草むらに囲まれ咲く花
「亡き母に仕込まれた妻」
我が家は6人兄弟で、戦時中の食糧難の時代食べ盛りの子供をたくさん抱えて、苦労は一方ならぬものがあったろうと想像する、箪笥から1枚また1枚と母の着物が食料と変わっていくのをツモ爺も覚えている
貧乏人の子だくさんを絵にかいたような時代を過ごしている、母は家庭の中でも始末、倹約が身に沁みついている、だから妻も母から仕込まれ倹約を教え込まれている
今日も妻がお茶の葉を何度も使うので、新しい茶葉に取り替えたらとツモ爺が言うと、「これはお母さんから言われたこと」と言う、こう言われると、ツモ爺も言葉が返せない