ブログランキングに参加してから約1ヶ月が過ぎました。 最初、仲間が 『どれにします?』 と聞いてくれたのですが、節操なく 『全部!』 と答えてしまったので、大変なことになりました。浅はかでした。
毎回、5つもバナーを貼っておくのでは、目障りですし、応援して、すべて押してくださる方が、仮にいらしたとしても、今度は時間がかかり、これまたご迷惑をおかけすることになってしまいます。
自分でもよくわからないくらい登録をしているのは、本当に“おろか”でした。どうかお許しを。
ですから、徐々にではありますが、いくつか整理したいと思います。(脇に置くなり、抹消するなり)
↓をご覧下さい。
数サイトしかないと思っていたのですが、ランキングのサイトはいくらでもあるんですね。 IN と OUT の意味も知らないまま始めたもんですから…。おはずかしい。
ただ、そのおかげで、サイトごとに、点数計算のしくみや、規模など、かなりの違いと特徴があることもすぐにわかりました。(勉強してからやれ!) ついでに、近況報告です。
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わかりやすくて好きなサイトです。一週間くらい 1位でしたが、すごい勢いで追いつかれ、あっという間に置き去りにされました(笑)。 トボトボ歩いていたら、オートバイに追い越された気分。ここは、いつか返り咲きを夢見て続けます。
ここが一番大きいのでしょうか。どうやっても10位以内に入れません。瞬間最大風速で11位。で~んと不動のトップのキムタツ先生のサイトの偉大さがよくわかりました。トップのサイトはたいてい、記事ごとに、きちんと読者にお願いしてますものね。
クリックした後に、さらに投票するシステムで、見やすくて好きなのですが、システムがイマイチ飲み込めません。“静的リンク”なので、効果抜群!みたいに書いてありますが…。ちんぷんかんぷん。ここは三日天下でした。ここでも別のバイクに追い越されました。
くつろぐです。ここも使いやすく現在も、1位で、くつろげますが、私が取れるくらいですから、失礼ながら…、わかりますよね。ここはです。
大きいのかなと思って登録してみました。現在2位ですが、1位の方が強そうです。相互リンクのyumamichiさんのサイトが、先日トップでしたので、アベック制覇をめざします(笑)。
説明が不親切で、(自分の無知はさておき) よくわかりません。クリックして、さらにあちらからクリックしないと得点にならないのか?上位との得点差も出ていません。
かっこよさそうな名前に引かれて登録しましたが、小さいのかな?1~3位をうろうろしております。
ここもすぐに1位になりましたが、バナーを貼るのを忘れていて知らない間に、落っこちていました。情けない。1位になっても反応がないので、申し訳ないけれど管理ポスト行きかな、と。
ものすごい老舗だそうです。読み物だけのサイトでランキングをしているそうです。クリックなしでカウントするので、わかりやすい。とても上位にはいけません。800位くらいです。ここは置いておくだけです。
個性的ですが、いちいちTBを送る手間が面倒です。ポイント計算も何か複雑で…。
自分のサイトを捜すにも一苦労。
ここもトップページへのリンクしか許されない上に、カテゴリー分類がわかりにくいので、ちょっと…。
バナーのカッコよさに惹かれて登録しましたが、順位の変動がかなり大きく、信憑性?開いてさらにクリックが面倒かな。
とにかくやり過ぎました。そう簡単にクリックしていただけないということも、よくわかりました(笑)、世間は厳しいのだということが。逆にしていただけるありがたさも身に染みます。確かに私も、まず、お知り合いのサイトでしかクリックしないですからね。
ランキングはやり始めると気になります。上がるとうれしいし、下がると悔しい。偏差値と一緒です(笑)。 よく他のブログで見る、“はげみになります” というのは本当ですね。
いずれにせよ、仲間に相談にのってもらって、徐々に整理しますし、おもしろそうなものがあれば新しいのにチャレンジするかもしれません(懲りてない)ので、ご存知でしたら教えて下さい。
もちろん、良書をなるべくわかりやすくご紹介する、いろいろな方々と交流するという、ブログの方向性はいささかも変わりません。今後ともよろしくお願いします。
VIVA
おまけ↓
知りませんでした。ナント!当教室にもこんなクールな動くバナーがあったんです!クリック!クリック! 失礼しました。宣伝でした(笑)。
先月は、当教室メルマガの 『入試に出題された本』 の特集をお伝えしました。今月は『教育に関する本』 がテーマです。やはり私以外に、いろいろな先生方が書かれておりますので、無記名とさせていただきます。なかなか良書がそろったと思います。
