テトキチワールド

 松山在住のテトキチの食べたり、旅したりの記録。ときどき、シャム社長のおともをします。

<閉店>菊栄

2010-01-19 09:31:57 | 麺類
 松山って、お城の北側は何もないイナカという感じです。その城北方面へ、196号線を北上して、蕎麦店の「菊栄」にいきました。ここも「SOVA SOVA」と同じジャズ系蕎麦屋です。さすがにコーヒーやパフェはないようですが、店内はモダンアート系で飾られています。「菊栄」といい、「SOVA SOVA」といい、どこでこんなことを学習してくるのやら。東京のラーメン店に倣っているのかなあ。



 いつもはせいろですが、寒い冬なので、蕎麦好きの人には邪道と思われるかもしれませんが、カレー南蛮(900円)にしました。温かくすると、せっかくの蕎麦のコシが弱まり、のどごしもなにもないのですが、冬ということでご勘弁を。カレー出汁は、松山なのにもかかわらず、きっちりと辛味があります。一口、二口すすると頭のてっぺんから汗が出てきます。体の芯から暖まったという感じで店をでました。たまには、邪道の品もいいですね。



 「菊栄」が開店したばかりの頃、机の上に、「江戸では、汁を少しだけつけて、蕎麦を食べるのが粋だとされていました」というような意味の但し書きが置いてありました。落語で、蕎麦通の男が死ぬ間際に「たっぷりと汁をつけて食べたかった」というオチの前提になる食べ方ですね。そして、実際、汁が少量しか出てきませんでした。今では、そのようなものは撤去され、十分な量の汁がでていますが。あの但し書きを見たとき、「粋」をわざわざ指南するなんて、かなりイナカくさいなあ、と思ったのを今でも覚えています。

「菊栄」 松山市山越4-5-35  089-927-0852