![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0197.gif)
そうです
私の名前の由来は
「内質審査」に用いる用具の「網匙〈あみさじ〉」です
内質審査とは、熱湯で茶葉〈ちゃよう〉を展開させ
網匙で茶葉を掬い
表面的(外観審査)では思い至らない内面的情報を
対象となるお茶からアウトプットさせるのです
たとえば、
「ベッピン(形状〈けいじょう〉・色沢〈しきたく〉とも申し分ない外観状態)
であるが、一皮剥けば、予想外の欠陥を持つ」
「『不可無し』と思いきや、味の構成バランスが伴わず、一言で表現して不味い」
など、形勢逆転『お里が知れる』こともあれば、
一方、
「何の変哲もないお茶が、絶妙のバランスに支えられていて、心を奪われる
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0203.gif)
「不恰好な外観ではあるが、芯が強く、飲み応えがある」
などのように、包んでも滲み出る「育ちの良さ」という場面もあるのです。
当然、審査では予見が介在しては公平性が保てません
従って、「ブラインド・テスト」が常識となります。
同一の審査茶碗の外底部に審査番号が記されています
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/75/28/4a0dfab4e2919d651a9b3929930db43c_s.jpg)
内質審査は
「香気〈こうき〉 =かおり」
「水色〈すいしょく〉=浸出液の色相・明度・彩度・濃度や沈渣〈ちんさ=オリなど〉」
「滋味〈じみ〉」 =単なる美味しさではなく、情報を細分化した「全方位的味覚評価」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/50/8d/268ee0df1fb623c7aa1580380bea02ba_s.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/11/9b/0eed2c2985f6d3728c0fc1d42392a473_s.jpg)
以上が3本柱ですが
外観審査では捉えきれない茶葉の状態をも併せて判断します
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/6e/a5/9285beb2cd3143004c7c6a16752ccaca_s.jpg)
「お茶は嗜好品」なので
嗜好的判断が必要とされる場面もありますが
その場合でも、「個人の嗜好に偏った判断」は考えものです
「消費者全体」とは言わないまでも
「かなり広い視野で捉えた嗜好を背景とする」ことが求められているのです
ましてや、
根底に位置する「揺るぎのない品質評価」が
絶対的な前提条件であることに異論はないでしょう
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/m_0197.gif)
それゆえに、
責任も重く、かつ、やり甲斐も大きなものなのです
「審査」とは
全国各地の茶産地で栽培・製造・加工の現場への
「フィードバック」でもあるのです