■ 『崖っぷち弱小大学物語』 杉山幸丸著(中央公論新書 756円)206p
崖っぷち弱小大学物語 詳細を見る |
大学 学校選び 霊長類
■ 『学力を育てる』 志水宏吉著(岩波新書 735円)224p
学力を育てる 詳細を見る |
■ 『カリスマ体育教師の常勝教育』 原田隆史著 (日経BP社 1400円)260p
カリスマ体育教師の常勝教育 詳細を見る |
■ 『子供の潜在能力を101%引き出すモンテッソーリ教育』 佐々木信一郎著(講談社+α新書 840円)186p
子供の潜在能力を101%引き出すモンテッソーリ教育 詳細を見る |
■ 『叱らない教師、逃げる生徒』 喜入克著(扶桑社 1575円) 253p
叱らない教師、逃げる生徒―この先にニートが待っている 詳細を見る |
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サッカーのことはしばらく忘れて、読書で心を落ち着けましょう。
ワールドカップ初戦、オーストラリアはかなり強いとは聞いていましたが、これほどとは…。これ以上ないほど厳しい結果になって、泣きそうになりましたよ。
オーストラリアといえば、子どもなら、“カンガルー”、や“コアラ”。大人なら、“リゾート地”とか“オペラハウス”などが一般的で、いずれにしろのんびりしたイメージです。
オーストラリアチームの選手は、日本戦の前、ゴルフをしていましたが、私はオーストラリア人から、直接、『この国では、ゴルフは貧乏人がやるもの。金持ちはクルージングをする』 と聞きました。さらに、サッカーに関して、『イギリス嫌いだからサッカーは、はやらない』とも。あれ?“貧乏人のはやらないスポーツ”にしては強すぎます(笑)。
実は、サッカーに現れているかもしれませんが、世間のおだやかなイメージとは異なり、オーストラリアはかなりワイルドな歴史の国です。オーストラリアへの最初の移民はロンドンの囚人達だったと別の本で読んだことがあります。
本書の主人公、ネッドケリーはオーストラリアの有名人で、開拓時代に、圧政に抵抗したヒーローとも呼べるのですが、実は、皆から恐れられた非情な殺人鬼ともいえる人物です。
1880年頃、(日本で明治政府が国会開設の準備を進めているころ)ネッドケリーは、警察と凄まじい銃撃戦のうえ、最後は虫けらのように死んでしまうのですが、彼は、まだ見ぬ自分の娘に語る形で、自分の人生をつぶさに記録していました。
それが娘に渡り、そして新聞などに載ることで、警察や裁判所の不正を世に示したいと願ってのことでした。この手書きの原稿は今も、メルボルン公立図書館に歴史資料として保管されているそうです。
ケリーが便箋などに書いた文章は、時に草むらや、隠れ家で書かれたもので、ひどく痛んでおり、その上、ろくに学校も出ていないため文法もめちゃくちゃだそうですが、多くの人の心を打つものだったようです。
本書はその膨大な資料をもとに、オーストラリアの歴史の中で生まれた、ケリー一味の真実を紹介した本で、英国のブッカー賞を受賞しています。
開拓時代の想像を絶する厳しい生活、人種差別、貧困にあえぐ中、幼いケリーが家族を支えようと必死になっているところから始まります。自分の力ではどうにもならないことが次々と起こり、ある時は警察に仕返しをするため、ある時は家族を養うために犯罪に手を染めます。
そして、ついに、最愛の母を無実の罪で投獄されて、警察との命がけの対決と真実の公表を決意します。500ページを超える作品ですが、飽きることなく読みふけりました。
当然ですが、それぞれの国にそれぞれの歴史、その国を理解しようとすれば、歴史の勉強は不可欠です。次のクロアチアはさらに複雑ですね。
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ケリー・ギャングの真実の歴史早川書房詳 細 |
『ケリーギャングの真実の歴史』 ピーター・ケアリー オーストラリア ブッカー賞
日本人以上に、外国人が“サムライ” に惹かれているようにも思います。今日はサムライたちが世界を驚かすことを夢見て、『武士道(the Soul of Japan)』 を取り上げ、世界レベルの偉人、Dr.Nitobe を紹介します。
5000円札のデザインが樋口一葉に変わりましたが、お札のおかげで新渡戸稲造の知名度はぐんと上がりました。しかし、それでも彼の活躍に比べれば、ずっと低いんです。
彼は、「少年よ、大志を抱け」 と語ったクラーク博士の教え子。芥川龍之介の先生であり、その小説「手巾(ハンケチ)」 のモデルですが、いずれも新渡戸より相手のほうが有名です。
