朝いち演習は、次のテクストの本格的輪読に入る。まだ辞典を使って、演繹的なアプローチをするばかりだが、おいおい、データベースを使い、どのように意味のある用例を検索するかを、実演しながら授業を進めた。ふり当てられた教室のPC環境がよく、データベースに繋ぎっぱなしで授業できるのは有り難い。今年はとにかく、欲張らないことにした。受講学生諸君に、どのような研究スキルを身に付けさせるか、この歳になってようやく計画的に授業が構成できるようになった気がする。
演習の後始末をして東京駅へ。某財団の評議員会というのに出なければならず、高校へ向かう。乗り換えの通路でざあ様とすれ違った。チケットを買って地下の改札から駅に入り、イぺリコ豚の弁当を買う。飲み物はココナッツミルクにした。
高校に顔を出したが、お休みの教職員が多い。学校法人の総務部長殿が、評議員会のついでに高校施設の視察をしてくださった。ありがたいことである。1時間ほどあったので、退任のための身辺整理を始める。書類は思いきって、がばっと捨ててしまう。書籍が存外多く、こりゃ宅配便を頼むしかないかな。
いまどき食える物は何ですか?と職員のTさんにお尋ねしたところ、真竹の筍をたくさん採って来てくださった。いま時分、南の方のT山にいっぱい生えているそうである。里山はまことに豊かであるなあ。
さて、O山を越えて評議員会へ行く、出席の連絡が届いていなかったらしく、変な顔をされた。異動にともなう役員の交替などが議されたが、私も役職上の評議員であり、9月20日で校長はクビになるけれどどうなりますか?と質問した。心得てご高配いただけるよし。
終了後、軽く懇親会が催されたので顔を出す。財団の理事でもある地元市長さんから、校長ご苦労さまでしたと労われた。同じく理事の、学校法人前理事長閣下に校長退任をご挨拶すれば、聞いてないぞ!と言われたが、まあ、制度を変えるならうまく行っている今だな…とおっしゃった。しかし、前理事長は高校を快くは思っておられないこと明白で、怖い顔をしておられた。
中締めで退出、新幹線駅は目の前である。なにせ1時間に1本だから、総務部長殿と一緒に乗る。高校の経営に関して意見交換。正直、大所高所から位置付け直さないと、大変なことになると私は思う。そういう危機意識を、今後維持できるかどうか…。マリキ政権にならぬよう祈るばかりだが、校長やめたら、そんなの関係ねぇ…か? あの仁はたしかE学部だな。部長に筍を3本ほど差し上げた。
同居人はお通夜で留守。筍をさっそく焼き、また電子レンジで処理して、姑殿と食べてみた。少し苦味があったが、胡麻ドレッシングをつけて食べたら美味かった。明朝は筍御飯にしてみよう。