どうもへそ曲がりです。
茶業者の先輩を拝見していると、いい意味で「曲者」が多いな~と、感じて過ごしてきました。
そのスタイルに憧れていて歳を重ねるうちに、自分はただのひねくれ者になってしまったと気が付いた今日この頃です。
さてさて、先週金、土、日曜日と、渋谷のヒカリエにおきまして「日本茶アワード」が開催されました。
ホームページより画像転載
私たち、東京茶業青年団は関係がないイベントではありますが、東京でお茶のイベントと聞けば、
野武士集団である我々も錆びた刀でも乗り込まないわけにはいかないので、関羽よろしく、現代の赤兎馬・山手線に乗り込み向かいました。
スペースは、さほど大きな場所ではありませんが、コレの運営にかかわる諸先輩の話をお聞きするに
大変なご苦労があられたこと、これにかける情熱には本当に見習わせて頂くとともに、尊敬の思いでございます。
さてさて、本年も素晴らしい日本茶たちが選抜されており、20種が第三次審査に掛けられ、大賞が決まります。
どのお茶も、とても磨き抜かれた、甲乙つけがたい品質だと、私の錆びた刀でも感じる、生産者の尽力がうかがえる内容でした。
そして、大賞など、様々な賞が決まりました。受賞されたお茶はどれも、素晴らしいもので文句のつけようもございません。
おめでとうございました。
思い返せば、以前の審査は「うまいお茶の部」「香のお茶の部」などと別れていたような気がしますが、
今回の審査は、「好き」「好きではない」「全体の印象」をチェック、メモして、最後にお気に入りを決める
完全なる「好き嫌い」審査です。
ちょうど、参加者の方の会話を聞くに「基準をどこにすればいいのかわからない」という話をしていました。
確かに。
例えば、ほうじ茶と玉露とウーロン茶を飲んで好き嫌い投票をするわけです。
しかも玉露などは、ほぼ最高級に近い品質のものが出てきます。まあ、ほうじ茶も最高級を出したとしても、
値段で言えば、玉露なんかは他と比べて0が2つくらい違いそうな価格になります。ハッキリ言って、不味いはずがない。
よっぽど嫌いならば別ですが・・・
例えば、5円チョコとパリの名店のチョコ、ピエールなんちゃらと比べて、どっちが好き?と言われても、
5円チョコが好きな僕でも、ピエールに投票しますよ。
つまり、20種類が出た時点の茶種で、ある程度実力差、つまり、賞を取れるお茶は決まるんじゃないか、
流行りのラグビーの例えで言えば、もう南アフリカやニュージーランドは出場しただけで上位に来ることは約束されたようなものです。
つまり、この玉露も出品された時点でかなり最終戦まで来ることは容易にわかるレベルです。
まったく個人的な意見を言えば、静岡の山間地のものや露地(日光を遮ってない)もの、第一回目のアワードで出品された、
高知県の山のお茶、とても野性味あるれた力強いお茶のような、表に出ていない、流通していない強烈な個性のお茶が、日本代表のようにどんどん上に来てくれれば、
また、色々とおもしろくなるんだろうな、と感じました。(理由は・・・別の機会にね)
でも、このように一般方々がたくさんのお茶を飲み比べる、審査するという機会は、はっきり言って皆無なので、
いろいろなお茶との出会いの場として素晴らしいと思います。
冒頭にも申し上げたように、茶業者は「曲者」揃いですので、お茶に対して一家言も二家言もある方ばかりで、茶業者同士でも
「もういい加減にしろ!」となるの場合が多いと聞きますが、このように一般の方へのPRの場、お茶を楽しむ場は、
どんどん設けて、お茶のおいしさ、幅広さ、楽しみをもっとお伝えしていければと思います。
最後に宣伝。
日々そんな活動をさせて頂いているのが「東京茶業青年団」です!
よろしくお願い致します。
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