しかし彼、新渡戸稲造こそが近代日本の最初の国際人であり、そして、それを可能にしたのは、なんといっても、彼の抜群の英語力です。
太平洋の架け橋になりたいと願い、東大を中退し、米、独に留学、58歳で国際連盟事務局次長に就任。欧州を演説してまわり、アインシュタイン、キューリー夫人、HGウェルズなど当時の科学者、文化人と議論を戦わせていたそうです。
「我、願わくば太平洋の架け橋にならん」 とは新渡戸が東大の入試面接で語ったといわれる言葉ですが、その精神は100年後、今でも日本の外務大臣などはこれを紹介し、ブッシュ米大統領が国会演説で触れるなど、外交の場に生きています。
37歳で “Bushido : the Soul of Japan(武士道)” を英語で出版しました。その日本語訳が本書です。25ヶ国語にも翻訳され、エジソンの愛読書であり、文人外交官の駐米英国大使のブライス卿によって「英文学の珠玉」と絶賛されたほどすばらしい英文です。
これを読んで感銘を受けていた当時のアメリカ大統領セオドア・ルーズベルトは、60冊を購入し、友人に配布しただけでなく、「キリスト教文明に勝るとも劣らない高い精神文明を持った極東の小国を世界地図から消してはならない」 と日露講和の仲介をしたと言われています。当時としては日米関係を築き、日本を救った大功労者です。
お気付きでしたでしょうか、新渡戸稲造の5000円札にだけ世界地図が(太平洋が広々と)描かれていたのはそういう訳なのです。夢の実現のため、弟子たちによれば、睡魔に襲われたときは井戸端で水を浴びてから勉強を続けたということです。
英文科に進みたい高校生。このレベルのものが読めれば、英文科でも優等生間違いなしです。原書にチャレンジしてみて下さい。
5000円札から新渡戸が消えたとしても、その志、そして『 Soul of Japan 』 を多くのサムライたちが引き継いでくれるでしょう。今日の試合、負ければ切腹!のサムライ魂、は無茶ですが(笑)、命がけの戦いを期待しましょう。
p.s. 日本海側の架け橋が全部崩れていますね。
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武士道岩波書店詳細 |
葉隠―武士と「奉公」講談社詳細 |
『武士道』 新渡戸稲造
岩波書店:159P:420円
『武士道』 新渡戸稲造 サムライ ジーコジャパン
何人かのブロガーさんから、相互リンクのお誘いをいただいたり、ご自分のブログに、拙ブログのリンクを貼っていただいたりしました。また、日々、コメントを下さる方々のブログとリンクを貼りたい気持ちがあります。
非常に真摯なお申し出もあり、ぜひとも受けたいのですが、いかんせん私がネットに関して無知であり、そもそも相互リンクというものの意味もよくわかっておりません。
その上、goo のブログでは、お気に入りが30までしか入らないという事情があり、どうして良いか分からず、しばらく時間を頂戴しました。
とりあえず、素人ながら、以下のような解決策を考えました。いかがでしょうか、どなたかネットに詳しい方か、詳しくなくとも、感想、アドバイスがいただければ、大変うれしいのですが…。
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まず、左の←カテゴリーに“相互リンク”というものを作り、各サイトに関して記事をアップします。
ただ、このブログは、生徒やご父母、または『教育に関心がある方』 が対象で、あくまで“読書” がテーマですので、ブログ紹介を、拙ブログの記事として一番上にUPするわけにはまいりません。
そこで…、
gooブログは、いったん投稿すれば、すぐに、『投稿時間』 を“操作” できますので、それを(2006年を2005年に)ずらします。新しい記事として、1ページ目には表示されませんが、このブログの記事として登録されます。
そして、カテゴリーの一番下の “相互リンク” をクリックしていただければ、一つひとつの記事としてもそのブログの記事ができますし、一覧としてもご覧いただけるのではないかと考えました。
また、各ブログを“記事”という形にすれば、私が、ブロガーさんを存じ上げているものに関しては、私の紹介文や、画像なども添付できるというメリットがあるのではないか。
コメントも書けるし、トップ記事ではない気軽さで、色を変えてくれとか、写真を換えたいという注文もすぐにできます。
あまりお付き合いのないブログには、最初はURLだけを付けることになりますが、後に情報を更新できれば良いと考えました。
