TSUNODAの経営・経済つれづれ草

身近な経営に関すること、経済に関することを思うままに

上毛新聞の論壇「大型店閉店と前橋の街づくり」-2010.8.16-

2010-08-16 07:14:21 | 地域産業
今日の上毛新聞の論壇に、イトーヨーカ堂前橋店の閉店と前橋の街づくりの記事が掲載されています。

 イトーヨーカ堂前橋店は、今日(16日)で閉店となりました。1987年のオープンですから、23年間も前橋の商業を牽引してきた店でした。そのヨーカ堂も、前橋駅南口近くにオープンした「けやきウオーク」や「イオン高崎店」の出店により、じり貧となり、とうとう閉店となりました。

 この後継テナントとして、地元食品スーパーと、地元百貨店の出店が期待されています。しかし、上毛新聞の論調のように、もやは、商業施設誘致で市街地のにぎわいを取り戻すことはできないと思います。

 よく、中心市街地に食料品を販売する食品スーパーがなくなると、高齢者が困ると言われますが、郊外に住む高齢者も同じです。なぜ、中心市街地の活性化というと商業施設と結びつくのでしょうか。

 上毛新聞が論じているように、生活者重視の視点から市街地の活性化を考えるべきです。

今日は、敗戦記念日から65年

2010-08-15 18:07:17 | 地域文化・地域資源
 きょうは、昭和20年8月15日の敗戦記念日から65年経ちます。

 テレビ等は、終戦記念日と言っていますが、敗戦記念日です。この言葉は、私が中学生の時の国語の先生が、終戦でなく、敗戦であると言ったのをはっきり記憶しています。

 きょうの新聞の読者欄には、戦争当時のことを投書している記事がすべてでした。しかし、明日になれば、戦争の記事はほとんどなくなると思います。

 私の愛読書に「夜と霧」があります。フランクルがユダヤ人収容所での過酷な生活を記録した本です。戦争を考える場合、日本人は一過性に考えて、明日は明日で忘れてしまう。

 日本辺境論に書かれているように、日本人は、状況対応民族で、核となる部分がないからなのでしょうか。


地元企業ベイシア計画の前橋南モールに「コストコ」進出

2010-08-14 16:04:59 | 地域産業
 地元流通企業大手のベイシアが前橋南インターチェンジ周辺に計画しているショッピングモールに、米国大手のディスカウント店の「コストコ」が進出しそうです。

 この前橋南モールは、今工事が急ピッチで進んでいて、ベイシア、カインズ、ベイシア電器、オートアールズなどのベイシアグループが進出します。その区画に「コストコ」が群馬県で初進出するものです。

 コストコは、現在、入間市などの9店舗に出店していて、倉庫型の店舗に山積みした商品を並べ、まとめ買いする消費者にニーズを満たすアメリカ流の販売手法を取る店舗です。

 扱う商品は、雑貨、食料品、業務用事務用品、アウトドア商品、スポーツ用品などで、ベイシア、カインズと品揃えが重なりますが、集客力を考慮しての誘致のようです。
 ベイシアグループは、品揃えが重なっても、共栄共存、いや勝つ自信があっての誘致ではないでしょうか。

 それにしても、前橋南モールは敷地面積が約23万平方メートルで、総売り場面積でも県内最大となるのですから、驚きです。車で10分ほどで、同じ伊勢崎西部モールがあります。
 同じグループの食い合いにはなる心配があるのではないでしょうか。
 

「日本辺境論」(内田樹著)を読む

2010-08-13 06:43:02 | 今週の一冊
昨年のベストセラーでした「日本辺境論」を読んでいます。

 この本は、新潮新書の新書ですので、比較簡単に読めます。要は、日本は、他国との比較でしか、自分たちを語れないということです。

 確かにそのとおりだと思います。日本のGDPが何位になったとか、世界一の長寿国になったとか、県のイメージが全国最低であったとか、比べることしか自分の存在を意識できない民族なのでしょうか。

