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今日の筆洗

2022年07月07日 | Weblog

「鬼ごっこ」について詩人のアーサー・ビナードさんが書いていた。米国では「タグ」というそうだ。「タグ」と聞けば荷札を連想するが、触れるという意味があり、相手にタッチすると鬼が入れ替わることから、そう呼ぶのだろう▼それでは鬼ごっこの鬼はなんと呼ぶか。デビルでも、モンスターでもなく、ただ、「IT(それ)」という。「おまえがそれ」「それは誰なの」。あいまいな呼び方の分、鬼よりも、おそろしい気がする▼「タグ」という言葉に鬼ごっこを思い出したが、そんな「荷札」をつけられては「IT」も泣く。愛知県警豊田署の警察車両にアップルの紛失防止用機器「AirTag(エアタグ)」がひそかに取りつけられていたという。何者かがマフラーに仕掛けたとみられる▼財布につけておけば、たとえ見失っても、スマートフォンでどこにあるかが分かる。そんな便利な道具も警察車両につけられたら…。尾行や張り込みは刑事ドラマでおなじみのシーンだが、エアタグによって刑事の方が見張られているようなものだろう▼「どろけい」という鬼ごっこがあった。今の子どもたちもやっているのか。ドロボウ役を刑事役が追っ掛けるので「どろけい」▼「けい」の方は今後、タグがついていないか入念な車両点検が必要となる。タグで動きが筒抜け。それでは子どもの鬼ごっこも捜査も成り立つまい。


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