものだと。そこからいずれは「本当の」極楽へ行けるように準備期間を過ごす所なんです。

 では本当の極楽とは?それはひたすら光に照らされた「光の国」だそうです。何によっても遮断されることのない光にあふれた世界…かなりまぶしそうですが、そこを訪れた者はそこで浴びた光を、暗闇に閉ざされた現世にもたらすために、生まれ変わりとして再びこの世に帰ってくると。つまり、生まれ変わるのは煩悩が棄てられないからではなくて、その逆で他の人を救うためなわけです。


 以上、親鸞の思想に関するうんちくでございました。
「リフレッシュして、心がきれいになってまた頑張る」…やっぱり温泉と極楽は似てるんですね。

 
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芋煮会

2009-11-04 07:13:35 | 山形交響楽団
 さむっ…夜の間に降った雪が遠くに見える山を覆っています。いきなり寒くなりましたが、山響の「芋煮会」は、このうすら寒い河原で予定通りの昨日、粛々ととり行われました。意志が強いからなのか、忙しくてこの日しか空いてないからなのか…。

 前の日から「この寒さの中マジでやるのか?」という雰囲気でしたが、中止の連絡は無し。「やるとなったらできなくてもやる」…演奏家は決まっている予定をみずから中止するという選択肢を思いつかないんですね。

 最高気温6度で小雨の降る中でしたが、仙台から来て下さった方もいて、和やかな会になりました。軽く震えつつも、芋煮が余計に温かく感じられました。

 こういう会はだいたい、青空の下でビールをガンガン飲むものですがこの寒さ…やっぱり日本酒でしょう。ということで銘酒「楯野川」を差し入れ。はい、単に個人的に飲みたかっただけです。

 昼間から旨い酒を飲めば、気温などお構い無し。次第に天気も良くなってきて最終的にはご機嫌。良い会でした。楽しみに集まってくれたファンクラブの方々に感謝。
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楯野川(純吟美山錦)

2009-11-03 08:50:30 | お酒の話し(山形県)
 久々に「ビビッ」ときました…(古)。

 酒田の銘酒「楯野川」です。昔に一度飲んだことがあって、感動のあまり東京の日本酒好きの親戚や友人に贈ったのを思い出しました。でもあの頃はまだまだ「質より量」の若さがあったので、「気兼ねなくがぶ飲みするには美し過ぎる」と思って避けているうちに忘れてました。

 しかしあらためて飲んでみると、「こっ、この人ですっ!」と容疑者の面通しで声をあげてしまう目撃者のように、求めていたイメージにぴったり重なってびっくり(変な喩えで申し訳ない)。とにかく何一つ余分なものがない。香りも味ものど越しも、すべてがすっきりとピントが合って、クリアーな解像度。素晴らしい…。


 突然ですが私はあまり果物が好きではありません。が、梨だけはわりと好きです。固めで香りが強くなく、甘さがほんのりしたようなのが好きです。

 日本酒の吟醸香と旨みはよく果物の香りに喩えられます。この楯野川はまさにそんな梨のような爽やかさ。美山錦55%ですが、美山錦のくさみも全く無い。


 欲を言えば…はありません。惚れちゃったかな…。「量より質」の落ち着きが出てきたということで。
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出羽祭

2009-11-02 18:15:18 | 山形弦楽四重奏団
 お祭りといえば、この「ヨーヨー」ですよね。ただの水風船なんですが、子供は手からこれをぶら下げていじってないとお祭りらしくない。これは家の子供達が買ったものです。大きさが不揃いなのが良いです。

 昨日はいつも練習で使っている出羽公民館の文化祭。サークルフェスティバルなる発表会があり、そのゲストとして新山形Qで演奏しました。

 曲はモーツァルトや民謡など。ずいぶんお客さんが多いし、しかもビデオカメラを持った人もたくさんいる。
「わが山形Qもずいぶんとメジャーになってきたな…」

 しかし、我々の演奏が終わってからの方が、カメラを構えてる人が多い…我々の次に出る幼稚園生の出し物が目当てだったんですね…。


 しかし、こういう地域の人による地域の人のためのお祭りは良いもんです。手作り感があって。風船も不揃いで綿飴もムラがある感じでしたが、温かみが感じられますね。
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プロ5

2009-11-01 13:17:40 | 音楽
 15年前…私はまだ、かろうじて大学生をしておりました。講義などにはほとんど出席せずに遊んでばかりいたものですから当然、4年では卒業できずに5年目の学生生活をおくっていました。

 大学ってのはやっぱり4年がちょうど良いんでしょうかね…楽しかった学生生活も5年目に入ったとたん、しらけた感じがしました。浪人したことはありませんでしたが、こんな気持ちなのかな、などと思ったりして。1歳下の連中にまぎれて就職活動などしていると特にそう思ったものです。
「やっぱりこの1年で卒業しよう」と覚悟ができました。

 音大生でない自分にとって、「大学を卒業して社会人になる」ということは、それまでどっぷり浸かっていたオーケストラ活動を、文字通り「余暇の趣味」にしなければならないということを意味していましたから、寂しい気持ちもありました。
「この1年、悔いが残らないような演奏をしよう」と心に決めたのを覚えています。
結局、就職後ほとんどありもしない余暇では我慢できずに、会社を辞めることになるわけですが…。

 
 さてさて、昨日は山形テルサにて行われた山形フィルの定期演奏会にエキストラとして参加させて頂きました。そのプログラムのメインが、プロコフィエフの「交響曲第五番」でした。懐かしくて、少しジーンときました。15年前に「悔いが残らないように」一生懸命取り組んだ曲です。

 無機物を組み合わせて人間の感情以上のものを表現したような、何とも言えない「ヒンヤリと激しい」感じが大好きな曲です。山響では弾くことが無い曲でしょうから、良い機会を頂きました。


 「悔いが残らない」ような演奏をしなければならないのは、演奏することが日常となった今の自分も同じことなんですよね。わかっているつもりですが、懐かしい曲を弾きながら、その気持ちが蘇りました。
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