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【絵本から専門書まで】 塾講師が、生徒やご父母におすすめする書籍のご紹介です。

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『昔話が育てる子どもの心』 軽澤照文

2008年07月15日 | 教育関連書籍


昔話が育てる子どもの心.jpg


夏休みといえば読書感想文が宿題の定番ですが、読書習慣の付いていない生徒には大変な苦痛のようですね。確かに学校などが指定する課題図書が 「おもしろくない」 と感じてしまうと最悪。気持ちはわかります。

だからといって何の本でも良いよというわけにはいかないのでしょうかね。映画やビデオなどだけを見て書こうとする輩がいます(笑)。三国志を漫画で読んで、吉川英治にしているのも…。あの手この手ですね。

「去年と同じでいいや」 と言っているのまでいました!


子供に読書の楽しさを教えるにはどうしたらいいか。これは難しい問題で、私もご父母との面談で相談を受けることが多いのです。やはり自分が “ハマる” ような一冊に出会うことが何よりですが、生徒が積極的にそれを探すわけではないのでチャンスがなかなか訪れません。

一方で、幼い頃から本が大好きという生徒も少なくはありません。感想文にすることが苦手でも読むのが好きという生徒もいますね。

そういう本好きの生徒に聞いてみますと、やはり自然とそうなったのではなく、子供の頃に親や先生から本を読んでもらう、もしくは話をしてもらったことがきっかけだったと感じているようです。


この本の中では、様々な教訓、智恵を含んだ世界中の神話や昔話、そして学校の怪談も載せています。それらの話を紹介しながら、小学校教諭である著者自身の体験、考えを交えながら、優しく語りかけています。

大人が読んでも十分楽しめますが、なかなか本を読まない子供にも、この本の中で紹介されている話を読み聞かせてあげ、読書の面白さを知るきっかけになってほしいと思い、取り上げてみました。


目次です。

第1章 昔話と人生―運命・勇気と行動力・偶然・無用の用・なぞなぞ
第2章 人生を支えるもの―自然と人間
第3章 人生に必要な想像力
第4章 人間にとって幸福とは何か
第5章 こわい話、悲しい話が育てるもの
終章 昔話―過去と未来をつなぐもの


当教室でも、各講師がことあるごとに生徒たちに本を読むように勧めますが、すると、すかさず 「じゃあ宿題減らして!」 と…。


目次を見ると固い印象ですが、漠然と 「本を読みなさい!読書だ、読書!」 というよりもまず、こういう考え方を参考にしたらどうでしょう。




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昔話が育てる子どもの心
軽沢 照文
文芸社

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『学校が自由になる日』  宮台真司、藤井誠二、内藤朝雄

2008年07月14日 | 教育関連書籍


学校がゥ由になる日.jpg


大分県の教員採用や昇進などに関する、校長や教頭と教育委員会などのからんだ汚職事件は底なしの様相です。

個々の教員の不祥事が報じられるだけで、ただでさえゆらいでいる学校の信頼が危うくなる気がするものですが、今回の事件は教育界に絶望を抱かせるほどの衝撃でした。大分県の生徒、ご父母の動揺はいかばかりでしょう。この混乱が収まったとしてもぬぐいがたい不信感が残ってしまうような気がしてなりません。


教育委員会と教員組合が結託しており、試験の答案は即座に処分され、また議員の口利きまでも…、というのですから、そうなると外部からはまったく見えない採用の過程だったのだとわかります。

どの新聞も当然、社説でこの教員採用汚職の問題を取り上げていますが、すべて共通して、“大分以外にも~” と言及しています。


本書は以前ご紹介しましたが (以前の記事 ⇒ 『学校が自由になる日』) 今回の大分の事件を受けて、もう一度取り上げたいと思います。学校や教育委員会などの何が問題なのかを、三名が独自に分析し、その対策などを提言します。


目次は以下のようなものです。

学校の何が問題なのか(二つの尊厳観;日本的メンタリティの構造 ほか)
少年犯罪と新少年法(「コンクリート詰め殺人事件」の取材から;「犯罪の底」が抜けた ほか)
学校の閉鎖性―なぜ学校は閉じるのか(事件の経過;口を閉ざす二つの理由 ほか)
学校リベラリスト宣言(中間集団全体主義;いじめ問題 ほか)
自由な学校、自由な社会の設計(リベラリズムの射程―「学校リベラリスト宣言」を読んで;共生の・B>エ理を探る ほか)

宮台氏は、特に激しい言葉で日本の教育界を批判します。そして教育界の内向きの体質を批判する材料として、千葉県の例を出します。

何と、千葉県の教員の6割くらいが、世襲のような二世教員ばかりだというではありませんか。教師という職業が既得権益化しているという指摘です。


これを最初に読んだ時は、本当なんだろうかと目を疑いましたが、今回の大分の事件を聞いて、すぐに本書の指摘を思い出した次第です。もちろん公平に採用されていれば、大分とはまったく無縁の現象ですが、あまりにも先生という職業が特別視され、グループ化するのは良いとは思えません。