 軽い本ですが、面白い本です。

日本円、15年ぶりに高値に

2010-08-12 06:42:58 | 経営全般
11日に、円相場は一時、1ドル=84円70銭になりました。1995年7月以来の円高です。

 この円高は、製造業の景気回復に水を差す結果になりそうです。対ドルで1円高になると、年間の営業利益は、トヨタ自動車で300億円、ホンダで170億円、日産で150億円、それぞれ押し下げられる計算です。

 電機業界も同じ状況です。年間営業利益は日立製作所で37億円、富士通で15億円、それぞれマイナスになる見通しです。

 ほんとうにグローバル経済は先行き不透明な時代です。

地元前橋市イトーヨーカ堂の後にスズラン出店へ

2010-08-11 07:06:20 | 経営全般
 今月16日に閉店する地元前橋市のイトーヨーカ堂前橋店の後継テナントに地元百貨店スズランが出店する見通しです。

 11月に出店する見込みですが、女性客を意識して衣料品、雑貨、ギフトを販売する計画です。地下1階には食品スーパー「フレッセイ」が年内に入居するようですし、なんとか格好がつくようになるようです。また、現在イトーヨーカ堂前橋店に出店している「きょうしん」もテナントとして残る意向です。

 それにしても、イトーヨーカ堂もかつての勢いがありません。先週号の日経ビジネスは、「スーパー最終戦争」という特集記事が組まれており、その中で、さらば2強という記事が記載されています。

 記事では、セブン&アイ・ホールディングスとイオンが外国のウォルマート・ジャパン等の買収の対象になっているという内容です。バイイングパワーを求めてきた2強は、皮肉にもより大きな力にのみ込まれてようとしているという内容です。

 前橋駅前という好立地ですので、この店舗も地元企業が出店しても、いずれは外資系が買収するのではないでしょうか。今は、そんな時代は目の前に来ている時代なのでしょう。

 

地元前橋市、後継店に補助金?

2010-08-10 07:03:10 | 地域産業
 地元前橋市は、市内での大型店が相次いで撤退する問題を受け、大規模な店舗を出店する事業者に対し、1億円を上限とする改装費を補助する方針を固めました。

 地元前橋市は前橋サティ、イトーヨーカ堂前橋店と市街地の大型店の閉店により、市街地風洞化が深刻になっています。

 そこで、前橋市は、市街地の大型商業施設に新規出店する事業者が対象で、補助条件としては、面積1千平米以上の大型店舗、補助限度額は1億円で検討しています。閉店する2店舗に、核となる大型の後継テナントを出店してもらうことで、他の小売店の出店を促進させる目的があります。

 さて、前橋には「けやきウオーク」という大型店があります。この大型店は繁盛しているように思えます。前橋市が支援するのは、この大型店から見れば、不公平ではないでしょうか。

 

 

 

地元群馬県の倒産件数前年比36件減少

2010-08-09 07:19:43 | 地域産業
東京商工リサーチ前橋支店がまとめた今年度上半期の地元群馬県内倒産件数は、90件で、前年同期比より36件減少しました。

 負債総額も29,338,000千円で前年同期比で40.9%減少です。これは、世界的不況で倒産件数が多かった昨年と比較した場合、今年は、倒産が沈静化したということなのでしょうか。

 とはいっても、実感として景気動向はまだまだ先が見えない沈滞状況です。

キャリアコンサルタント「アセスメント講習」に参加しました

2010-08-08 08:23:36 | 雇用・就職
8月7日(土)は、日本産業カウンセラー協会上信越支部主催の「キャリア・コンサルタント連続講座」の第1回に参加しました。

 第1回は、「アセスメント総論」でした。とはいっても、アセスメント総論の講義ではなく、演習等を入れた内容でした。それはそれで勉強になったのですが、私としては、アセスメントの概論を聞きたかったです。

