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『北朝鮮を知りすぎた医者:脱北難民支援記』 ノルベルトフォラツェン

2007年10月08日 | 外国関連


フォラツェン.jpg


韓国の盧武鉉(ノムヒョン)大統領と北朝鮮の金正日総書記が首脳会談を行いましたね。金大中前大統領の訪朝時のような、“歴史的” というほどのインパクトはありませんが、それでも気になります。

どうも、報道を見ていますと、相変わらず外交交渉は北朝鮮ペースで進んだ印象で、韓国は大規模な経済援助などを約束したようです。日本から見ているとなかなか理解できないのですが、韓国人拉致については話題にもならないそうですね。


本書はそうした日本人にはわかりにくい韓国の政治状況を含め、朝鮮半島全体を知る参考になると思います。

北朝鮮国民の窮状を訴えた前著に続き、それを支援する命がけの活動などを紹介し、いっそう国際世論を盛り上げ、中国、韓国、日本の政府にプレッシャーをかけたいという意図で書かれています。

氏がどのように北朝鮮内の最新情報を得ているかということなども詳らかにされています。 

フォラツェン氏らの活動が徐々に実を結び効果を上げたため、新しい問題が出てきているというのです。それはNGOなどの援助がない脱北者たちが、簡単に中国、韓国に行けると思い込み、周到な準備もせずに大使館などに抗議をし、次々と捕らえられているというのです。

また、規模が大きくなったために脱北者に北の諜報員が紛れ込んでいるケースも増えてきた。その上脱北に関する情報提供に対する賞金を中国が大幅に吊り上げてしまって、一般人からの通報が激増し、警官に捕らえられる脱北者が急増しているのだそうです。

捕まったら最後、送り返され処刑を覚悟しなければならないことは言うまでもありません。 

また、太陽政策をとってきた金大中前韓国大統領を厳しく批判しています。太陽政策は単純な人道主義ではなく、金でノーベル平和賞を買い、北に途方もない額の資金を提供して独裁国家を援助したという見方です。

もしそうしたことが真相だとすれば、フォラツェン氏は、韓国政府にとっては邪魔な存在そのものですね。氏は中国にはすでに入国できず、韓国では始終様々な組織につけまわされ、警官と殴り合いになったり、家族まで危険にさらしながら活動しています。

それにもかかわらず、本書では、中国に北朝鮮との国境を開かせ、金正日体制を倒すまで戦うことを何度も言明しています。この本の印税もきっと活動に使われるはずです。

前著は、以前取り上げました。よろしければご覧下さい。

 ⇒ 『北朝鮮を知りすぎた医者




P.S. 以前にも書きましたが、実は、北朝鮮から帰国された5人の拉致被害者の中のお一人と、私の教え子のお母さんは幼なじみでした。

そのお母さんは、北朝鮮が拉致を認め、ご自分の友人の名がテレビで告げられた時、震えていたそうです。5人の帰国後、すぐに連絡を取り、何度かお会いになり、頻繁に電話もされていたそうですが、私の教え子も『受験勉強頑張って』と励まされ、プレゼントまでいただいたそうです。

ご自分の筆舌に尽くしがたい多難を嘆くどころか、何不自由ない友人の子どもにまで気配りをするということに深く感動しました。そういう善良な市民の拉致をあいまいにしようとする勢力が北朝鮮以外にもありそうで、とても許せません。



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北朝鮮を知りすぎた医者 脱北難民支援記
ノルベルト・フォラツェン,平野 卿子
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『拒否できない日本―アメリカの日本改造が進んでいる 』 関岡英之

2007年04月27日 | 外国関連


拒否できない日本.jpg



日米関係に関して、いわく付きの本です。本書はその内容があまりにも生々しかったためか、アマゾンでは一年近く入手できなかったということが話題になった一冊です。どうして普通の書店にあって、アマゾンで品切れにしていたのか真相はわかっていないようです。マスコミでその問題が取り上げられてから、販売を復活したそうです。


最近でこそ国会で取り上げられることのあるアメリカ政府が日本政府に対して出すいわゆる“年次改革要望書”、正式には日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく要望書” というのですが、実質的にはこれがアメリカのあからさまな内政干渉、どころか植民地に対する命令書ではないかとすら指摘する人までいます。


本書はそれを告発したものです。にわかには信じられないような事実が多くあり驚かされました。著者は、もし我々が日本の将来を予見したいのならば、この年次改革要望書を見れば分かるとまで言い切っています。


確かに、郵政民営化にしても、天下り禁止に関しても実に細かく “要望” されています。他にも会計基準、社外取締役制、独占禁止法、司法制度などの改革・改正はいずれもアメリカが用意周到に自国の利益のため、日本に改革を迫り、実現してきたかが良く分かり、恐ろしくさえなります。


ただし、この“年次改革要望書” というのは秘密文書でも何でもなく、在日アメリカ大使館のホームページにも掲載されています。また、勘違いしている人が多いようですが、日本政府もアメリカに対して同様の要望書を出してはいるのです。

     ↓                              ↓

アメリカの要望書(在日アメリカ大使館HP)  日本の要望書(外務省HP)


従って一応は対等な互恵関係を目指しているのです。が、どうでしょう、読み比べて思ったのはやはりアメリカの指摘は細かく、自国の利益をはっきりと主張しているのに対して、日本は弱いかなということです。

法律など専門的なことが実に多く含まれていますから、正直、そういう知識のない私には、これがどれほどの内政干渉にあたるのか判断がつきません。とりあえず教育に関しては、最新のものには含まれていませんでした(当然か)。本書ではそのあたりははっきり述べられています。要するにアメリカの傲慢な要求だということです。


目次は以下のようなものです。


1 北京・シカゴ枢軸の怪(ささいな発端;中身はアメリカの制度の焼き直し ほか)

2 対日圧力の不可解なメカニズム(阪神・淡路大震災;半世紀ぶりの建築基準法大改正 ほか)

3 この世はアングロ・サクソンの楽園(バブル経済の破裂;株価に翻弄された人生 ほか)

4 万人が訴訟する社会へ(「わたし、訴えてやる!」;訴訟社会への急激な変化 ほか)

5 キョーソーという名の民族宗教(フリードマン教授の誕生日;大恐慌とケインズ革命 ほか) 



本書をそのまま受け取れば、小泉首相の改革は結局のところアメリカのいいなりに過ぎないのかなという印象も持ってしまいますし、アメリカに対する不信感を抱かせ、日本の政治力のなさを嘆かざるを得ません。


日本の政治家が “ガイアツ” をわざと利用して、国内の護送船団方式などを改革するというストーリーもよく聞きますね。外圧を良いことに、自らの要求や主張を通そうとする勢力も日本にいるのは間違いないでしょう。

アメリカだけでなく、諸外国は日本に対して本当に遠慮なく自国の主張を展開しますね。それが外交のスタンダードだとしたら、日本がそれをどうしてすべて受け入れているのか。明らかに利益が背反すると思われるものがあるわけです。


これまでご紹介した、『小説 ザ・外資(高杉良)』 『黒字亡国(三國陽夫)』 を読み、あわせて考えますと、やはり日本人はアメリカに対し常に受身で弱い。国防という肝心なところで頼っている限り、変わらないのかという気もしてきます。


BSE問題では、アメリカ産牛肉の輸入に関して、これまで頑張っていた印象ですが、今回の安倍総理訪問直前に決着したと報道されました。いわゆる、手土産?他にもいろいろな疑問がわいてくる、強烈な一冊でした。

