その昔日本中の
三畳若しくは四畳半の
汚い下宿屋の押し入れには
「男おいどん」に登場する
サルマタケと言う名の
キノコが原木椎茸の如く
群生していたのである
今更ながらに思えば
貧しく不便ではあっても
人間達は謙虚にして
まともな感性を持ち
相手の立場や考え方を尊重し
思いやることができた
時代であったのである
しかし食べるものは
今ほどには豊富ではなく
月末になりゲルピンになると
私の主食は
「男おいどん」の
ラーメンライスよりも貧しく
ウスターソース味の
サルマタケ丼であったが
それには理由がある
自家製サルマタケは
放置していても
勝手に自生し群生するので
無尽蔵に在庫があるのだから
原価はゼロであり
全く費用が不要なのである
たまに余裕があるときには
マヨネーズとフリカケを
トッピングしたのであるが
こうしたなれば
数段グレードがあがり
ご馳走もご馳走
わんわんわんの大喜び
すこぶる美味であった
尚いつものことであるが
ある部分に於いては
こつめかわうそである。
昭和という時代がドンドン消えていくような気がします。小説作家も漫画作家も・・・創造という世界ではほぼ同等でした・・・何だかちょっと寂しい感じがしてます・・・(^^;)
歴史は繰り返されますので、
サルマタケの時代も、
またやって来るのかもしれませんね。
もっとも人間は、
愚かな生き物でありますので、
それまでに、
消滅するかもしれません。