残務整理シリーズです。以前のブログ Web3.0宣言 その5-Web3.0時代のマスコミは情報卸売業であるの最後に
ただ、Web3.0時代になり、情報卸売業にマスコミがなると、Webでの情報提供が中心になる。この場合、広告だけでは、収入的にむずかしいっていうことはWeb3.0の話の中でかいてきた。では、どういうビジネスモデルが組めるか。それが、まとめブログの出版にあると思うのだが、それについては、また今度、Web3.0と出版みたいな話で書いていきたいと思う。
って書いたので、今回は、Web3.0における出版業について
出版業は、2つの可能性があると思います。
ひとつは、まとめサイト化です。
Webでの情報は、大量に流れるため、ちょっと昔からの流れというのは、わかりにくくなっています。また、マスコミから流れるニュースでは、よくわかんないこともあります。
たとえば、韓国の大統領、いろんなことを言っていますが、あの人が、日本を敵視した発言をするのは、なぜなのか(個人的な性格かも?)なんてことは、個々のニュースからではつかみにくいです。
そういうのを、雑誌などでまとめる、さらに長期的に人気な話題を本にしていくという可能性です。
この場合、こんな流れになります
Webで人気なものを、出版社が調べる
| ↓
| 人気のものを雑誌に載せる
↓ ↓
雑誌に載っていて、まだまだWebでも話題なものを
単行本にしていく
でも、これで、生き残っていけるか?ときかれると??です
もうひとつの方向は、エイベックスがCDでやった方向です。
エイベックスの場合、いままでCD売り上げが中心で、CDの市場が下がることによって、売り上げも下がってしまっていました。しかし、松浦社長にかわってから、アーティストを中心に、いろいろなメディアミックス(着うた、DVD,CD,ライブ)をしていき、メディア間のシナジー効果を出すようにすることによって、CDが売れていきました。いまや、CD市場全体は下がっていますが、エイベックスのCD部門は、下げ止まっています。
同じ理屈で、出版社が作家を中心にメディアミックスしていく可能性はあるとおもいます。
作家に対して、ケータイやパソコン向けのライトノベルを出したり、ライブということで、講演会・トークショーをしたり、そして、そのトークショーの内容をすぐに活字に落として出版するといった、ケータイ、パソコン(ネット)、本それぞれのメディアに対して、出版を行っていき、本をかってもらえるようなコアな(所得の高い)ファンを多く集め、そこにむけて、出版をしていく、そして、裾野を広げるために、Webなども利用していく。
さらに所得の高いコアなファンむけに、ファンクラブを作ったり、もっと豪華な本をつくったり、限定トークショーを企画していくといったような、出版社がいろんなメディアを駆使して、さまざまなメディアを利用するという方向です。
一般人の場合、Webサイトを作成したり、ブログを書いたりすることはできますが、豪華本を出版したり、ましてやトークショーをやってお金を取ることは難しいです。そこで、そのようなノウハウを出版業が身に着け、その市場の顧客をがっちりつかんでしまえば、Webとは違った世界で、収益をあげていくといった可能性があります。
どちらかというと、第二のほうの可能性が高そうな気がします。
なぜなら、日本は明らかに2極化していきます。
そうすると、低価格のものを買うウィリアムのいたずらのなかま(^^;)と
高価格のものをばんばん買う人たちとの2極化になるとおもうんです。
低価格のものを買うウィリアムのいたずらの仲間は、きっと世の中に多くいて、高価のものをかう人たちは、少ないはずです。じゃないと2極化になりませんから。
大量の人に売るのは、販売管理費が大きくなってしまいます(Webにしても、サーバー費が大きくなってしまいます)。っていうことで、高価なものを買える層に、希少性を打ち出して(=これがライブとか限定本とか、サイン入りとか、イベントとか)お金を取っていったほうが、利益率が高くなり、さらに値崩れも防げます。
と考えると、Web3.0になっても、広告モデルによる収入というより、むしろ、みんなに情報がいきわたるからこそ、金持ちは差別化をもとめ、そこに出版業が、希少性を提供して収益を得ていく、そのためには、本だけでなく、いろんなメディアをミックスして提供していくっていう感じになるんじゃないかと思います。