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拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる

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『文明の衝突と21世紀の日本』サミュエル・ハンチントン著 鈴木主税 訳

2007年04月11日 | 外国関連


文明の衝突と21世紀の日本.jpg


中国の温家宝首相が来日しました。中国の首相の来日は7年ぶり。新聞によると中国では小泉首相時代とはうって変わって親日ムードを盛り上げているそうです。

ただ、ホントは反日だってこと、アジアカップのサッカーでわかっちゃいましたからね、複雑な気分です。


まぁ、仲良くできるんならそれに越したことはないので、ニコニコしている間に車に乗せて一緒に靖国神社に連れて行っちゃうなんていうのはどうでしょう(笑)。

いずれにしろ、北朝鮮や台湾に関しても微妙な駆け引きがあるでしょう。


温家宝 安倍首相.jpg



まじめな話、今回の来日では、色々な注目点があるのですが、小泉政権時代のアメリカとの蜜月関係にひびが入りつつあるという指摘もある、微妙なタイミングだけに日中関係がどうなるか、非常に気になります。


本書は、『文明の衝突』 の続編のような売り出し方で、『文明の衝突』が98年に出て、その後2000年に本書が出版されました。文明の衝突では日本に触れる部分が少なかったので、書名を見て期待したのですが、ほとんど文明の衝突の廉価版という感じです。一応論文が二つ追加されてはいますが。


ハンチントン氏は世界を8つの文明に分けます。西欧、東方正教会(ロシアなど)、中華、日本、イスラム、ヒンドゥー、ラテンアメリカです。この分け方自体に異論もあるでしょうが、とりあえずこれからの時代は国家の枠組みというより、文明の枠組みで衝突が起こると主張したわけです。


そして、それ以降、9.11のテロやロシアのチェチェン独立問題や東ティモールなどが起きて、ハンチントンの予言が当たった!となりました。確かにこれらの事件に関しては、国家以上に文明の力が引き起こしている部分が大きいと思います。


さて、問題は日本です。ハンチントン氏は日本を独立した一つの文明として、中華とは違うというように分類しています。が、困ったことに、どこの文明とも違うので、国単位で見ると、日本は孤立していくと指摘するのです。


そして、歴史的に見れば、日本は一番強い文明とくっつきたがるので、今後は衰退期に入るであろう西欧文明のアメリカではなく、どんどん力を付けて存在感を増している中華文明と連携するのではないか、2010年頃の予測としてそう書かれているのです。


今、2007年で、日米の雰囲気がちょっと悪くなって、逆に中国が親日ムードのまま北京オリンピックで大歓迎な~んて考えると、あながち荒唐無稽とは言えませんね。同時に氏は、自分の国アメリカに対しては、ぜひとも日本を味方につけておけと忠告しています。


文明の衝突』が500ページを越え3千円近くするのに対し、こちらは解説を省けば190ページほどの新書で700円くらいです。確かに一章分だけは日本に当てているのですが、他は文明の衝突の要約のような内容でした。

従って、続編を連想させる、こういう書名の付け方、売り方には正直がっかりさせられましたが、文明の衝突に興味があっても、まだ読んでいないという方ならお薦めできます。


同氏の『分断されるアメリカ』 の内容も、アメリカの大統領候補に、オバマ氏のようなスターが出現し、予想が当たっているような気がします。興味深い一冊でお薦めできます。

Barack_Obama_portrait_2005.jpg
(オバマ氏)

 

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『文明の衝突と21世紀の日本』サミュエル・ハンチントン著 鈴木主税 訳
集英社:205P:693円



 

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『金正日への宣戦布告-黄長回顧録』 黄長(ファンジャンヨブ)著  萩原遼 訳 

2007年04月07日 | 外国関連


金正日への宣戦布告.jpg


ここへ来て、また新たな拉致事件が持ち上がりましたね。以前、蓮池透さんが書いた『奪還』 を取り上げた時にも書きましたが、実は私の教え子のお母さんが、拉致被害者のお一人と同級生だったこともあり、間接的にいろいろお話を聞いておりまして、どうしても北朝鮮の拉致は許せないのです。


今回拉致されたのは子ども二人(当時)で、その父親が工作員だったということですが、何も知らない母親はその小さな子どもを連れて、父親を捜しているうちに監禁され、殺されたということですから、悪質極まりないやり口です。


しかもこの事件には、よど号メンバーまでも関わっているということですから、日本人が拉致に協力していた。一連の拉致工作を指示した女性はいまだに北朝鮮から、日本の知人に連絡を取っており、自らも日本国籍を持っていたというではありませんか。もっともっと大きく報道されて、しかるべき大事件だと思うのですが…。


これまで、何冊も北朝鮮関連の本を取り上げました。その中でも 宿命-「よど号」亡命者たちの秘密工作(高沢皓司)』 はとうてい忘れられない一冊で、今回の事件を聞き、やはりそこで書かれている、日本人が深く拉致などに関わっていることが証明されたと思いました。


そしてもう一冊、『宿命』 に劣らず、深く心に残った一冊だと思われるのは 『北朝鮮に消えた友と私の物語』 です。そう、本書の翻訳者である、萩原遼氏が日本共産党員のころに出した衝撃の一冊です。


萩原氏がはじめて北朝鮮の強制収容所の存在を暴いたと言われています。その萩原氏が必死になって翻訳の権利を取って出版されたのが本書です。(こういう英雄的活躍をした人をどうして 『日本共産党』 は除名にしてしまうのか、理解に苦しみます。)


本書の著者は元北朝鮮の思想的リーダー、主体思想を発展させてきた黄長(ファンジャンヨブ)氏です。戦前に日本の中央大学、その後モスクワ総合大学に留学。42歳の若さで金日成総合大学総長就任。さらに72年からは11年間、北朝鮮最高人民会議(国会)議長を務めるなど、多くの要職を歴任している北朝鮮の元大幹部です。

黄柱婪.jpg


金日成・金正日親子が、北朝鮮を宣伝する際に、思想的に最も頼りにしていた人物で、97年に韓国に亡命した時は大ニュースになりました。しかし…、今から考えると、残念なことにタイミングが非常に悪かったですね。

当時、金大中韓国大統領が太陽政策で2000年には南北首脳会談をすることになり、北への批判はできず、韓国内でも軟禁状態。小泉首相の訪朝は2002年ですから、北朝鮮や日本人の拉致問題に対する関心は日本では低かったですね。

北朝鮮の実態に世界中が気付いた今であれば、氏の亡命はとてつもないインパクトがあったでしょう。が、同じく超太陽政策の盧武鉉大統領下の韓国では、とても自由な活動ができませんね。

金大中 金正日.jpg



黄長氏は、実に淡々とした書き方で自らの出生から北朝鮮で果たしてきた役割や、家族を捨ててまで、亡命を決断するに至る経緯を語ります。金正日の実態が明らかになった今でこそ、続編を望みたいのですが、韓国では出版させてもらえないようです。


父親である金日成は確かにそれなりの人物であったようですが、金正日はそれに比べて権力闘争には天才的なひらめきを見せるものの、凡庸な俗物であるようです。とにかく経済とか思想といったものにはまるで無知で、度々繰り返される、北朝鮮の飢餓は天災ではなく、完全に経済失政が招いた人災であると指摘します。『餓鬼』で描かれた大躍進時代の中国そのままです。


