カネボウの粉飾決算に協力した公認会計士をかかえる、中央青山監査法人に、金融庁から業務停止命令が出されました。この法人が罰を受けるだけなら、また長い目から見て、市場の健全化としては、歓迎すべき処罰ですが、何といってもトヨタ、ソニーをはじめ、上場企業の数百社を監査しているというビッグな監査法人です。どう影響が出るのか心配です。
フットワークエクスプレスの粉飾決算にからんで所属会計士が立件された瑞穂監査法人は、解散に追い込まれました。またライブドア事件でも、港陽監査法人は家宅捜索を受け、その混乱のために、他の企業の監査ができず、決算書が提出できない恐れがあるということで、全く関係のない企業がとばっちりを受け、株価が急落するということがありました。
そんな事態になってしまうと、投資家にとっては、たまったもんではありません。アメリカでもワールドコムやエンロンの不正経理で、おそらく投資家には天文学的な額の被害が出ているはずですが…。
本書は、数学について書かせたら右に出るものはいないというほど、アメリカでは有名な著者が、ワールドコム(不正経理が発覚)の株で大失敗した経験をもとに、自虐的なユーモア、皮肉を交えて、株式市場というものを論じます。
いかに株の指標などが作り出されるのか、数学だけでなく、心理学などを用いて説明しています。巻末に述べられていますが、数学と心理学、それと市場の接点というのは、現在も学際的ニッチなのだそうです。
基本的な確率論から、金融工学といわれる高度な数学まで出てきますが、どうしてそういう式で計算するのかということの説明がありますので、自分にはわからなくても、その計算で何をしたいのか、という意図だけは、わかるような記述になっています。
ただし、その意図を理解するのも、簡単ではありません。楽しそうな表紙にだまされないで下さい(笑)。後半は、カオス、フラクタル、ネットワーク理論やゲーム理論まで出てきます。(常々思うのですが、数学と哲学の本には必ず、『むつかしくない』ことをうたいますね)
それはともかく、数学と経済や株式の関係に興味のある方には楽しく読めるはずで、ギャンブルのこわさを知るためにもお薦めします(笑)。どんなに分析力にすぐれた天才数学者でも、株式市場で常に勝ち続けることは難しいことがわかります。東保裕之氏の『株式投資これだけはやってはいけない』等を読んでいれば、こんなことにならなかったんでしょうが(笑)。
それはそうと…、
姉歯氏など一級建築士の構造計算書偽造といい、公認会計士の粉飾決算とのかかわりといい、本来、高度な社会的責任を果たすべきエリート層のモラル低下は残念です。
http://tokkun.net/jump.htm
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監査法人数学株式カオスゲーム理論ニュース
この本は面白そうですね。
私はよく人生の岐路の選択、そのものが
株の売買に似ていると思っています。
粉飾するかしないか?
進学するか?就職するか?フリーターか?
何かどことなくハイリスク・ハイリターンか?
ポートフォリオは大丈夫か?
発想の方向性は似ているような気がしています。
そういう意味でも数理的な発想は大事ですし、
私もこの本をよんでみたいなぁと思いますよぉ。
ではでは。
よしべえさん:いや、よしべえさん、塾講師があんまりはっきり、進学は株と同じだ!とは申せませんが(笑)、お言葉の意味は充分理解しておるつもりです。よしべえさんのブログで頭良くなるよう勉強させていただきます。
本書は図書館にあったので借りて参りました。
感想は後ほど・・・
気付くの遅くなってすみません。コメント嬉しかったです☆ありがとうございました。ちなみに私は丸山健二さんが好きなのですが、別に左よりではありません
また遊びにきます★
良ければライブも来て下さいね(^_^)
ザ・ソロシップスHP
http://www.geocities.jp/deathdrive999/solohome0604.html
訳がこなれていない
数式が本文に入り込んでいて読みにくいことこの上なし。なぜ分離しなかったのだろう?
すいません、ネガティブなコメントで。
特に著者が本書を書いた意図が理解できないのがよくないです。損をした愚痴を綴ったのか、確率の入門書なのか?