基本的にブロガーさんの良心にもとづいているのであれば、私も視野を広げるという意味で、多少(右・左)偏っていると感じても相互リンクを受けたいのです。
それでよいという方はご遠慮なく、相互リンクの希望を伝えて下さい。
ただし、“極端”に、政治的扇動をねらったものや、物販だけが目的のもの、更新がまれなものは、もちろん最初からご遠慮いただきます。個人のブログですから、ある程度の恣意性、身勝手はご承知下さい。
長くなりました。まぁ“下手の考え休むに似たり”ですが、とりあえず、ちょっと作ってみましたので、カテゴリーの、【相互リンク】をご覧いただき、ご意見をいただけないでしょうか。
書き込みは、ちょっと…、という方は、ご遠慮なく↓のアドレスにメールして下さい。
viva-books@tokkun.net
VIVA
ベルリンの壁が崩壊(89年)からはや17年。かつては、深い溝の象徴として、例えば、『あの二人の間にはベルリンの壁がある』 などと言いました。(今なら、“38度線”が引かれている、でしょうか)
隔世の感がありますが、今なお、ドイツ経済は決して好調とは言えず、著しい学力低下も叫ばれています。日本でもそうだったように、W杯が経済の起爆剤と期待されているのでしょう。
この、ドイツ社会低迷の原因のひとつはまちがいなく、壁の崩壊によってもたらされた東ドイツとの融合です。経済的に疲弊した東ドイツ社会の再建や融合は、そう簡単ではありません。
さて、今の北朝鮮、中国においても想像されるように、当時の東ドイツには政治的な自由も当然ありません。そして本書で描かれる、秘密警察(シュタージ)の実態が徐々に明らかになってきています。
社会主義国の優等生だった東ドイツはどう国民を管理していたのか、わずか人口1千7百万の国に、シュタージの職員だけで約10万人、密告者は17万、パート的なものまで含めると、国民の7人に一人がシュタージにかかわっていた。つまり隣人には、いや家族の中にさえ、自分を見張る人が含まれているという異常管理社会でした。
ジョージオウェルの『1984年』 で描かれていた恐怖社会が、存在していたわけです。体制への批判には、逮捕、処刑の恐怖が訪れます。西ドイツへ逃れようとして壁の近くで射殺された人々も実際に数多くいます。
第二次大戦後、西ドイツでも、管理ファイルが暴かれ、ナチスの協力者、通報者達はことごとく社会から葬られました。今、旧東ドイツでも、国民は自分がそのファイルにどう書かれているのか戦々恐々としているというわけです。
壁崩壊と同時に関係者が、追及を恐れて大規模にファイルを処分したのですが、それの修復作業とファイルの分析を進めています。ところがそのファイルの量たるや、今のスピードで進めても終えるのに300年以上かかるというほど膨大なのです。
このような事実や、少しずつ過去を語り始めた、関係者、迫害した側と監視された側への取材をもとに本書は書かれています。
独裁政治、秘密警察によって情け容赦なく引き裂かれた人々の絆、裏切り、密告、相互監視などが常在する社会が描かれています。小説ではないのです。ノンフィクションとしてイギリスのサミュエルジョンソン賞というのを受賞しているそうです。
最後に船橋洋一氏が述べているように、やがて北朝鮮の平壌ファイルが暴かれたら…、毛沢東ファイルが暴かれたら、その国内の協力者たち、それに…、日本の政治家や協力者たちは…、と考えますと、現在のドイツの緊張感が想像できるのではないでしょうか。『1984年』 に比べてもずっと読みやすくなっています。お薦めします。
ドイツ関連としては、これまで、『ニッポンの公文、ドイツの教育に出会う』 フックス真理子、 『ベートーヴェンの遺髪』 ラッセルマーティン、 『ユダヤ人とローマ帝国』 大沢武男 などをご紹介させていただきました。よろしければご覧下さい。
また読売の記事があります:ネオナチの影
http://tokkun.net/jump.htm
監視国家―東ドイツ秘密警察(シュタージ)に引き裂かれた絆白水社詳 細 |
『 監視国家 』 アナ・ファンダー 東ドイツ秘密警察 ドイツワールドカップ ベルリンの壁
4年に一度のワールドカップサッカー! 今日はやはりサッカーの本。ここまでご紹介した、サッカー関連の本は、
『サッカー株式会社』 クレイグマクギル、 『決戦前夜』 金子達仁、 『山本昌邦備忘録』 山本昌邦、 『サッカーの国際政治学』 小倉純二 です。
もうストックがないだろうなぁと思っていたのに、すばらしい一冊が残っていてうれしくなりました。本書です。子ども向けですがぜひお読み下さい。
主人公のハルは、サッカーが大好き。ところが、“女はダメ”と中学のサッカー部で門前払いをくってしまいます。“あ~サッカーしたい、サッカーしたいー”と叫んでいた、ある日突然、彼女の身体に、事故で植物状態になった元Jリーガー、友也が乗り移ります。