氏が亡命を決断するのは、日々多くの人が飢え、あるいは拷問にかけられながら、自らは権力の維持しか考えていない金正日が許せないという気持ちからです。本気で南を攻めようとしている軍部に嫌気が差したのかもしれません。


すべてが金正日の一存で決まり、国全体を自分の奴隷のようにしか考えていないと指摘します。危険分子はそれと疑われるだけで次々と粛清され、でたらめの伝説をでっち上げることなどを通して、偶像崇拝を徹底させています。

それが貫徹しているため、他の国の独裁者のように人民の前に出て演説し、力を誇示したり、民衆を扇動する必要すらないというわけです。権力を完全に掌握した後は、父親の金日成さえ、金正日のご機嫌取りをしなければならないほどだったというのですから、驚きです。


金日成は晩年、自分が中心となって世界革命を起こすと妄想し、金正日はアメリカ・中国は自分の権威におびえていると吹聴し、高飛車な外交姿勢に周りが異を唱えることができず、後押ししている構図です。

さすがにソ連や東ドイツが崩壊した時には、言葉で表現できないほどの衝撃を受け、国内にも動揺が広がったそうですが、皮肉にも理論的裏付けでもって、その動揺を沈めたのが著者なわけです。とにかくけたはずれに頭が良いのですね。本書を読みますと、ものすごい学問的な修行をしているかのようです。


もちろん今では、金政権の権威付けに手を貸してしまったことで、良心の呵責にさいなまれるわけですが、当時、金正日にとって黄長氏は絶対に捨てられないコマだったわけです。


金親子を崇拝する自分の家族、最愛の妻にすら、何も告げずに亡命を実行します。亡命すれば、家族はもちろん、親戚など一族郎党が捕らえられるだけでなく、自分と一緒に仕事をした経歴を持つものまで疑われ、最悪、死を覚悟しなければなりません。しかし、家族や仲間よりも民族全体を救うという信念で亡命したそうです。


亡命者の意見をどこまで信用して良いかという疑問もあるでしょうが、萩原氏が信頼しているのであれば、ほぼ確実な情報ではないかという気がします。巻末に萩原氏が素朴な疑問をぶつけるインタビューが付いています。



P.S.今、ネットで黄長氏の論文を見つけました。ぜひご覧下さい。テレビ朝日が今年インタビューしたものに、氏が活動する“コリア国際研究所” が手を加えたものです。新しいです(2007年2月)。


 ⇒6ヵ国協議合意をどう見るか 金正日政権に騙されるな 

                北朝鮮民主化同盟委員長 黄長

金正日への宣戦布告―黄長〓@57F6@回顧録

文藝春秋

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北朝鮮に消えた友と私の物語

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『金美齢と素敵な男たち』 金美齢

2007年04月06日 | 外国関連

 

金美齢と素敵な男たち.jpg


相互リンクの milesta さんの記事に触発されて、しばらく前に読んだ本ですが、私も金美齢さんの本を紹介します。


この書名がいかにも軽く、エッセイ風の読み物のように勘違いしそうですが、中身はなかなか強烈なものです。著者の金美齢氏は時々テレビに出演していますので、ご存知でしょう。台湾独立の象徴だという人までいるそうです。


10人の男性と対談し、その後に金氏がそれぞれにコメントしています。何ということはない企画ですが、対談相手の顔ぶれがすごいですね。紹介しますと…


 リーダーとしての男―小泉純一郎

 闘う男―小林よしのり

 国際人としての男―岡本行夫

 夫としての男―向井万起男

 生活者としての男―池沢夏樹

 癒しを知る男―上田紀行

 バランス感覚のある男―深田祐介

 群れない男―岡崎久彦

 パートナーとしての男―周英明

10
 国を変えた男―李登輝



いずれも興味深い人物ばかり。“闘う男10人の覚悟を満載” と宣伝してありました。日本に必要な男像! だそうです。それぞれ活躍する分野が違うので、闘う相手も異なるのですが、相手の背後で何となく共通して問題になってくるのは、やはり日本の官僚組織でしょうか。

本当に大物がそろっていて、近くにいるだけで相手はものすごい威圧感を持つと思わせる人ばかりですが、金氏はリラックスをして逆に、相手をたきつけるくらいの勢いです。むしろ男性の方がたじろいでいるのではないかと思うほど(笑)。

金美.jpg



金氏に関しては、私は不明にもどういう方か知らず、テレビで短いコメントをいうだけのちょっときれいな知識人ぐらいに考えていました。とんでもない誤解でした。本書を読みますと、勇気ある戦士と言ってもよいくらいの人物だったのです。 


もし仮に金氏のような人物が台湾のリーダーになって、日本と台湾がしっかり協力関係を結んでいたら、かなり違った外交政策が取れたのにと思わずにはいられませんでした。台湾と深い友好関係が築けていれば、アジア外交での選択肢も広がったのかなと。

ただ、以前ご紹介した『還ってきた台湾人日本兵(河崎真澄)』 もぜひお読みいただきたい、考えさせられた一冊ですが、本書を読んでも、日台関係の難しさを痛感します。仲良くしようと言っても、やはり過去の戦争や国内のさまざまな勢力、国際的な政治環境がそれを阻みます。


金氏はこれまで、さまざまな勢力から批判や圧力をかけられ、かなり厳しい状況に追い込まれたこともあったようですが、その信念と情熱はものすごいですね。絶対に諦めないし、グチや弱音のようなものすらありませんでした。見習いたい闘志です。


こういう形式の本の良い点は、一つずつが独立していますから、それぞれが短時間で集中して読めることですね。しかも対談ですから読みやすい。逆に難点は、もっと知りたいと思っても短時間で、あっという間に終わってしまうこと(笑)。

やはりこういう本から、興味を持って、金氏やここに登場した男たちの別の著作、または歴史の勉強をするというのが理想的でしょうか。強い女性は何人も存じ上げておりますが(笑)、それにしても金美齢は強い!そう感じた一冊でした。

 

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『餓鬼(ハングリーゴースト)-秘密にされた毛沢東中国の飢饉』ジャスパー・ベッカー著 川勝貴美訳

2007年04月03日 | 外国関連


餓鬼.jpg



昨日の黄砂、東京でもものすごかったです。おそろしいなぁ、と感じたのは初めてですね。外にとめておいた私の車などは、まるで泥水をかけられたようでした。韓国でも、学校が休みになるほど深刻らしいですね。

黄砂の原因は、温暖化などいろいろあるでしょうが、中国の大躍進政策(1958年から)の時に、当時の人口6億人がいっせいに、木を切り倒しました。そのあたりから、中国内でも生態系がくずれてしまい、大規模な自然災害が続いているように思います。


中国のプロレタリア文化大革命、略して “文革” がどういうものだったか、高校の世界史の教科書には、“国内がこれにより混乱し、発展を阻害した” と簡単に書いてありますが、そこでは一千万人というおびただしい数の人が「敵」として、リンチなどで殺害されるという、凄まじい集団殺人もあったわけです。

他に逮捕、拷問、追放など何らかの被害にあったのは何と一億人!と言われています。(『知識ゼロからの現代史入門(青木裕司)』) 全人口の6分の1ですか。


多くの資本家や知識人、教師、官僚、政治家が標的とされただけではなく、宗教も弾圧され、教会や寺院の破壊、チベットでも僧侶などが投獄、殺害されたりしました。恐るべき迫害の実態があったのですが、その頃の中国は鎖国のような状態で、正確な情報が出てきませんでした。


