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トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

開放型生簀で三度目の正直

2022-06-10 | 何よりの楽しみ
 タナゴを狙いつつ当たりも無いのでトンボを眺めたりガビチョウの姿を追ったりしながら気になっていた投棄物。古くて傷んだプラ容器なのだが「ビビビッ!」と来るものがあった。これは使えるだろう・・・。
 てなもんや三度笠で竿仕舞いに持ち帰ってさっそく加工した。すべてが不用品のリサイクルである。当初は籠だけ沈めるつもりだったけれどアオサギが飛来する場所だしドブ貝を食べるかどうか不明なものの破壊されるのも防がなくてはと上部に園芸用ポットケースを天蓋にした。これなら多少は邪魔をすることが出来よう。
 天蓋部も浮力があるから園芸ネットの側面で良いかと思ったものの地上では次第にへこたれてしまった。水中で潰れる心配はないと思いながらも支柱を入れた。

 本来ならば生簀ではなくそのまま投入しても良いのだけれど冬季を挟んだ6カ月間の越冬は満足する結果を何期も得たものの夏場の状態が不明のままだ。そこでタナゴの産卵期が終了するまでの秋口までこの開放型生簀で生活してもらう事にしたのだ。
 中央部の支柱は位置の安定のためと目印のためのものでカワセミの見張り台用に長いのと交換するから写真は具合を観ただけなのである。プラ籠は沈まないので安定させるためにも重しが必要だ。たまたま手元にあった錆びたLチャンネルを切断して底面取り付けした。後は池に設置するだけなのだが、それはドブ貝が到着してからの話。

 廃棄物で構成したプロトタイプ      底面の重り

 出来上がったのを庭に転がしておけば嫌でも目に入る。それでどうしても気になる部分が出て来た。いわゆる「洗練されていない!」のである。加えて池が浅くなりつつある昨今では作った高さでは恐らく水面上に天板が出てしまう恐れもあった。「人目に付けば狙われる」のは昨今の流行でもあり道理でもあるから高さを減じ水面より下がるように設え直すとともに洗練されたキュートなデザインにしたのだ。

 見えない部分にこそ手を掛けるのが心意気というものでありデザイナーとしての資質を問われる部分でもある。かくしてシンプルでアバンギャルドかつ防衛的機能を兼ね備えた開放型生簀は出来上がったのだ。アルミの支柱は購入したのだが四方八方からの力に耐えれるように同じ向きにしなかった結果、歪みがストレートに現れる。もともと力の加わる場所でも無いので素直に取り付けておけばよいものを考えすぎた結果、仕上がりが汚い。まあ、過ぎたるは猶及ばざるが如しで歳の功は役に立たなかった・・・。

 さて野池で生簀に入れる日までの数日は自宅でドブ貝の観察しながら養生をしなくてはならず、その間に再再度の変更を行ってようやく満足の行く仕上がりとなった。底面から天蓋までの高さは35cmあまり、この高さでも容器の大部分は泥中に入るから天蓋が水面に出る事も無いし発見されにくいだろうと爺我自賛。
 粉末茶を立ち飲みしながら眺め悦に入っていればイソヒヨドリが目の前に来てかまびすしくも姦しい。人生残り少ない高齢者の一時の法悦を邪魔建てするな!っと強く主張したい。でも小生気弱なので家成り・・・いいえ言いなり。


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