 次回は、「エゴグラム」です。そして、第3回目が「職業興味検査(VPI)」と「一般職業適性検査(GATB)」です。

 それから、自分自ら「アセスメント」を創るというのは参考になりました。

電気自動車で街おこしを-日経ビジネス2010.8.9から-

2010-08-07 08:09:52 | 経営全般
今週号の日経ビジネスは、結構身近になってきたEV(電気自動車)の特集です。

 まず、EVで街おこしを図る長崎県五島列島のことが記載されています。このプロジェクトの概要は、今年4月に長崎県が主導して、観光誘致や経済振興のために100台の電気自動車を2つの島に導入、レンタカーとして使用できます。島には15の急速充電器があります。

 この取り組みは、かつては漁業で反映した五島を、観光で復活させようという県の試みです。実験は始まったばかりですが、なかなか目の付けどころのよいプロジェクトではないかと私は思います。観光としても、29もの教会があり、世界遺産の候補にもなっています。

 さて、エコカーの「新製品」であるEVは、幅広い世代に人気のあることも今週号には記載されています。博報堂が今年3月、20代から50代までの普通自動車免許を保有する416人という人数ですが、気になる電化製品を聞いた回答として、20代は1位パソコン、2位電気自動車
30代は1位パソコン、2位電気自動車、40代は1位電気自動車、50代は電気自動車という結果でした。

 新しい産業の勃興がもう目の前に来ているのではないかと私は思います。

諸富祥彦著「フランクル心理学入門-どんな時にも人生には意味がある-」を読む

2010-08-06 07:15:40 | 今週の一冊
 諸富祥彦著「フランクル心理学入門-どんな時も人生には意味がある-」を読んでいます。

 フランクルは、言わずと知れたかの名著「夜と霧」の作者です。

 フランクルは、心理学者(精神科医)です。この本の著者、諸富氏は、心理学者ですが、自分が影響を受けた学者として、カール・ロジャースとこのフランクルを上げています。

 この本は、そのフランクル心理学のエッセンスを分かりやすく説いた入門書です。本の帯に次のように書かれています。以下引用です。

-フランクルは言います。「どんな時にも人生には意味がある。あなたを必要としている。「何か」があり「誰か」がいて、必ずあなたを待っている。
 
 嫌なことが重なってこころがくじけそうになった時に、フランクル心理学のこのメッセージは、私たちに生きる勇気を、エネルギーを与えてくれます。-

じっくりと読んだほうがよいのでしょうが、内容に引き込まれて一気に読んでいます。

 


 

地元群馬県の2009年圏内観光k客数が10年間で最低に

2010-08-05 07:13:37 | 地域産業
 2009年度の県内観光地への要り込み客数は前年度比4.3%(273万人)減6,025万人となり、ここ10年間で最低となりました。

 群馬県では、景気低迷に加え、2008年の全国都市緑化フェアの反動、そして新型インフルエンザの流行、県内各都市のイベントの中止(伊勢崎市の花火大会の中止等)が影響したと分析しています。

 観光消費額は前年度比3.4%減の1,941億円でした。観光客1人当たりの消費額は日帰り客は1,973円、宿泊客が12,271円でした。

 観光地として、群馬県は、4大温泉地(四万、伊香保、水上、草津)のほか多くの温泉地、尾瀬、谷川岳等魅力的な自然があります。
 また、世界遺産登録を目指している富岡製糸場等の絹文化遺産もあります。

 観光誘致策としては、今、大きくクローズアップされている中国人観光客を呼び込めないかと私は思います。隣県の長野県は、観光地として有名ですが、群馬県も観光資源としてみれば、大きく見劣りしないと思うのですが。

 群馬県というとイメージが「ダサい」のでしょうか。


 

全国各地で次から出てくる高齢者不明

2010-08-04 08:43:29 | 経営全般
 東京都内最高齢の113歳の女性が所在不明である問題から、全国にも所在不明の高齢者がいることが新聞報道などで次々と明らかになってきました。