労働者の革命だということになっていましたが、実態は当時、国家主席を辞任していた毛沢東らが、劉少奇小平たちの追い落としを狙った権力闘争なわけです。実際に劉少奇は奥さんが批闘大会というな名のリンチにかけられ、自らも殺されたようなものですし、小平は紅衛兵に乱入され、子どもを4階から叩き落されて下半身不随にされてしまったそうです。


時代の空気もあったのでしょう、それを見抜けなかった日本の新聞などは文革礼賛の記事を書いてしまったということですから、どうしようもないですね。いまだにそのことで非難されています。


当の中国共産党がすでに、最大の過ちであったと認め、謝罪までしていますし、今では日本の教科書にもつるし上げの場面と思われる写真が載っています。ただし、毛沢東はそれを主導したのではなく、“利用された”ことになっていて、いまだに天安門広場に “国父” として肖像画が掲げられているんですね。

毛沢東.jpg


では文革の前、なぜ毛沢東は国家主席の座を劉少奇にいったん譲らなければならなかったのか。国民には人気がありながらも党内で力を失う原因となっていたのが、大躍進政策の大失敗です。


大躍進の政策当時、中国のほぼ全土を襲ったとされる飢餓があり、数多くの餓死者を出したのですが、このことは日本の教科書には出てきません。中国はそれをひた隠しにしていたらしいのですが、その死者の数は、1千5百万人から4千万人という途方もない数が言われています。Wikiでは、2千万人~5千万人と、解説されています。


つまり、あの文革での死者をはるかに上回る数の死者を出したのですが、実態は闇の中です。本書はその大躍進の政策によって、どれほどの死者が出ていたのか、どうして失敗したのかなどを丹念にルポルタージュしたものです。

中国はとても広大な国土で気候もさまざまですから、ある地域で不作であっても、別のところでは豊作ということもあるそうですが、調べてみるとこの時ばかりは濃淡はあっても、ほぼ全土に渡って餓死者が出ていたようです。自然災害ばかりではなく、人禍によってもたらされた飢餓だったわけです。



目次は以下のようになっています。

第1部
 中国―飢饉の大地(飢饉の大地;立て!飢えたる者よ!;ソ連の飢饉 ほか)

第2部
 大飢饉(飢饉の概観;河南省―嘘が生み出した大災害;安徽省―鳳陽について語ろう ほか)

第3部
 大きな嘘(農民を救った劉少奇;毛沢東の失敗とその遺産;いったい何人死んだのか? ほか)


さまざまな証言や記録が出てくるのですが、とにかく恐ろしいのは飢餓の様子を記した部分です。もちろん作物は役人に取り上げられてしまいますし、草や木の実、土までも食べようとするわけです。

道端に死体が転がっている様子や、さらにまた、人食いの話が出てくるのですが、自分の子ども食べてしまうような状況が決して珍しくないのです。ちょっと読んでいて気分が悪くなるくらい多くの証言が載っています。筆者は3千万人が餓死したと推測します。

そんな厳しい状況であっても、農業政策の失敗を批判できないために、毛沢東には稲穂の上で子どもが遊んでいるというような報告しかなされないそうです。見かねて毛沢東に忠言した幹部は失脚してしまう。

この悲惨な状況の後始末をするために登場し、実績を上げてきたのが、現実主義者の劉少奇や小平で、小平のかの有名な


いい猫とはネズミを取る猫だ。その猫が黒い色をしているか、白い色をしているかは関係ない


つまり “生産できれば良いので、やり方が社会主義的であろうが資本主義的であろうが問題ではない” という意味の発言がこの時期にされるわけです。


その成功を見て、このままでは権力を握られてしまう、資本主義を中国に入れるつもりじゃないかと恐れた毛沢東が、文化大革命に乗り出すわけですね。


抗日の英雄のキバは、自らの政敵や自国民にも容赦なく向けられていたんですね。事実上の独裁体制の恐ろしさが身に染みる一冊です。逆に、これまで中国を賛美したマスコミは結果的には、独裁者の暴走を許し、中国国民を苦しめ、近代化を大幅に遅らせたことにならないでしょうか。現在の北朝鮮と似ているとも感じます。


以前、『毛沢東を越えたかった女(松野仁貞)』をご紹介しました。その有名女優は “中国には二人の神がいる。一人は毛沢東、もう一人は私、劉暁慶” という言葉を残していますが、やはり、毛沢東はアンタッチャブルな神の存在なんですね。


餓鬼(ハングリー・ゴースト)―秘密にされた毛沢東中国の飢饉

中央公論新社

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毛沢東を超えたかった女

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『餓鬼(ハングリーゴースト)-秘密にされた毛沢東中国の飢饉』ジャスパー・ベッカー著 川勝貴美訳
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『反日の構造 -中国・韓国・北朝鮮を煽っているのは誰か』 西村幸祐

2007年03月08日 | 外国関連


造.jpg


小泉政権から安倍政権になって、アメリカよりも先に中国・韓国を訪問してまで首脳会談を実現させ、日中・日韓の友好の時代に入ることを期待していましたが、またアメリカ議会の下院で慰安婦問題に関しての非難決議が出されるというではないですか。

慰安婦問題は一時期、日本の歴史教科書に載っていたのですが、結局、政府が国内外を徹底的に調べても、軍が関与したことを示す記録が何も出て来ないということで、今ではすべての教科書から削除され、ある意味、歴史論争としては決着済みだと思っておりましたし、もちろん日韓基本条約で、日本の韓国の方々に対する個人賠償も済んだ話だと…。


韓国人である、金完燮(キムワンソプ)氏の書いた『親日派のための弁明1・2』にも、本来、全く問題にならない話なのに、謝る方がおかしいと、この問題に関して非常に詳しく述べられています。


それでも安倍首相は就任当初から、軍の関与を認めた河野談話を継承すると言っていて、おそらく譲歩したつもりでしょうが、それが逆に、マイク・ホンダ議員が強制連行があったことの根拠にされてしまっています。実に不名誉なことです。


また、朝日新聞は、“いわゆる「従軍」慰安婦” という言葉を使っていますが、そもそも、“従軍看護婦” という言葉はあっても、“従軍慰安婦” というこの言葉すら、実際に戦時中使われていなかったことが明らかになっはずだと思うのですが…。なぜあえて使うのでしょう。


教科書から消えた今、学校の先生はこれをどう教えているんだろうといつも思っておりましたが、『いわゆるA級戦犯』(小林よしのり)の記事でご紹介しましたが、うちの子供も知らないうちに、反日!?君が代を歌わないはともかく、日本嫌いの子どもにする教育はやめて欲しいですね。


本書は “反日” がどうして無くならないのかということを事例を紹介しながら分析します。主に朝日新聞や筑紫哲也氏のNEWS23をはじめとするマスコミ報道を取り上げて、思想の偏りぶりを指摘します。

筆者はF1やサッカーのライターとしても活躍された方で、本書でもワールドカップの報道や、北京で行なわれたアジアカップの報道がふんだんに取り上げられています。

日頃、政治のことは考えないサッカーファンでもあの中国での試合の雰囲気は異常だと分かったはずですが、そういう高校生が読んでも分かりやすく書かれていると思います。

サッカーの報道など、まったく政治の入る余地などないと思っておりましたが、やはり専門家から見ると、かなりおかしな報道が入り込んでいるとわかって驚きました。


本書を読んであらためて感じるのは、教科書問題にしても、今回の問題にしても外交より前に、国内問題の様相だということです。


中国からも、もう詫びる必要がないという本が出るほど、公式には20回以上謝罪していますし、⇒ 『日本はもう中国に謝罪しなくて良い』(馬立誠)

