そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

6月28日(土)ザ行とダ行の交替現象

2014年06月28日 | 公開

  「花子とアン」の人気で山梨の方言に注目が集まっているが、TVを観ていたら、甲州弁のラジオ体操というものを紹介していた。同居人はいわゆる日本語「音韻学者」なのだが、この地方の言葉に見られるザ行とダ行の交替現象を説明してくれたのが面白かった。たしかにラジオ体操でも、そうなっている。

  つまり「カザン」が「カダン」に交替する現象で、旧火山である富士山も、花でいっぱいになっちゃうわけだ。

  歴史的にはバ行とマ行の交替現象が有名で、「けぶり」が「けむり」になるというやつ。私も結婚当初、同居人とスーパーへ買い物に行き、「金儲け商品」をご案内しています!との呼び声に引き寄せられて見れば、「カネボウ化粧品」の特売だった…という体験を持つ。

  家族の者の誕生日祝いにということで、夕食は近所のイタリア料理店へ行く。「T」というお店に予約の電話をしたら、別の店になっている。しかし、電話番号まで居抜きでそのまま。同じような店です…というので、お願いして出掛けると、悪くはなかった。ウニのソースに和えたパスタが美味しかった。

  一緒に助手を務めたN教授にいただいた新作の歴史小説を読んだ。前の、せっかちな捕物帳より数段面白いというか、スケールも大きいし、さすが近世文学研究者だけあって、細部に学識が溢れている(登場人物の台詞は別で、これは仕方が無い)。

  昨日T教授にいただいた論語の本も、改めてこうして読んでみると、琢磨君卓爾先生も、論語から名付けられたんだなあと再認識した。ウチの娘は万葉集で付けたがな。温故知新…そういうことにリスペクトを持たぬ理系人間は、心の底から軽蔑したい。