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【絵本から専門書まで】 塾講師が、生徒やご父母におすすめする書籍のご紹介です。

『ウェブ進化論』梅田望夫

2006年06月05日 | ビジネス書・マスコミ関連
 

いつ頃からか、私の読書はあっちへ行ったり、そっちに寄ったりで、常に同時進行で数冊、時には20冊くらいを読むというヘンなスタイルになってしまいました。

あまり興味をひかないものだと、途中まで読んだ内容を忘れてしまい、もう一度最初からやり直しになったり、もういいや、と止めてしまったりするものもあります。かなり…。

本書は違いました。最初から、最後まで集中して読んだのは久しぶりです。今、確認しますと、アマゾンではすでに100を越える書評がありますし、ネット上でもたくさんの良質なレビューが出ていますから、今さら“ネット素人”の私があまり申し上げることも、あまりないでしょうが、せっかく読みましたので、少しだけ…(笑)。素人が読んだほうが衝撃の度合いが大きいとも言えるでしょうから。

単なる検索エンジンだと思っていたグーグルの思想、ネットのこちら側とあちら側という対比で、社会を非常にわかりやすく解説してくれます。ホームページとブログの意味するものの違いなど、まったくわからないままでしたし、そんな状態で始めたブログのおかげでネットを見ていて気になったものが(例えばいろいろな無料サービス、アフィリエイトなど)かなりあったのですが、それが氷解した印象を受けます。

ヤフーや楽天に対し、グーグルやウィキぺディアの違いなど、引き込まれて読みました。ロングテールやフラクタルなど、以前ご紹介した『歴史の方程式』 にも通じるような物理的な分析にも感心しました。

そうした分析が興味深いだけでなく、世代論や社会構造分析など、非常に高いレベルの筆者の教養と前向きな人生観まで感じられる一冊で、多くの方にお薦めしたいと思います。
ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる

筑摩書房

詳 細

http://tokkun.net/jump.htm

『ウェブ進化論』梅田望夫
ちくま新書:249P:740円

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『最強のファイナンス理論』 真壁昭夫

2006年06月05日 | ビジネス書・マスコミ関連
 
『ヘッジファンド』 とか『デリバティブ』 といった経済用語が新聞などマスコミに出てきます。高度な数学とコンピューターを駆使して投資をし利益を得るという、金融工学と呼ばれる分野です。難しそうですが、どういうものか知りたくて本書を読みました。

読んでみますと、本書は専門書ではなく、入門書。しかも金融工学を説明するのではなく、それと対峙する、“行動ファイナンス理論” を紹介するのが目的です。あれ?

簡単に言えば、『数学』的な市場把握に対して、『心理学』的な市場理論です。数学的に必ず儲かる投資理論があるとすれば、数学者は誰も損はしないはずです。先日ご紹介した『天才数学者、株にハマる』 で書いたとおりです。

あるいは市場というものが常に合理的で情報を共有していれば、バブルは起きないし、ぼろ儲けもありません。そういう現象を、心理学を基本に人間の市場での行動や、そのメカニズムを扱うのが行動ファイナンス理論です。 

証券アナリストの試験にも最近出され始め、この理論でノーベル経済学賞を取った学者が出て一気に注目が集まりました。伝統的経済学理論ではバブルなどは“例外的事項”として説明は放棄されていたそうで、そこに光を当てたわけです。

筆者は投資を実践するように進めていますが、マネーマーケットに関係なく心理学の本として読んでもおもしろい一冊で、お薦めできますが、“最強のファイナンス理論”という題名はかなりずれがあるかなと(笑)…。

http://tokkun.net/jump.htm

最強のファイナンス理論―心理学が解くマーケットの謎

講談社

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