実際に、これまでも他府県で教員採用などの不正が摘発された事件もありますし、いまだに教員採用の基準が曖昧なままになっているところも多いようです。


一昨年に大きな問題となった、生徒の相次ぐ自殺と教育関係者たちのその対応。さらに全国に広がっていた、高校の未履修の問題。

いずれも根が深い問題だと感じましたが、そもそも採用の段階から組織ぐるみで不正があったという、今回の大分の事件は、日本の公教育の信頼を根底から揺さぶっていると感じます。



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学校が自由になる日

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『岳物語』『岳物語(続)』 椎名誠

2008年07月11日 | エッセイ


岳物語.jpg



夏休みが近付いてきましたね。私立の中にはすでにテスト休みに入ったところがあるでしょう。ということで、生徒諸君に休みの間にぜひ読んでもらいたいような本をなるべく取り上げてみましょう。

今回は椎名誠氏の私小説と呼ばれる 『岳物語』 とその続編です。“岳” は椎名氏の長男の名前で、そのものズバリ、椎名氏が息子とのエピソードなどを紹介しながら、その親の思いを綴ったエッセーです。

かなり前に出版されたものですが、いまだにいろいろなところの推薦図書にも挙げられていますし、中学入試にも出されますね。


中学生くらいになると、「親が、うざい!」 などと、日々思いながら生活している人もきっとたくさんいるでしょうが、そういう人にも読んでもらいたい一冊。逆に親御さんが読んでも、参考になる点が多々ありそうです。

椎名氏自身の生い立ちにも触れているのですが、今の時代の感覚からすれば、激動の幼年・少年時代を過ごされたようです。


椎名親子は本気でプロレスごっこをしたり、釣りの勝負をしたり、子どもとしてというより、表面的には一人の男として扱っている印象です。

仕事がら、長期間に渡って自宅をあける椎名氏ですが、その旅から帰った父を、息子は年齢とともに違う迎え方をします。その様子で父は子の成長を感じ、「私は静かにうれしかった」 と語ります。

教育論というような大上段に構えたものではなく、親が読めば、忘れかけた子ども時代の感性を思い出すでしょうし、生徒諸君が読めば、親が何を考えているのか、わかるかもしれない。そんな一冊でしょうか。


ここで描かれている岳君。すっかり成長して、ボクサー、かつ写真家だそうです。やっぱりサラリーマンにはならないんですね(笑)。



P.S.椎名氏の著作は随分前の “あやしい探検隊” のシリーズもおもしろいですね。



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岳物語 (集英社文庫)
椎名 誠
集英社

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あやしい探検隊焚火発見伝 (小学館文庫)
椎名 誠,林 政明
小学館

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解放!『それでも私は腐敗と闘う』 イングリッド・ベタンクール 永田千奈・訳

2008年07月09日 | ノンフィクション


イングリッド.jpg


一年以上前に、ご紹介した本書ですが、ほとんぞ絶望的だと私が勝手に思い込んでいた、著者のイングリッド・ベタンクール氏が解放されたそうです。

恥かしながら、まったくこのニュースに気付きませんでしたが、ブログのコメント欄でアロンソさんが教えて下さいました。本当にありがとうございます。


以前の記事 ⇒ それでも私は腐敗と闘う


今月7月3日のことだったようですが、開放時にはフランスのサルコジ大統領も出迎えたそうです。以前の記事の最後に触れましたように、本書をご紹介した時点では、Wikipedia には何も載っていなかったのですが、現在はすでに解放に関する詳細まで書かれていました。

 Wiki ⇒ イングリッド・ベタンクール


開放されて良かったとはいえ、誘拐されたのが2002年ですからあまりにも長い期間でした。お子さんたちも見違えるように大きくなっていたでしょうね。まさしく “小説よりも奇なり” という気がします。

解放後も元気にされているようですから、いつかまた事件について執筆されることを期待しています。


それにしても、日本でも、もっともっと大きく取り上げられるべきニュースだと思うのですが…。


 
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それでも私は腐敗と闘う

草思社

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それにしても、こんな意義のある本を出版した草思社が倒産とは…
残念。

⇒ 以前の記事『草思社 民事再生法申請』
 

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『評論家入門』 小谷野敦

2008年07月04日 | 新書教養


評論家入門.jpg



 『禁煙ファシズムと闘う』 と 『バカのための読書術』 の2冊 、いずれも大変刺激的な小谷野氏の著作(前者は共著)をこれまで拙ブログで取り上げましたが、本書もそれら同様に非常におもしろい一冊でした。

私はこうしてブログは書いていても、自分が、“物を書く” ことを職業にしようなどとは、まったく考えたこともないのですが、塾講師でいるとまわりに “いずれは小説家になりたい” という夢を持っている人間に何人か出会うものです。

もちろん国語や社会など文系の講師に多いのですが、やはり常人とは違うスケールというか、考え方というか…。そういう人の授業を聞いていますと、おもしろいし、読解などにも妥協がありませんね。問題集に付いている解説よりも詳しいし、奥が深い。


