人の望むものは、人の変わらぬ愛である。
貧しい人は、まやかしを言う者にまさる。(箴言一九22)
これはトルストイの話だったと思います。一人の紳士が道端の物乞いにお金をあげようとしましたが、あいにく、お金がありません。「兄弟。すみません。ちょうど持ち合わせがなかった。」その物乞いがにこにことうれしそうなので、隣の物乞いが聞きました。
「いったいいくらもらったんだ。大分、うれしそうじゃないか。」「いや、一文ももらわないけれど、あの紳士は、おれのことを『兄弟』って呼んでくれたんだ。」路上生活者が四十万人もいるというインドのカルカッタで、死にかけている人・捨てられた病人や子ども・ハンセン病の人々は、中でも最も貧しい人々です。そういう人の友となったマザー・テレサは、ノーベル平和賞を受賞して有名になりました。多くの人々が、「あなたがいくら一生懸命やっても、カルカッタから貧乏人は減らない。そんなことより、政治を動かす社会改革が大事ではないのですか」と、批判したり質問したりします。マザー・テレサは、こう答えるそうです。「社会を変えるのは神さまの仕事です。しかし、貧しい人々がほんとうに苦しんでいるのは、貧しさよりも病よりも、社会に捨てられたことなのです。最も恐ろしい貧しさは、孤独です。私はそんな人のそばにいて、『神さまは、あなたを愛していらっしゃる。神さまはあなたを必要としていて、生まれさせてくださった』と分かっていただくようにするのです。」
富める者が与えるパンやルビーよりも、人がほんとうに求めているものは、変わらない、人の愛なのです。富める人のまやかしの慈善よりも、貧しい人の心から流れ出すほんものの愛が、結局人の望むものです。そして、それこそ人を、また人の世を変えていくものではないでしょうか。
神だけが、キリストの血潮で、罪をゆるしきよめ、人の心を愛の入れ物としてくださる方です。
貧しい人は、まやかしを言う者にまさる。(箴言一九22)
これはトルストイの話だったと思います。一人の紳士が道端の物乞いにお金をあげようとしましたが、あいにく、お金がありません。「兄弟。すみません。ちょうど持ち合わせがなかった。」その物乞いがにこにことうれしそうなので、隣の物乞いが聞きました。
「いったいいくらもらったんだ。大分、うれしそうじゃないか。」「いや、一文ももらわないけれど、あの紳士は、おれのことを『兄弟』って呼んでくれたんだ。」路上生活者が四十万人もいるというインドのカルカッタで、死にかけている人・捨てられた病人や子ども・ハンセン病の人々は、中でも最も貧しい人々です。そういう人の友となったマザー・テレサは、ノーベル平和賞を受賞して有名になりました。多くの人々が、「あなたがいくら一生懸命やっても、カルカッタから貧乏人は減らない。そんなことより、政治を動かす社会改革が大事ではないのですか」と、批判したり質問したりします。マザー・テレサは、こう答えるそうです。「社会を変えるのは神さまの仕事です。しかし、貧しい人々がほんとうに苦しんでいるのは、貧しさよりも病よりも、社会に捨てられたことなのです。最も恐ろしい貧しさは、孤独です。私はそんな人のそばにいて、『神さまは、あなたを愛していらっしゃる。神さまはあなたを必要としていて、生まれさせてくださった』と分かっていただくようにするのです。」
富める者が与えるパンやルビーよりも、人がほんとうに求めているものは、変わらない、人の愛なのです。富める人のまやかしの慈善よりも、貧しい人の心から流れ出すほんものの愛が、結局人の望むものです。そして、それこそ人を、また人の世を変えていくものではないでしょうか。
神だけが、キリストの血潮で、罪をゆるしきよめ、人の心を愛の入れ物としてくださる方です。