胡錦濤国家主席は日本との関係改善を望んでいるようですし、⇒ 『中国が「反日」を捨てる日』(清水美和)

韓国の盧武鉉大統領はダメですが、韓国の若者は日本を好きな国のナンバー1に挙げるほどですから。⇒ 『そして日本が勝つ』(日下公人)


いったいどうしてそれを活かしていくのではなく、対立を煽る方向の報道が続くのか、正直、理解に苦しみます。


「反日」の構造―中国、韓国、北朝鮮を煽っているのは誰か

PHP研究所

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『ワスプ(WASP)-アメリカンエリートはどう作られるか』 越智道雄

2007年01月08日 | 外国関連

 

ワスプ(WASP) 越智道雄.jpg


NHKのある新年の特番で、一人のゲストが、世界を占う今年の注目人物として、アメリカ民主党の政治家、バラック・オバマ上院議員を挙げていました。ご存知でしょうか。

オバマ氏はまだ45歳という若さですが、ヒラリー・クリントンで決まりかと思っていた2008年の大統領選挙の民主党候補になりうる人物だというのですが、注目を集める大きな理由は、彼はいわゆるアフリカ系アメリカ人、黒人なのです。しかもただ一人の黒人の上院議員です。(アメリカでは下院より上院の方が格上です)

今、この人物に対する注目はものすごい勢いらしく、とても演説がうまく、カリスマ性があり、しかもブッシュ政権を支えてきたネオコンの中にまで一定の支持者がいるというのですから驚きです。確かに映像を見ていても非常にスマートな印象です。

Barack_Obama_portrait_2005.jpg
(オバマ氏)


さて、アメリカに関して、『文明の衝突』 を書いた大学者ハンチントンは、別の大著『分断されるアメリカ』 の中で、こうした動きが止められなくなってしまうことを大変危惧していました。アメリカのマイノリティーがやがて多数になってしまうと、建国以来保ってきたアメリカとは別の国になってしまうというような危機感です。

建国以来これまで、アメリカを動かしてきたのは、現大統領ブッシュ一族に代表されるような “ワスプ(WASP)”と呼ばれる人々です。本書の題である “WASP”とは White Anglo-Saxon Protestant  の略です。言葉の使われ方によって、差別的になったり、人種のみを表したりしますが、大体において “アメリカにいるイギリス系白人で、プロテスタント” の人々をさします。

クリントン政権時代には初の女性国務長官にカトリック教徒のマデレーン・オルブライト氏が就きました。ブッシュ政権ではコーリン・パウエル氏が初の黒人国務長官に就任し、さらに現在では黒人のしかも女性であるライス国務長官が就任しています。


明らかにマイノリティーと呼ばれる人々が次第に権力の中枢に近付き、この現象だけを見ていますと、ワスプによる排他的な行動は姿を消したように見えますが、どうでしょう。


本書では、その言葉の起源から、その表している内容まで丁寧に説明した上で、アメリカ建国を果たし、アメリカの中枢を担っていると言われるエリート達を「ワスプ」として研究しています。

多民族国家アメリカでは人種差別は常に大きな問題になります。キング牧師がいまだに日本の英語教科書に載っているように、黒人差別などはわかりやすい構造を持っていますが、白人同士の差別意識、特にリーダー格である誇り高いワスプがユダヤ系に向ける差別や、ケネディーなどアイルランド系カソリックやその他のホワイトエスニックに向けるものになりますと、外から見ていてはさっぱりわからないのではないでしょうか。 

そもそもワスプとはどのような思想の持ち主であるのか、過去の差別の実態、歴史的背景、現状に至る流れなどを本書は解説しています。非常におもしろい本でした。

悔やまれるのは、ワスプの習慣などを説明するために、たびたび有名な映画のシーンの説明が入るのですが、私は映画をあまり見ないので、それを知らなかった点です。映画好きの方なら、あのシーンはそういう意味なのかと得心がいったことでしょう。


以前、ご紹介した 『アメリカの保守本流(広瀬隆)』 を読みますと、アメリカの権力構造はユダヤ系にも行き渡っていますので、歴史的な重みは別にして、今ではワスプだけが特別というようなしくみではなさそうです。

今までならオバマ氏がいくら魅力的に見えても、そう簡単にアメリカで黒人大統領が実現するとは考えられなかったのですが、ブッシュ政権や共和党の不人気もありますので、日本の女性天皇よりも確率はずっと高いと感じますが、いかがでしょう。

ワスプ(WASP)―アメリカン・エリートはどうつくられるか

中央公論社

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『ワスプ(WASP)-アメリカンエリートはどう作られるか』越智道雄
中央公論社:244P:798円

P.S. どうでも良いことですが、昔、上から読んでも下から読んでも “オチミチオ” という政治家がいましたね(笑)。

 

 

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『砂漠の戦争 - イラクを駆け抜けた友、奥克彦へ』 岡本行夫

2006年12月03日 | 外国関連



砂漠の戦争 岡本行夫.jpg


テレビ・新聞などでおなじみ、元外務省北米課長、岡本行夫氏の著作です。小泉内閣では、評論家ではなく、実際に首相補佐官として政権の政策決定に重要な役割を担っていました。

首相補佐官当時、主にイラク問題を担当し、首相に、世界の国々の情勢分析を伝え、政策の選択肢を増やすことが任務だったそうです。“砂漠の戦争” とはもちろんイラク戦争のことです。

この戦争で、確かに自衛隊は無事に帰国したのですが、日本人が亡くなったことも事実です。人質、カメラマン、そして外務省の方が尊い命を落としました。本書は副題に “イラクを駆け抜けた友、奥克彦へ” とあります。


何者かに銃撃され殺されてしまった奥大使は、岡本氏の外務省での後輩で、イラク問題では欠かせないパートナーでした。そもそもイギリス大使館にいたのですが、そこからイラクに出向していた奥氏の活動も細かく紹介されています。

イラクに岡本氏が飛び、奥氏と二人で、ベッドも置けないような部屋で、情勢分析などをしながら夜を明かした場面など非常に印象的です。


岡本氏が奥氏の死に際して、テレビでコメントを求められ “日本の宝を失った” と発言しました。死を悼む気持ちは理解できますが、その時はやや大げさかなと思っておりましたが、本書を読んでみると、岡本氏の指摘の通りだと感じます。


祖国日本のため、そしてイラク人のために危険を顧みず、本当に “超人” のごとく働いて独自のネットワークと信頼関係を築いていました。ロシア外交における佐藤優氏と同じく、余人をもって代えがたい貴重な人物になっていたようです。

機転をきかせた各国政府や日本外務省とのやりとりなど、その献身的な活動を知れば、亡くなってしまったことは “宝を失った” という衝撃があります。


岡本氏も奥氏の活動を紹介せずにはいられなかったのでしょう。本書では、奥氏だけではなく、岡本氏の行動や外務省、小泉首相、福田官房長官など政府の動きや、様々な決定のプロセスの一部にも触れられています。


こういう場合、日本政府がどのように動くのかを知ることができ、興味深く読みました。

国内の自衛隊派遣反対派に対処するだけでなく、民間企業や技術者に対する援助協力要請、現地イラク人に対する説明、隣国への根回しや、同盟国英米への配慮、ドイツ、フランスなど開戦反対を主張した国々への関係修復、実に多岐に渡る問題が当事者たちを悩ませるということが実感できます。