一度は断られたサッカー部も、ハルのケタ違いのプレーを見て入部を許可します。サッカーをしている時は幸せですが、実はハルは兄を亡くしており、母子二人でくらしているのですが、母は兄のことが忘れられず、暗い私生活を余儀なくされていました。
しかし、自分に同居する友也のサッカースピリットに刺激され、少しずつ希望がよみがえります。試合に出始めたハルは、大活躍。ゲームシーンは、臨場感にあふれ、“パス!シュート”と心で叫びたくなります。
また、プレー場面とは対照的に、身体を共有するハルと友也の毎日はドタバタの連続ですが、徐々に心が和らいでいく過程がほほえましいのです。最後はお楽しみです。
二人の運命に最後までひきつけられ、切なく、楽しく、そんなストーリーでした。生徒に薦めて、読んでくれた人は『先生、こういうの他にもないですか?』 と言ってくれて好評でした。
http://tokkun.net/jump.htm
『もう一度キックオフ』風野潮作 真咲ナオ絵
岩崎書店:173P:1260円
p.s. そういえばサッカー好きな生徒が突然、『先生、この記事爆笑だよ』 と言って、朝鮮日報のこのコラムを教えてくれました。興味のある方はどうぞ。
http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/06/02/20060602000055.html
もう一度キックオフ岩崎書店詳細を見る |
ワールドカップ サッカー 『もう一度キックオフ』風野潮 真咲ナオ
ドラゴンイングリッシュの竹岡先生の長文問題集、16題の長文からなります。CDが音読用に1枚付いています。
竹岡先生をTVで拝見し、その情熱、共感できる指導方法など、すばらしいと思っておりますし、これまで 『ドラゴンイングリッシュ基本英文100』や『センター英語[文法・語句整序・リスニング]の点数が面白いほど取れる本』 も満足できる参考書でした。
しかし誠に申し上げにくいのですが、本書の英文はとても超難関突破のものではありませんし、かなり古く10年以上前のものも含まれており、すでにどこかのテキストに載っているものや、私の知っているものばかりでした。
その上、易しすぎます。確かに学力低下は顕著だと感じておりますが、このレベルでは家で予習すれば、ほとんど間違えないでしょう。東大の英語は、英文自体は易しくても、設問が難しく、ワナがあったりしますが、それにしても、という気がします。せいぜいセンター試験、私立中堅レベルで、“超”難関とはとても呼べない。残念です。
ただし、解説自体はすばらしいです。さすがです。通常の長文読解テキストには出ていない説明がたくさんちりばめられています。それはいくつもあるのですが、一番単純な例で、私もどうしてテキストに載っていないのだろうと思っていたテクニックの一つに『アー』の発音があります。 【要するに、hard と heard などの違いです】
生徒はみんな悩みます。しかし、例外もあるのですが、単に【 ar のつづりと ar以外のもの 】と区別しておけばほとんど正解できると思います。これがうれしいことに本書には出ています。私ははじめて見ました。(ただし、【 ar と ear は違う 】さらに、【 例外は heart と guard 】、と書かれているとより親切ですが)
こういう竹岡先生ならではの、受験生にとって得がたい情報がいくつも載っています。
結局、竹岡先生ほどの力があれば、料理する英文がなんであれ、そこにいろいろな味付けを加えて、内容の濃いテキストに仕上げられるということでしょう。選択した英文だけが悔やまれます。
教える側からすると、確かに英文を選ぶ作業は大変で、ついつい予習や細かなチェックの要らない、知っている英文に頼りがちです。痛いほどわかりますが、やはり竹岡先生には、その労をいとわず、最高の問題集を作って欲しかったですね。
(そういう事情があり、灘高キムタツ先生の東大リスニングのような英文を読解に使いたいと申し上げたわけです)
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『入試超難関突破!解ける!英語長文』竹岡広信
旺文社:208P:1428円
入試超難関突破!解ける!英語長文旺文社詳 細 |
ドラゴンイングリッシュ竹岡広信 英語長文読解 解ける!英語長文 灘高キムタツ 東大リスニング
『ウェブ進化論』 に刺激を受け、ブログについてもっと知りたいと思い、読んでみました。副題は、“No.1ブログ検索エンジン、テクノラティーの挑戦”です。かっこいい!
