だそうです。
10月31日は、「お茶を日本に広めた人は栄西禅師といわれています。彼は、1191(建久2)年、宋から茶の種子と製法を持ち帰りました。
それがこの日だとされています。彼は、茶の種子を庭に蒔き、茶の製法を伝え、「茶は養生の仙薬なり・・・」で始まる「喫茶養生紀」を著しています。
と、まとめサイトにありました。
そして、このことから、いずこかの女史が「トリック オア ティ」の名のもとに、ハロウィン=日本茶イベントとして尽力されていると拝見しました。
とても多くのお茶専門店も協力されており、行動力のすごさを感じさせて頂き、見習わせて頂きたいと強く感じます。
日本のお茶は、古くは「ヤマチャ」として自生していたとも言われますが、現在の日本茶は喫茶法などとも一緒に紹介してくださった栄西禅師の功徳によるものだと思います。
しかし、一説には「空海」なども種子を持ち帰っていたとの話もあり、大陸に渡ったお坊さんは、何人も持ち帰っているんではないかと、
青年団の端くれ者は推察しています。では、なぜ広まったか?これは「明恵上人」のお人柄によるところが非常に大きいとみています。
時は、鎌倉時代。鎌倉仏教という世間にわかりやすい新しい解釈の教えが色々出始め、浄土宗やら浄土真宗、日蓮宗、時宗、曹洞宗や臨済宗など
色々な宗派があらわれ,まさに新興宗教ブームという状態だったと思います。きっと今残ってない宗派ももっとたくさんあったんでしょう。
そんな中で、この明恵上人は、多くの弟子がおられ、世間からも非常に熱い期待を受けながらも、
自らの宗派を作らず、ただただ本質を追求、求道して精進されたお坊さんだったそうです。
ユング、フロイトより先んじて「夢」を検証したことや、よくご存じ「鳥獣戯画」もこの明恵上人のご功績です。
様々な文化財や影響を与えた方々をみても、まさに、日本を代表する高僧傑僧と言えます。
実は、栄西禅師が明恵上人に「茶」の種子を渡したという文献は見つかっていないとのこと。
今風に言えば、エビデンスがないので何とも言えないそうです。あるお茶の教授は「この当時の仏教界のトップにいた栄西禅師と
まだ若い明恵上人が、親しく会うことはないのではないか?」という疑問を呈されていましたが、
私は、この頃の仏教界において将来を嘱望されていた明恵上人と栄西禅師が会うことはあると思っています。
種子をもらったとされるあたりの年齢差と実年齢、当時のお役職から鑑みても。
例えれば、安倍総理と小泉進次郎議員のような関係ではどうでしょう。きっと会うことはあると思うからです。
業界が違えば、私と安倍総理ではわかりませんが、同じ仏教の世界にいる者同士、きっと親しく話す機会はあると思います。
そして、栄西禅師が、今の御大の方々と似たものがあれば、会う人会う人に「これ大陸ではやってるお茶の実。植えてみて、すごいよ~」と熱く熱く、何度も何度も語り
後輩の坊さんたちに語って回っていたのではないかと思います。ある人は「あ、ハイ!わかりました(めんどくせーじじいいだな)」と受け取り、
またある人は「やってみます」と言ったもののうまくいかず、ある人は「御断り申し上げる」と無視したり・・・と。
失礼ながらこんなご年配の方、今でも居られそうですよね??
そんな中で、人となりのエピソードや鳥獣戯画など数々の所蔵品からも、明るい心と遊び心、好奇心をお持ちの、明恵上人は、きっちりと研究して
色々とお茶の栽培を興味深く、楽しんで試したんだと思います。その結果、美味しいお茶が出来たと強く推察しております。
我々の闘茶会の原形はこの明恵上人の高山寺のお茶を「本茶」、それ以外の産地のお茶を「非茶」を飲み分けるところで始まったとも言われております。
そう、長い年月、高山寺のお茶が「本茶」であり続けられたのも、素晴らしい品質を保てたのも、土地柄だけではなく、
明恵上人のお茶に対するたゆまぬ努力、精進の賜物だと思います。全国の茶品評会でも毎年、一等一席農林水産大臣賞を受賞するお茶を作るのは、
並大抵のことではありません。「本茶」がどうだったかはわかりませんが、少なくても、高品質を保ち続けた、「本茶」の格があったんだろうと思います。
そう思うと、私は、明恵上人の生誕日を「日本茶の日」にした方がいいのではないか?と思いますが、まあ、一つの節目として、10月31日なのでしょう。
ちなみに、昔は旧暦。旧暦10月31日は、旧暦では、本年旧暦10月29日の次は11月1日です。旧暦10月29日は新暦で11月28日です。
実際の日本茶の日も、このあたりの寒い日でもいいかもしれませんね。
長々と失礼を致しました。
いつもあまり下世話なことばかり書いていると、諸先輩方から
あたたかいご指摘を頂戴してしまい、青年団の諸先輩方にご迷惑をお掛けするので、もうガチでガチンコで書かせて頂きました。
東京茶業青年団は、プライベートではこんなお茶についての会話ばかりしています。新年会も忘年会も居酒屋でもどこでも。
今後ともよろしゅう御頼み申します。押忍。