また、そうした非常に大きな問題が、一人一人の政治家や外務省役人の行動力や交渉力にかかっているのです。国家を背負って仕事をしている人がこんなにいるんだという新鮮な驚き、逆に、国益を考えない連中が外務省を仕切ると日本は大変なことになってしまうということも容易に想像がつきました。


志なかばで倒れた友のためにも、さらに前進しようとする、岡本氏の決意を感じます。政治や外交に興味のある方にはお薦めの一冊です。


砂漠の戦争―イラクを駆け抜けた友、奥克彦へ

文藝春秋

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『砂漠の戦争』 岡本行夫
文藝春秋:326P:1600円(文庫も出ています)

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『CIAは何をしていた?』ロバート・ベア

2006年12月02日 | 外国関連


CIAは何をしていた.jpg


ロンドンで FSBKGBの後継機関) 元幹部のリトビネンコ氏が毒殺された事件に、プーチン大統領率いるロシア諜報機関が関与していたと言われています。そもそも、プーチン大統領自身がKGB の出身です。


命を狙われるのは、政敵だけでなく反政府の報道をするジャーナリストも同様です。ソ連崩壊後、これまで50人近くが暗殺されているという話もあるのですが、拙ブログでも、殺害された、アンナ・ポリトコフスカヤ氏が書いた衝撃的な一冊、『プーチニズム』をご紹介しました。


一方のアメリカでは、イラク戦争が争点になった中間選挙の敗北を受けて、ラムズフェルド国防長官が辞任。後任には、こちらも諜報機関、CIAの元長官のロバートゲーツ氏が権力の座に付きました。


日本はスパイ天国と言われ、スパイ防止法や“日本版CIA” を作れという声もかなり出ました。ところが、何でも出来るはずのそのCIAも、9.11のテロを防げなかった…。


本書の著者、ロバート・ベア氏は、もとCIAの中東における最高の現場担当官でした。つまりCIAスパイのエース格。氏がCIAに入り、20年以上に渡って中東などで行なった工作員としての活動を主に述べています。


10年ほど前からアメリカ政府やCIAの方針が変わり、スパイ活動やそれで得られた情報を重視することができなくなってしまい、その結果、9.11のテロを防ぐことができなくなってしまったと悔やんでいます。


元CIA職員というのは当局が検閲しなければ引退後も本などを出版できないそうで、本書ではあえてCIAの検閲が入ったところをそのまま残し、墨で塗りつぶされた状態で出版されています。(工作対象、交渉相手(エージェント)の名前に関するところが多い) 


あからさまな批判は抑えているのですが、行間から氏のCIAの方針転換に対する忸怩たる思いが伝わってきます。二段組で、300ページほどのかなりの分量ですが、シリア、ベイルート、イラク、アフガニスタンなどでの命がけの活動場面はスパイ小説ようで、迫力があり、ついつい引き込まれます。実際、本書は映画化されるようですね。 


本書が明らかにした、当時の新たな事実としては、CIAは96年当時、ビンラディンとイランが、対アメリカテロに関して契約を交わしていたことを知っていた。95年イラクでクルド人と反サダムフセインの軍幹部にクーデターをたきつけておきながら、最後に見捨てた。というようなことです。 


いずれもクリントン政権時の出来事ですが、ブッシュはどうなのでしょう。パパブッシュ当時のCIA長官をラムズフェルドの後任にしたのですが、『ブッシュの戦争』を読むとブッシュはクリントンの武力の使い方を相当皮肉っているので、CIAの動きがまた活発になっているのかも知れません。



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CIAは何をしていた?

新潮社

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CIAは何をしていた?

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こちらが文庫で、860円。


相互リンクの、“
すかいらいたあさん” が、私より、ずっとすばらしい書評を書いておられますので、ご覧下さい。


また、ロバート・ベア氏の興味深い
インタビューをネットで見つけました。よろしければどうぞ。


『CIAは何をしていた』ロバート・ベア
新潮社:292P:2415円

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『イラク』 田中宇

2006年11月08日 | 外国関連


田中宇 『イラク』.gif


イラク問題は、自衛隊が引き上げたこともあり、日本では報道が減っていますが、今回のアメリカの中間選挙では、景気問題以上に関心が高いそうです。帰還兵たちの立候補は、強烈なインパクトがありました。

イラクの人々の生活も大変でしょうが、アメリカ兵もイラクで毎日命を落としている訳ですから、関心が高いのは当然です。選挙結果は、ブッシュ大統領には相当厳しいものになったようです。


“大量破壊兵器があった” と自作自演しようとしましたが、世界はそれを許しませんでしたね。そのやり方は、ベトナム戦争のきっかけのトンキン湾事件を思い出しますが、時代が変わったのでしょう。

今では、アメリカ国民までブッシュ政権のイラク政策に“No!”を突きつけた結果になりました。選挙直前のフセインの裁判もムダだったようです。


先日は、『アメリカの保守本流』広瀬隆(著) をご紹介しました。そのコメント欄でも話題になった田中宇氏の著作です。広瀬氏同様の反米精神は、『ハーバードで語られる世界戦略』 田中宇、大門小百合(著) の中でも、ハーバード大学に対し、“アメリカの陰謀を練っているこんな大学はクソ食らえ” とあることからもわかります。


感情むき出しの書き手ですと、反米であれ、親米であれ、私は読む気がしなくなるのですが、やはり田中氏の知見は、“記事の寄せ集め”という批判があるものの、興味深い指摘にあふれているので、いまだにメルマガは読んでいます。


本書は、イラク戦争の直前の様子(2003年1月)と、歴史の両方を同時に学ぶことができる一冊です。田中氏は『イラクとパレスチナ アメリカの戦略』で、ネオコンと中道路線の対立もわかりやすく解説しています。 


開戦当初は米英両軍がイラクを、瞬時に軍事掌握した形になり、「次はシリアだ」 とブッシュ大統領が息巻いていました。戦後復興に世界の金を集めようとしていますが、本書を読むと「復興協力」「経済協力」ではなく、「補償」しなければならない国がある、と改めて感じます。

確かに、そもそも、「シリア」「ヨルダン」「イラク」「サウジアラビア」「クウェート」などと分断したのは誰でしょう。国境線が直線なのも異様ですね。パレスチナの地にイスラエルを建国する二枚舌の約束もありました。


筆者は、「朝鮮半島・ドイツより古い分割統治」 であり、その国のお家芸を超大国がきちんと継承している、と書いています。テレビや新聞が「大本営的報道」一色になっていた当時、改めて歴史を学ぶ重要性を感じさせてくれた一冊です。

イラク戦争は、2003年に始まりましたから、もう3年以上になります。アメリカの選挙でたとえ、共和党が破れ、2年後民主党政権になったとしても、戦争に巻き込まれたイラクの人々に平穏な日々が訪れるわけでなさそうです。


そこが戦争のおそろしさですね。引くのが難しい。イラクはアメリカの努力もむなしく、アメリカ政権がどちらであっても、もはや内戦状態にあるのではないかという報道まであります。本書で描かれる、開戦直前のイラクの人々の明るさは、とても印象的でした。

イラク

光文社

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光文社:235P:735円

 

 

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『アメリカの保守本流ーアメリカ権力構造の深層 』 広瀬隆

2006年11月04日 | 外国関連

 