筆者の伊藤氏は、テクノラティジャパンの取締役、1966年生まれ、シフリー氏は米国テクノラティーの創業者・CEOで68年生まれです。若い!
本書はデジタルガレージ、テクノラティジャパン、WEB2.0、クリエイティブガレージの4社の書籍プロジェクトとあり、章によって執筆者が分かれています。前3社の代表取締役の林郁氏が序文を書いていて、そのグループの総称がクリエイティブガレージというのだそうです。ややこしい!
ブログだけに絞った内容ですので、まずはその歴史や、人気ブロガーがどういう人々かなどをわかりやすく紹介します。グーグル検索とブログ検索の違いを、『次世代の検索エンジンを考えると、グーグルは大きな図書館のカタログを検索する感覚。それに対して、ブログの検索はリアルタイム検索』 と時間軸の違いを強調します。
ウェブ進化論より、語られるテーマは狭いのですが、社会に与える影響に関して、両書は、さまざまな点で酷似しています。ただ“文化”としてウェブの進化の意味をとらえている前者に対して、本書はそのツールとしてのブログの有用性、将来性を強調します。
例えば、象徴的な違いは、ネットから個人が得られる収入に付いて述べた点です。引用は長いので、勝手にまとめてしまいます。
『ウェブ進化論』:(グーグルのアドセンス)月十万円稼ぐにはとても大変だが、数千円規模ならば、かなりの確率でたどりつく、として、その意味が学生や低所得層、特に途上国において、どれだけ大きいかを説明します。そこに新しい経済圏が現実にできている、富の新たな分配機能が働いていることに読者の注意を向けます。
本書:(アフィリエイト)ある会社の成功報酬ランキングに言及し『個人で月に300万円、200万円と驚くべき収入を得ている人もいる。(中略)数十万円というのは珍しくない』とし、今後この市場がさらに拡大し、日本経済の活性化にまで言及します。
テクノラティーの紹介本ですから、やや宣伝めいているのは当然ですが、それでも、ブログの存在意義、今後の可能性について勉強になりました。
http://tokkun.net/jump.htm
革命メディア ブログの正体インデックス・コミュニケーションズ詳細 |
『ブログの正体』伊藤穣一+デヴィッド・L・シフリー&デジタルガレージグループ
インデックスコミュニケーションズ:207P:1575円
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↑↑↑ ふ~っ!やればできた。1時間かかったけど。Thank you でございます。
ちなみに↓がテクノラティーのタグです。押してみてください。どう使うかわかります?今のところ効果は?(笑)どなたか正しい使い方教えて下さい。
あっ↑ですか?これはブログランキングです。どれでも結構ですから押してみてください(笑)。いつのまにやらにぎやかになってまいりましたぁ。
ブログの正体 テクノラティブログ ウェブ進化論
サッカー界がどれほど汚れているかを告発した、衝撃的な一冊です。
さて、ワールドカップが始まります。ジーコ監督率いる日本代表、初戦は12日の夜10時です。ところがです!当教室がある地域の中学、高校は、なんとその12日から中間テストですよ!何か、学校側の意図を感じますか(笑)?
塾講師としても、サッカーは応援してもらいたいけれど、試験勉強の手抜きは許さない。で、どうせサッカー見るなら、社会科で時事問題が出ますので知識を吸収。
ということで、生徒諸君!例えば『ドイツワールドカップ開幕、では、ドイツの首都は?』そうベルリンですね。簡単、簡単、では、ドイツ初の女性首相の名前は?