 新聞報道ですが、各都道府県の最高年齢者の所在確認について、都道府県で職員が直接面会して確認しているケースは23道府県に止まるということです。そうはいっても、家族や入所施設などを通じて確認しているのが45道府県です。

 プライバシーの問題があり、家族や本人が会いたくないといえば、直接会うのは困難になります。そして、まだ地域コミュニティーが存在する場所では、あの人最近見かけないが、どういたのかということになるので、その人の存在がどうなっているかわからないということはあまり考えられません。

 さて、市や県が高齢者にお祝い品を届けるのは、税金の無駄だと私は正直思っていたのですが、「確認」ということでは意味があったわけです。とはいっても、業務で、高齢者にお祝い品を届けた時には、家族や、本人たいへんに喜ばれた記憶がありますが。そして、病気等でなくしっかりしている方は、お祝いの言葉と会話することがたいへんうれしいことのようだったことを記憶しています。

 私は、高齢者へのお祝い品、各々の分野の功労者の表彰制度は意味ないものだと思っていましたが、高齢者へのお祝い品はいりいろなことで意味があったのだと私は思っています。

サッカー日本代表に見習え-日経ビジネス2010.8.2-

2010-08-03 07:13:46 | 経営全般
南アフリカ共和国で開催されたサッカーワールドカップで、日本代表はグループリーグを通過してベスト16に勝ち残りました。今週号の日経ビジネスは、その要因について、岩瀬大輔ライフネット生命保険副社長が記載しています。

 岩瀬氏は、ここまで日本サッカーが成長できた要因について3つのポイントを上げています。その3つとは、「若手の活躍」「チームプレー」そして「競争」です。

 それぞれの要因になるほどと思うのですが、私が日本サッカーが決勝リーグに勝ち残れたのは、「運」という要素が大きかったと思っています。企業でもその成長の過程を見ると「運」という要素が思いのほか大きいのではないかでしょうか。

 「運」も実力のうちと言われますが、「運」という要素がいろいろの岐路の分かれ目になると私は最近思うようになりました。

 

 

「カール・ロジャース入門-自分が自分になるということ」を読むその2

2010-08-02 07:05:19 | 今週の一冊
 読み終えた「カール・ロジャース入門-自分が自分になるということ」について以下のように思いました。



 カール・ロジャースの来談者中心療法が、なぜ日本に受け入れられたかがこの本に書かれています。至極納得しました。以下その箇所の引用です。

・私たち日本人の自然観・生命観と、ロジャースのそれとの間に多くの親近感があることは言うまでもないことでしょう。ロジャースの「実現化傾向」概念によれば、この世におけるすべての<いのち>あるものは、本来、自らに与えられた<いのちの働き>を発揮して、よりよく、より強く生きるように定められています。
 つまり、人間の自然治癒力・自己成長力を徹底的に信じるロジャースの思考の背景には、万物に<いのちの働き>を見て取るという多分にアニミズム的な感性が強く働いていたのです。日本という国で生まれて育つことによって知らず知らずのうちに、同様な感性を身につけていた私たちは、そのためにロジャースに親しみを覚え、何の抵抗もなくそれを受容して吸収していったのではないでしょうか。

ーそして、著者は、遠藤周作の小説に触れています。遠藤周作の小説は、キリスト教徒として、日本にフィットするキリストの変容をその骨子にしたものです。遠藤周作のキリスト教は罰する激しい父性のものでなく、慈愛に満ちたなんでも受けいれてくれる母性的なものです。
 著者は、遠藤周作のキリスト教はもはやキリスト教でなく、むしろ浄土真宗に近いものだと記載しています。しかし、そこに、私たち日本人の心を強烈に打つ真理があるのは確かであると記載しています。ー

 そして以下のように記載しています。以下引用です。

・これと同様に、日本的に受容され変容されたロジャースにも、やはり単に、米国産のオリジナルからの逸脱として否定されるだけではすまされない、何か本質的な真理が潜んでいるように思います。

 この本は、ロジャースを単に称賛するのでない本です。おもしろいです。