アメリカの保守本流.gif


プロ野球選手はアメリカが大好きなようです。松坂選手までアメリカに行ってしまうことになり、イチロー、松井…などなど、今や覚え切れないほどの超一流選手が大リーグ入り。田口選手のワールドシリーズでの活躍は、確かにうれしかった。

ところが、イラク戦争の混迷を受けて、アメリカ国内でも、また日本でもアメリカを批判する声が高まってきた印象ですが、同時に北朝鮮問題があります。今何かあった時に頼れるのはアメリカだけ。

日本人は複雑な感情でアメリカを見つめている。そんな感じでしょうか。

アメリカの情報通、ysbee さんから、『アメリカ人はなぜメディアを信用しないのか』 へいただいたコメントで本書を思い出しました。紹介しましょう。


本書の筆者、広瀬氏はイラク戦争に突入したアメリカを当初から激しく批判しました。かねてからイラク戦争にまい進するブッシュ政権には、大統領はじめ多くの石油利権にかかわる大臣や高官がいる事実は指摘され続けてきました。

イラク復興で生ずる利権も、アメリカ企業が契約済みというのも事実ですが、広瀬氏は、イラク戦争は利権などと全く関係なく、アメリカ社会の持つ本来的なしくみが必然的に引き起こした、殺戮だけが目的の戦争であり、早々にその失敗を予想していました。

その保守の持つしくみは、石油ではなく鉄道資本と石炭産業であるとして、その歴史を紐解きます。何と、アメリカ建国以来続いている、その利権構造、人脈がユダヤ資本と結びつき、途方もない財力を生み出しているというのです。

今、それを守ろうとする勢力がネオコンと呼ばれ、ブッシュ政権をマスコミ、軍事産業、金融界などを通して押えてしまったという指摘です。その構造と系譜を精査し、権力者がそれを国民に悟られないようにしているしくみを解説します。

そして、それを可能にしているのがロスチャイルド系のユダヤ資本であると繰り返します。


ちょっと待ってよ、本当ですか?言い過ぎじゃない?と問いかけたくなる一方で、これまで、ご紹介した、『官僚病の起源(岸田秀)』 や 『ロスチャイルド家―ユダヤ国際財閥の興亡(横山三四郎)』 と通じるところがあります。

ここに描かれていることが事実であれば、チョムスキーが 『9・11-アメリカに報復する資格はない』 で主張するように、アメリカは完全なテロ国家となり、特に今の政権は、犯罪まがいのことを平気で行なう最悪の集団ということになります。

また、“日韓を反目させるように仕向けたのはアメリカである” としたのは、金完燮(キムワンソプ)氏 の著作ですが、広瀬氏も 「アメリカの恥部を知ることが、アメリカが手招きするアジアの戦争から我々を守る活路である」 と主張します。


本当に引き込まれるように読みました。アメリカ社会を牛耳る保守のしくみを徹底的に解き明かした一冊ており、筆者がそもそもかなり反米であることを頭に入れた上で読んでいただきたいのですが、衝撃的な内容でした。



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アメリカの保守本流

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『アメリカ人はなぜメディアを信用しないのか』ジェイムズ・ファローズ著 池上千寿子訳

2006年11月03日 | 外国関連
 

アメリカ人はなぜメディアを信用しないのか.jpg



アメリカの中間選挙がもうじき行われます。ブッシュ大統領の共和党は、イラク戦争のベトナム化がささやかれ、株価は高いのですが、どうも旗色が悪いようです。もちろん、ここからウルトラCを狙って、何かやるという可能性がない訳ではないでしょう。

メディアが選挙結果に与える影響力は日本と同様、アメリカでも非常に強いのですが、そのメディア、特に、テレビ番組を本書は強く批判します。

副題は 『拝金主義と無責任さが渦巻くアメリカ・ジャーナリズムの実態』 です。帯には『田原さん、筑紫さん、久米さんにぜひおすすめの』と書かれていますね。確かに日本のテレビ局の視聴率競争も目に余ります。

いわゆる娯楽番組だけでなく、スポーツやニュース番組もイベントやワイドショーの要素が増えている気がしませんか。 自局の放送するスポーツイベントは、芸能人が出てきて、まるで世界中が注目しているかのようにしつこく宣伝しますし、視聴率の稼げる“みのもんた”は奪い合いですか。

長島一茂さんが、政治、教育ニュースにコメントしますし、古館さんは今や、看板キャスター。そのうちスマップでしょうかね。


アメリカでは、レーガン大統領の時代にメディアの規制緩和があり、やはり激しい競争が起こりました。いろんな影響が出たのですが、まず何よりも、大物アンカーマンがニュース番組に登場するようになりました。

やがて、彼らはたった一日の講演で平均的アメリカ人の年収以上を稼ぎ出してしまうスタープレイヤーになりました!そういえば、日本でも昔、久米宏さんの年収が、2億とか5億円?とか聞いて、びっくりした覚えがあります。

彼らがそれを手放すわけはなく、そうなるとかつては『真実を伝える』 というのが、レポーターやキャスターの使命だったのが、いまや『有名になる』に変わってしまったのだそうです。

極度に“政治的正しさ(PC)”に留意するあまり、主張がすべてリベラルなものになってしまい、それも庶民感覚からずれていると指摘します。一方純粋な公益だけを代弁するような主張はおもしろくないために、対立をあおったりもする。

さらに、政治家の多くはメディアのせいで “お金のためにくだらないことをしている、権力を乱用している人間” として見られてしまい、国民が政府を信用しなくなってしまった。また、視聴率をあげるために平気で番組の質を落としているということも指摘されます。

ここで批判されるアメリカのニュース番組はCBSの60 Minutes、PBSのNews Hour、CNNのCrossfire、ABCのThis Week などなど、いずれも代表的報道番組やニュースです。


実名でアメリカの大物キャスターなどが何人も批判されているのですが、私の知っている人が半分くらいでしょうか。全員分かればもっとおもしろいと思われる点で残念でした。 日本にもこんな本があればぜひぜひ読んでみたいと思います。


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『アメリカ人はなぜメディアを信用しないのか』ジェイムズ・ファローズ著 池上千寿子訳
はまの出版:342P:2310円
アメリカ人はなぜメディアを信用しないのか―拝金主義と無責任さが渦巻くアメリカ・ジャーナリズムの実態

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『日本の驕慢(おごり)韓国の傲慢(たかぶり)』渡部昇一、呉善花(著)

2006年11月02日 | 外国関連
 

『日本v轣慢(おごり)韓国の傲慢(たかぶり)』渡部昇一、呉善花(著).jpg



北朝鮮が6カ国協議に復帰するようですが、アメリカ以外の国は、日本の主張をどこまで支持してくれるのでしょうかね。外務省の腕の見せ所です。特に韓国は微妙でしょう。北朝鮮が協議に戻ると発表しただけで、食糧援助を再開したとか…。

韓国でも、北朝鮮に対して、世論が二分しているようですが、何と言っても同じ民族ですから、日本人からは推し量ることができない連帯感があるのですね。仕方のないことでしょうか。


さて、最近ではその韓国の政権はともかく、一般の韓国国民の中では、北朝鮮より日本に親近感を抱く人が多いというのは、『そして日本が勝つ(日下公人著)』でご紹介しました。金完燮氏らの著作も紹介しました。


本書は、朝日新聞の教科書検定の誤報を指摘したことで知られる渡部昇一氏と、韓国人、呉善花氏の対談です。呉善花氏は反日から親日に変わったと言われ、一部の韓国人からも、“裏切り者”と、ひどい非難、中傷にあっていると聞いたことがありますが、本書は出された、1993年ころはどうだったのでしょう。


