トンボ池の卵が孵化した。しばらくは飛び出した卵塊のゼラチン質に群がっていたが、それを食べつくしてからは浅いところに群れている。密集している部分もあるし、集団から離れ、たそがれている個体もいる。
今の所、池の中の捕食者はマツモムシやヤゴくらいだと思うが、アメンボウも体液を吸う昆虫だから捕食者になるのだろうか。現実は捕食者よりも水不足で干上がるのが心配で、特に大半が水際のごく浅い部分に集まっている事による。靴跡のような浅い窪みは少しの水位の低下でも切り離されて日干しになるのが目に見えているからだ。
このオタマジャクシは、この池で産卵された一群ではないけど、この群れの中から成体になった個体は、この池で産卵するはずである。その意味では彼らがこの池のヒキガエルの「ご先祖様」になるのだが、そうすると彼らをここに発生させた小生が彼らの「神」にあたるのだろう。なんて妄想をしながら見入っていた。ヒキガエルにとっては迷惑でありがたくない神話である。