草木も眠る丑三つ時、
と昭和のころは、よく言っておりましたが、
まさしく、その時間帯、
2時ごろ、だったのでございます。
霞んだ、寝ぼけ眼の向こうに、なにかいるのです。
紫蘇の林の奥、ブロック塀のコーナーあたりに、
だれか、いるのであります。
私は、身体のことも忘れて、
だれか、だれか、と誰何します。
そのうち、私の鳴き声で、其処ら中に電気が点いて、
よくよくお顔を見れば、
なんと、昔よく、夜の運動会をしていた、
狸の、ぽんぽこさん、でございました。
もしかしたら、お見舞いに来てくれていたのかも、
と思いましたが、
父の足音で、ぽんぽこさんは、走り去ってしまいました。
それで、今朝は、寝不足のせいか、
身体が冷えて、立ち上がれなくなってしまったので、
朝のお散歩は、中止にしたのでございます。