さらに『日本が対戦する、オーストラリア、クロアチア、ブラジルの首都を答えなさい』とか。これができるようなってはじめて、当教室では観戦資格あり!ですね(笑)。
(そこで、当教室の社会科の先生のブログ『 入試に出る!時事ネタ日記 』に、本当は塾外に出さない、次回中間テスト対策用の時事問題プリントを、無理を言って出してもらいました。この記事を読んでくれている生徒・学生さんがいたら、必ずチェックしておいてね)
さて、サッカーというものに関して、非常に勉強になった一冊です。世界のサッカー界で起こっていること、すさまじいビジネスの実態を暴露し、サッカーをもう一度純粋なファンの手に取り戻したいという意図で書かれています。
裏の世界を理解すれば、犠牲になっているのはサッカーファンだとわかり、ファンよ怒れ!という一冊です。私のような、にわかサッカーファンが、いかにナイーブかよく分かります。
世界のサッカービジネスは、一口で言えば汚い、というのが率直な感想ですが、それが言い過ぎであれば、“金のために命がけ”、です。ピッチの外の戦いは試合以上に熾烈です。日本と本場の国々では、あまりにもサッカー文化が違いすぎるんじゃないでしょうか。
それが、日本の選手が海外で活躍できない理由の一つと思えるほどです。著者にとって身近なイングランドのクラブを中心に、世界中のサッカーシーンについても実に丁寧に説明してくれます。
選手、監督、審判、クラブ、オーナー、FIFAなどサッカー界の全体像が何となく見えました。本当に際限のないビジネスワールドであり、サッカーを見る目が変わってしまいました。
大物選手の移籍問題も、裏はクラブのオーナー選挙のためだろうと予想ができるようになりました。私は前回のワールドカップでやっと相手チームの選手のユニホームを引っ張るのを見ることに慣れた程度でした(笑)ので、非常に衝撃的でした。お薦めです。
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『サッカー株式会社』クレイグマクギル著 田邊雅之訳
文藝春秋:295P:2050円
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サッカー株式会社文藝春秋詳細を見る |
サッカーワールドカップ ジーコ監督日本代表 ドイツ ブログ
いつ頃からか、私の読書はあっちへ行ったり、そっちに寄ったりで、常に同時進行で数冊、時には20冊くらいを読むというヘンなスタイルになってしまいました。
あまり興味をひかないものだと、途中まで読んだ内容を忘れてしまい、もう一度最初からやり直しになったり、もういいや、と止めてしまったりするものもあります。かなり…。
本書は違いました。最初から、最後まで集中して読んだのは久しぶりです。今、確認しますと、アマゾンではすでに100を越える書評がありますし、ネット上でもたくさんの良質なレビューが出ていますから、今さら“ネット素人”の私があまり申し上げることも、あまりないでしょうが、せっかく読みましたので、少しだけ…(笑)。素人が読んだほうが衝撃の度合いが大きいとも言えるでしょうから。
単なる検索エンジンだと思っていたグーグルの思想、ネットのこちら側とあちら側という対比で、社会を非常にわかりやすく解説してくれます。ホームページとブログの意味するものの違いなど、まったくわからないままでしたし、そんな状態で始めたブログのおかげでネットを見ていて気になったものが(例えばいろいろな無料サービス、アフィリエイトなど)かなりあったのですが、それが氷解した印象を受けます。
ヤフーや楽天に対し、グーグルやウィキぺディアの違いなど、引き込まれて読みました。ロングテールやフラクタルなど、以前ご紹介した『歴史の方程式』 にも通じるような物理的な分析にも感心しました。
そうした分析が興味深いだけでなく、世代論や社会構造分析など、非常に高いレベルの筆者の教養と前向きな人生観まで感じられる一冊で、多くの方にお薦めしたいと思います。
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる筑摩書房詳 細 |
http://tokkun.net/jump.htm
『ウェブ進化論』梅田望夫
ちくま新書:249P:740円
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ウェブ進化論 アフィリエイト グーグル アマゾン 楽天 ヤフー ウィキぺディア ブログ
『ヘッジファンド』 とか『デリバティブ』 といった経済用語が新聞などマスコミに出てきます。高度な数学とコンピューターを駆使して投資をし利益を得るという、金融工学と呼ばれる分野です。難しそうですが、どういうものか知りたくて本書を読みました。
読んでみますと、本書は専門書ではなく、入門書。しかも金融工学を説明するのではなく、それと対峙する、“行動ファイナンス理論” を紹介するのが目的です。あれ?
