一枚のレントゲン写真

せっかくの日曜だと言うのに朝早くから私の実家で息子が使っていた部屋の掃除に行った。

息子もやってきて一緒に掃除をした。
いろいろ話しながら、いらない物を捨てたり床を磨いたりした。
そいのうち息子が
「このレントゲン写真は捨てれんなぁ。。」と一枚のフィルムを袋から取り出した。
それは私が前から気になっているものだった。

「それ。。。S（息子の名前）のでしょ？どこが悪かったん？」と聞いた。

すると息子が吹きだして笑い出した。

「え？これが？オレの？アンタこれ。。人間のやと思ったん？」と笑っている。

「これカイザーのやで！最後に獣医さんがくれたやん！」

「え？Sのじゃなかったん？私、前に一回これを見つけて、どこか悪いのかと気にしてたんよ。」

「人間とネコのレントゲン写真の区別もつかんとは！！！」と息子は笑っていた。

だって。。息子は以前、腎臓の検査を受けていたしフィルムの下に息子の名前がローマ字で入ってたんだもん＾＾;
フィルムには飼い主の名前が入っていたのだ。
冷静によく見れば素人でもネコのレントゲンだと解った。

「ネコは可愛いよなぁ。。」もう一度飼いたそうな息子の言葉に

「まだ私には勇気がないなぁ。。」と答えて掃除を続けた。

ニャンコとの闘病と別れの辛さを思い出すと簡単に次ぎの仔を！と言う気持ちにはなれないのだ。
自分から求めなくても、ご縁があれば向うから来てくれると思っている。
その時は、病気の仔でも、どんな仔でも家族になりたいと思っている。

そんな日がいつか来るといいな。。。