あび卯月☆ぶろぐ

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イージス艦事故と言霊の国と父の意見

2008-02-25 01:18:46 | 政治・経済
ヤフーのニュース速報に「しょこたん 番組での発言謝罪」とあった。
またぞろ、羊水が腐るとでも云ったのかと怪しんでいると、果たしてイージス艦衝突事故についての不適切発言であった。
なんでも
「絶対に避けられるべきだった事故ですよね。本当に、 二人とも絶対に避けられた…死ななくてすんだはずなの…」
と事故に遭われた漁師二名について、いまだ行方不明にも拘わらず、「死んだ」と云ってしまったらしい。
これは、倖田來未のときと違い、口は禍の元とは思わなかった。
ははぁ、やはり日本は言霊の国であるよと思った。

こういってはなんだが、二名の漁師は既に亡くなっている。
このことはほぼ確実なのだが、私とて上のようにはっきりと書くのは憚られる。
それは日本が言霊の国であるからだ。
言霊とは『萬葉集』にも載っている日本の古いことばの一つで、言葉には不思議な力が宿っているという信仰なり考え方である。
だから、悪い意味の言葉を発したり書いたりするとそのことが現実に起こるのではないかと考えられている。
「られている」と現在進行形で書いたのは未だに日本にはこの信仰が根強く残っているからだ。
例えば、学校でも会社でもいいのだけど、晴天が好ましいなんらかの行事がある日に冗談でも「その日は雨になる」なんて云えば、「縁起でもないことを云うな」と咎められるだろう。
そして、実際に雨が降ったならば「お前があんなこと言うから雨になったのだ」と非難されるのではないだろうか。
他にも式典などでのタブーの言葉は多い。
結婚式ならば、「別れる」とか「切れる」という言葉はタブーである。
平気で使ったら白い目で見られることだろう。

科学的に考えれば雨が降ることも離婚することも縁起の言葉とのなんの関係もない。
しかし、日本人は言葉には不思議な力があるということを無意識のうちに信じているのである。
今回のしょこたんこと中川翔子が謝罪までしなければならなくなったのはこれが原因である。
誤解の内容に書いておくが、別にしょこたんを擁護するわけでも言霊信仰を批判する意図もない。
私も公の場で同じようなことを云ったならば、謝ると思う。


この事件に関連した話をもう一つ。

夕食時、テレビでこの事故のニュースをやっていた。
すると、ふだん無口の父が口を開いた。
私の父は日教組で君が代嫌い皇室嫌いで自衛隊のこともあまりよく思っていない。
だから、きっと自衛隊批判をはじめるのかと思っていたところ、
「ふつう、あの大きさの漁船があんな大きな船にぶつかるはずはないんやけどね。よっぽど、前を見てなかったんやろうか」
と云ったので驚いた。
付け加えて説明すると父は休日ともなるとモーターボートで海に出て釣りをする程の太公望で、一級小型船舶免許も持っている。
だから、船や釣りの話になると途端に饒舌になるのである。

それにしても、父の意見によると漁船も悪かったということになるが、さてどうなのだろう。
私はやはり、イージス艦に責任があると思う。
仮に漁船に過失があったとしてもイージス艦側の責任が無くなるわけでもない。
あの産経新聞も怒っていたくらいだ。

ただ、石破防衛大臣の責任を追及している野党の姿勢はいまいち意味がわからない。
彼を辞めさせたところで、事故の再発防止、ひいては海上自衛隊の体質改善につながるのだろうか。
むしろ、その逆の効果を生み出すのではないかと案じている。
それとも、野党はこの事件を政争の具にしたいだけなのかな。