また、こうしてブログを通して、小説ではなくても、灘高の キムタツ先生 や、当教室の吉野先生など、実際にご自分の著作を何冊も持っている方々と直接お知り合いにもなることができました。出版に関するお話をうかがうのは興味深く、現実の世界は想像とは違っていることが多いですね。


本書は、ものを書くことを職業にするとはどういうものなのか、“(小谷野氏のような)評論家になりたい” という人に向けて書かれています。

ご自分の経験を中心にして、評論家とはいったいどういう商売なのか、どれほどの勉強が必要で、収入はどうで、世に出るためにはこんな苦労があるぞ、などということを教えてくれます。

新書が一冊でもヒットすればそこそこ生活できる…、な~んて考えている人々にも、それで得られる収入が、世間で想像されているよりずっと低いことなどをストレートに語り、それでも書きたい人には、“エッセーを書く” ように勧めています。

さらに、言論界の裏話のようなものから良い評論や悪いものなど、本書自体が入門書であると同時に、評論、エッセーとして私は楽しめました。小谷野氏の歯切れの良い切り口が魅力的です。


以下が目次です。

第1章 評論とは何か―「学問」との違い
第2章 基本的な事柄とよくある過ち
第3章 評論をどう読むか
第4章 『日本近代文学の起源』を読む
第5章 評論家修行
第6章 論争の愉しみと苦しみ
第7章 エッセイストのすすめ、清貧のすすめ


最終章にある、“清貧のすすめ” が本書全体の主張となっているのではないでしょうか。新進気鋭、人気の売れっ子評論家のように外からは見えても、そうなるためには大変な量の勉強や読書が必要であるし、そうなったとしても甘い生活があるわけではないということが分かります。

評論家志望でなくても、本好きの方ならばきっと興味深く読める一冊だと思います。



P.S. 久しぶりの書籍紹介になってしまいました。時々、のぞいて頂いた方、本当にすみません。 


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評論家入門―清貧でもいいから物書きになりたい人に (平凡社新書)
小谷野 敦
平凡社

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読売新聞コラム 【挨拶は自分を前進させるための権利】 吉野秀 

2008年07月02日 | コラム・備忘録

 


当教室の吉野秀先生のコラムが 読売新聞 に掲載されましたので、ご紹介します。

そうなんです。うちの教室は “あいさつ” に厳しいんです。

■■■■■



「こんにちはー」「こんばんはー」。私が週に何回か出向いている塾 (代々木個人特訓教室)ではこうした挨拶が授業の第一歩だ。黙ってスーッと入ってくれば、「ちゃんと挨拶して入って来い!」と講師が注意する。

極めて当たり前のように思うが、世情では予想以上にそうではないらしい。オリコンが現役で働く20―40歳代の男女を対象に、「新入社員に求めたい力」をアンケート調査(複数回答可)したところ、上位5つは挨拶力(68.1%)、行動力(51.1%)、人間力(46.1%)、発想力(35.8%)、想像力(28.9%)の順。

約70%の得票率だった挨拶力には、「すべてはここからはじまる」 「基本なくして何も生まれない」 「仕事ができても、挨拶できる子とできない子では違う」 などのコメントが散見された。コミュニケーションの重要な手法。この認識が強まる一方で、それが実行されていない現実を物語っている。 

 悪しき風習は若者に限ったことではない。先日、ある学校を訪ねた時、初老の担当者はドアをノックしないで部屋へ入ってきた上に第一声は「どーも」。腕組みして話す、私の名刺をもてあそぶ、同じ話を繰り返す……。

非礼は枚挙にいとまがなく、第一印象の悪さも手伝ってかなりの不快感に襲われた。年下だから甘く見たのかもしれないが、社会人として最低限の常識をわきまえぬさまに失望する。模範を示すべき「大人」がこれでは、先のアンケートの質問も「社会人全般に求めたい力」へ代えなければならないだろう。

 新古書店チェーン「ブックオフ」の大きな特徴は店員の「やまびこ挨拶」。1人が「いらっしゃいませ、こんにちは」と来客者へ声をかければ、店内スタッフが次々と同じフレーズを投げかけていくもの。

「従業員の協働意識を高めると同時に、お客様をもてなす方法と考えています。これをきっかけに 『今日は良い本に出逢えそう』 とワクワクしてもらえたらうれしい」 とブックオフコーポレーション会長の橋本真由美さんは話す。

 挨拶という字を音(おん)で置き換えると“相察”。造語ではあるが、相手の心境や表情、望んでいることなどを的確に察する行為の意味を私は持たせている。非常に難しいものではあるが、「こんにちは」 「こんばんは」 の一言で人間関係が円滑になるなら、実に手軽でお安いではないか。

逆に言えば、挨拶を逸すれば、「たったそれだけ」でコミュニケーションへひびが入るのだ。マナーに則った義務と思うから抵抗感をいだく。自分を一歩も二歩も前進させるための権利ととらえよう。

そんな事、指摘されなくてもわかっている……居丈高にこう言い放つ人へ問いたい。そう言う人に限って、わかっていないんじゃありませんか? わかっていても、確実に実行していないんじゃありませんか?

 


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