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ファミリマート、商品てンジ方式の変換

2018年04月10日 18時04分58秒 | thinklive

 ファミリーマートはコンビニエンスストアの運営効率を高めるため、全1万7千店で商品を並べやすいスライド式の陳列棚などの省力化設備を導入する。2019年2月期の既存店の投資額を前の期に比べ2倍の600億円超に引き上げる。コンビニでは客数が長期間にわたって停滞し、人手不足も続く。働きやすい環境を整えることで競争力の向上につなげる。

 既存店への投資では省力化を柱に据え、おにぎりやサンドイッチ、カップ麺などの陳列棚を引き出し可能なタイプに取り換える。コンビニでは商品の陳列作業に時間を要しているため、売り場に並べたり撤去したりする作業を効率化する。冷蔵の紙パック飲料の売り場では客が商品を取り出すたびに、自動で商品が最前列に並ぶ棚も導入する。

 主力商品のフライドチキン「ファミチキ」などの揚げ物を店内で調理するフライヤーを従来の2倍の容量にして、商品を作る回数を減らせるようにもする。検品作業を不要にする運用も始める計画だ。一連の省力化によって、1店舗当たりの作業時間を3.5時間減らす効果を見込んでいる。

 ファミマが既存店向けの投資を増やす背景にあるのがコンビニ市場の伸び悩みだ。大手7社の既存店客数は2月末まで24カ月連続で前年を下回る。出店拡大を続けるコンビニ同士の競合のほか、ドラッグストアやインターネット通販に客を奪われているとみられる。

 客数の伸び悩みに小売業を取り巻く人手不足や人件費の上昇も加わり、加盟店の経営環境は厳しさを増す。経営難に陥る既存店が増えれば、コンビニ市場が持続的に成長していくことが難しくなる。

 大手各社は既存店の省力化投資を進めている。セブン―イレブン・ジャパンでは2月までに70億円を投じ、自動の食洗機を設置スペースを確保できる1万3千店に導入。1日あたりの作業時間を約1時間減らした。ローソンでは4月中にも都内でスマートフォンを活用した無人レジの実験を始める。店員の操作が容易な新型レジも19年2月末までに全1万4千店に導入する。


習近平氏、貿易自由化の今後のさらなる拡大を発言、金融市場の開放を約束、

2018年04月10日 14時47分24秒 | thinklive

3月下旬に米中摩擦が激化して以降、習氏が公の場で貿易問題について発言するのは初めて。

 2018年は鄧小平氏が計画経済から市場経済への移行を唱えた改革開放から40周年にあたる。習氏は「中国人はいま『改革開放が中国の第2の革命であり、中国を大きく変えただけでなく世界にも深い影響を与えた』と誇りを持って言える」と表明。「中国の開放の門は閉じず、どんどん大きく開かれる」と強調し、今後も対外開放を続ける方針を強調した。

 具体的には金融市場の開放に言及。習氏は「昨年に公表した銀行、証券、保険の外資出資規制に関する政策を確実に

実施する」と述べた。習氏は17年11月のトランプ米大統領との首脳会談で、外資出資比率の上限を上げる方針を示していた。

 現在、外資が中国で証券や保険事業を営む場合、中国企業と合弁会社をつくる必要があり外資出資比率の上限は証券で49%、保険で50%にとどまる。習氏の発言は外資の過半出資を容認する方針を示したもの。保険事業は外資の業務範囲を広げることも明らかにした。

 自動車製造でも外資出資の制限を緩める。習氏は「製造業では自動車、船舶、飛行機などで外資規制があるが、すでに開放の基礎が整った」と指摘。自動車は合弁企業の外資出資比率の上限は50%だが、過半出資を認める方針だ。外資誘致を拡大するため、18年6月末までに外資の投資規制の全体像も明らかにする。

 輸入を拡大する方針も示した。習氏は「中国は貿易黒字を追求せず、本心から輸入を拡大し、経常収支をバランスさせたい」と表明。自動車関税を大幅に下げるほか、その他の商品の関税も下げる方針を明らかにした。米国が制限するハイテク製品の対中輸出を緩和することも求めた。

 米国などが問題視する知的財産保護を強化する考えも強調した。習氏は「中国での外資の合法的な知的財産を保護する。同時に外国も中国の知的財産を保護してほしい」と表明。知財侵害の取り締まりを強めるほか、知財関連の政府組織も改組する方針を示した。

 いずれも米中摩擦の緩和を狙った措置。習氏は保護主義という表現は避けつつも「開放は進歩をもたらし閉鎖は立ち遅れを招く」とトランプ米政権の姿勢を暗に批判。「貿易投資の自由化を進め、多角的貿易体制を保護する」と語った。世界貿易機関(WTO)を軸にした国際貿易体制の守護者として振る舞い、米国との交渉が本格化する前に各国を味方につける狙いがあるとみられる。