簡単に言えば、『数学』的な市場把握に対して、『心理学』的な市場理論です。数学的に必ず儲かる投資理論があるとすれば、数学者は誰も損はしないはずです。先日ご紹介した『天才数学者、株にハマる』 で書いたとおりです。
あるいは市場というものが常に合理的で情報を共有していれば、バブルは起きないし、ぼろ儲けもありません。そういう現象を、心理学を基本に人間の市場での行動や、そのメカニズムを扱うのが行動ファイナンス理論です。
証券アナリストの試験にも最近出され始め、この理論でノーベル経済学賞を取った学者が出て一気に注目が集まりました。伝統的経済学理論ではバブルなどは“例外的事項”として説明は放棄されていたそうで、そこに光を当てたわけです。
筆者は投資を実践するように進めていますが、マネーマーケットに関係なく心理学の本として読んでもおもしろい一冊で、お薦めできますが、“最強のファイナンス理論”という題名はかなりずれがあるかなと(笑)…。
http://tokkun.net/jump.htm
最強のファイナンス理論―心理学が解くマーケットの謎講談社詳 細 |
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村上ファンド 株式投資 心理学 ノーベル賞
語学に通じるには人生は短すぎる、としみじみ語っている筆者は大正生まれで、今年80歳。ポーランド語翻訳の第一人者ですが、フランス語、ロシア語、英語などでも翻訳をしているそうです。
とにかく他人の訳が気になってしまい、翻訳物は読めないとまで語っています。確かに私も全くレベルは低いのですが、英語の『 I 』を、あえて『おいら』とか『うち』 とか『あっし』 とか『自分』 などと訳してあるだけで、いったん読むのを中断して、訳者あとがきや、翻訳者の経歴を見たりすることがあります。
本書は体系的な翻訳論ではなく、いわば筆者の自分史で、愚痴を含めて、思うままに“翻訳人生”を語ります。満州での外国語との出会いや、占領下での検閲の思い出、A級戦犯の裁判や記者時代のエピソードも語られます。出版社への小言や若者の語学力に関する苦言もあって、おもしろく読めました。
私の知人にも、塾の英語講師にも、“翻訳” で食っていきたいという人が何人かいますが、そういう人が読むとがっかりするかも知れません。全編通じて、『大変だからやめときなさい』と諭されているような気がするからです。その前に日本語を鍛えなさいと…。
やはり、英語に限らず、外国語に精通しているといえるような人ほど、日本語の重要性を強調しますね。受験参考書などには、“○○で完成!”とよく書いてありますが、範囲の決まった定期テストならともかく、どこまでやっても語学は極められない、というのが真理なのでしょうか。
翻訳家になりたい人だけではなく、翻訳家とはどういう人かということに興味がある方にお薦めです。
http://tokkun.net/jump.htm
『ぼくの翻訳人生』工藤幸雄 中央公論社:267P:861円
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村上ファンドの村上氏が東京地検特捜部の捜査を受けると報道されました。ライブドアの堀江氏も、この村上氏も金持ちすぎて、ちょっと気に入らないのですが(笑)、それはさておき、最近は特捜部が、どうも100%の正義とは言い切れないと感じてしまいます。
いったい何を狙っているのだろう、などと考えるわけです。たとえば、この事件の前に、旧橋本派の一億円はどうなった!と…。
佐藤優氏の『国家の自縛』 や、宮本雅史氏の『真実無罪』 を読んでみて持つ感想です。そして、昨日の私の記事に、福禄太郎さんがこうコメントをいただきました。『家族を傷つけるとは…。ベンジャミン・フルフォードが言うように、日本を支配しているのは闇の世界なのですね』(ブログ:『福禄太郎の書評と時事評論』:(勝手に)読書の趣味が似ていると思っておりまして、よく拝見しております)
そうだ、フルフォードならと思い出し、本書を紹介させていただきます。4年前の本なので、経済情勢は大きく変化していますが、指摘する根本問題は、今も解決されていないと思います。
妙な題名ですが、日本がアルゼンチンのようにデフォルト(国が借金を返せなくなること)に陥る可能性を揶揄したものです。副題は「最後の社会主義国家はいつ崩壊するのか」、もちろんこれも日本のことで手厳しい。つまり、日本は管理社会で、資本主義とは言えないという意でしょう。
氏はカナダ人で、高級ビジネス情報誌「Forbes」 の東京支局長を務め、それ以前、日経新聞の記者で、「住専とヤクザ」 に関する記事を書き、それを社の上層部から「もう書くな」 と圧力がかかったのを機に退社、帰国しましたが、日本が好きで戻ってきました。
執筆当時の日本(2002年)にいらだっています。上記のような自身の体験が象徴的なのですが、銀行も政府も官僚もマスコミも教育者も知識人も政治、経済問題の責任を取ろうとせず、ヤクザなどを含めた諸悪の根源を知っていながら追求していないことに対して怒っています。昨日、紹介した、会田氏の指摘と似ています。
経済中心ですが、話題は多岐にわたります。大きな事件の時にたいてい起こる、“関係者の自殺” に関しても、殺人ではないかと自分の理論で推察するなど、かなり大胆で、刺激的、説得力もあります。こういう批判はやはり、日本のマスコミには出てこない類のもので、大いに利用すべき外圧でしょう。
本書に続いて、何冊か著作が出ましたが、最初ということもあり、本書がもっとも新鮮でした。
http://tokkun.net/jump.htm
『日本がアルゼンチンタンゴを踊る日』ベンジャミン・フルフォード
光文社:229P:700円
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