本書を読む限り、凝り固まった反日ではありませんが、あくまで、韓国代表という立場ですね。日韓両国の対立はやはり歴史認識にからみます。 今でこそ、“嫌韓”などという言葉が出て、日本軍のしたことを肯定する意見は珍しくありませんが、この頃にそれを指摘していた知識人は、みんな危険な人物だとみなされていました。

私も当時は、本書を読み、少なからず驚きました。渡部昇一氏は親分格で、西部邁氏と一緒に図書館から著作を処分されるという事件もあり、現代の焚書として話題になりましたね。

ハングルは日本が広めたのですよ」「創氏改名を日本が強制したなどというのは真っ赤なうそです。韓国人が希望したのです」と歯に衣着せぬ性格の渡部氏が気鋭の韓国人作家相手に根拠を示しながら見解をぶつけています。

両者感情的にはなりませんが、呉善花氏の指摘も鋭く、両国民の思想、教育制度の違いが浮き彫りになっています。ただし、読み終わったあとに爽快感が残る対談です。


今日の報道によると、毎日新聞の在日の記者が、佐賀県の知事に対して、天皇陛下ご訪問に対する失礼な質問をしつこく繰り返したということで、毎日新聞には抗議が殺到し、大騒ぎになっているということです。残念なことです。

会見の模様 → http://www.pref.saga.lg.jp/at-contents/movie/tiji/press2006_9_28.asx


とにかく、核兵器という話しにまでなってしまっては、日本と韓国が協力しないままでは、北朝鮮を利するばかりです。5カ国が一致団結した態度で、北朝鮮に当たってもらい、拉致問題、核問題解決の糸口を見つけてもらいたいなと思います。


http://tokkun.net/jump.htm 



『日本の驕慢(おごり)韓国の傲慢(たかぶり)』渡部昇一、呉善花(著)
徳間書店:206P:500円



日本の驕慢(おごり) 韓国の傲慢(たかぶり)

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なんか昨日、その前と、goo のアクセスカウンターが変なんです。何かご存知の方、お知らせ下さい。

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『プーチニズム-報道されないロシアの現実』 アンナ・ポリトコフスカヤ(著) 鍛原多恵子(訳)

2006年10月26日 | 外国関連

putinizm.jpg

日ソ国交回復50年という、記念すべき年なのですが、最近のロシアは変ですね。日本漁船に対する銃撃での船員射殺や、日本の商社が参加している“サハリン2”に対する突然の業務停止命令。

ロシア国内ではチェチェン人だけでなく、外国人の殺害が相次いでいるという報道がありますし、極東のダルネゴルスク市長選挙の候補者が暗殺され、市長選が延期になりました。

そして、何と言っても、本書の著者、アンナ・ポリトコフスカヤ氏が殺害されたことです。


アメリカのライス国務長官は、先日ロシアを訪れた際に、プーチン大統領との会談で、わざわざ彼女のことに言及し、その遺族と面会までしています。こうした批判が世界中から浴びせられることを覚悟で、権力側が、著名なジャーナリストを抹殺したのでしょうから、国内批判勢力に対する見せしめでしょう。それにしてもひどい…。

沖縄サミットで見せた、子ども相手に柔道の稽古をするプーチンの姿に、新しいロシアの指導者像、民主主義時代の到来を感じた人も多いでしょうが、(その前のエリツィンは酔っ払い、人相も良さそうではなかったし…<失礼>)とんでもない。古いソビエト、スターリン時代へ逆行しています。
 

プーチン 柔道.jpg

 
では、ポリトコフスカヤ氏は本書で、何を訴えていたのかと言えば、まさに、プーチン独裁体制に対する批判です。政府だけではなく、司法やマスコミにいたるまで、かつて所属していたKGBの手法プラス、大統領の権限を駆使し、すべてを思うままに操っています。

北朝鮮も独裁体制ですが、少なくとも経済的に困窮していますし、国連の場での糾弾などで、暴発の可能性は指摘されるものの、何をするにも制約があります。

ロシアは違います。石油や天然ガスなど豊富な資源と、このところの価格高騰で資金はふんだんにありそうですし、国連安全保障理事会で拒否権を使える超大国ですから。 疲弊していたロシア経済のゆがんだ復興が、為政者に大きな自信を与えてしまっているかのように感じます。


政治資金をめぐる争いも描かれています。街のチンピラが、その地区の裁判所や政治家を金と脅しで思い通りに動かし、他人の企業をいともたやすく乗っ取ってしまい、敵対するマフィアを叩き潰し、最後は政権中枢部に強い発言権を持つようになるさまなど、克明に記されています。

チェチェンの武装集団による、モスクワ劇場占拠事件もご記憶でしょう。学校全体を人質にするという前代未聞の事件もありました。チェチェン人はひどいことをするもんだと思いましたし、いずれもプーチンのすばやく、勇敢な解決策に、テロには絶対に屈しないという強靭な正義感と、卓越した指導力だと感心しましたが、勘違い。

彼らは人質の命など、何とも思っていなかった。おそれるのは、事件によって自らの政治的な発言力、権威が失墜することのみ。本書では、豊富な取材と証言によって、驚愕の事実(このフレーズ使いましたね)、戦慄の陰謀、恐怖政治の実態が暴かれています。


半分ほど読んだだけでため息がもれ、まだこれ以上書くことがあるのかと思ったほどです。『パウロを殺せ』 で描写されているコロンビアも、マフィアの跳梁跋扈がひどいのですが、一応、悪は悪として認識されています。

ところが北朝鮮や本書で描かれるロシアは、政権そのものが犯罪組織、秘密警察です。またまたジョージオーウェルの『動物農場』や『1984年』を彷彿させます。仮に北朝鮮の政権が平和裏に倒れたとしても、ロシアの現体制が残ったのでは、世界に対する危険度は比べ物になりません。


今は亡き筆者の勇気をたたえ、冥福を祈ります。その筆者が凶弾に倒れてしまったことは、本書が真実であることの何よりのあかしですし、驚天動地というのを通り越して絶望感さえあたえる、そんな一冊でした。


 http://tokkun.net/jump.htm 


『プーチニズム-報道されないロシアの現実』 アンナ・ポリトコフスカヤ(著) 鍛原多恵子(訳)
NHK出版:397P:2205円




P.S.(1) 国境なき記者団というのをご存知でしょうか。長くなりますので、説明は省きますが、毎年、世界報道自由ランキングを発表しています。英語で恐縮ですが、ご覧下さい。
 
      → 世界報道自由ランキング

168カ国をランキングしており、最下位はもちろん北朝鮮ですが、ロシアも147位と、記者の取材活動が、制限されているのがわかります。今回の事件で来年はかなり下げるでしょう。中国も163位とひどいですね。

ちなみに日本は、昨年より14も落として、51位だそうです。大きく下げた理由は、悪名高い、記者クラブ制度があるために海外メディアが情報にアクセスできないことと、富田メモに関して、右翼が日経新聞に火炎瓶を置いていったことだそうです。 韓国の31位にも劣っていますから、ホントかな?という気はしますが、記者クラブは早く廃止した方が良いですね、きっと。


P.S.(2) 受験生諸君は、時事の基本を確認!→『試験に出る!時事ネタ日記!

プーチニズム 報道されないロシアの現実

NHK出版

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