テトキチワールド

 松山在住のテトキチの食べたり、旅したりの記録。ときどき、シャム社長のおともをします。

フェ・ア・ラ・メゾン

2009-10-30 07:33:34 | フランス料理
白水台という、不便としか思えない丘の上のニュータウンが松山にはあります。キリスト教会を模した結婚式場やフランス料理店が複数存在しているので、松山の人たちには、何か高級イメージを喚起する場所なのでしょうか。建築関係者からは、以前は沼だったところを埋め立ててできたときいたのですが。それはともかく、その白水台のフランス料理店「フェ・ア・ラ・メゾン」にいきました。派手な看板がなく、ふつうの家の玄関みたいですね。



 最初に、クリームチーズのカナッペ。赤ワインは、ちゃんと常温でやってまいりました。



 そして前菜に、フレッシュ・フォワグラのソテー。これ、ほんとにおいしかったです。表面がカリっと香ばしく焼けていて、なかがとろりとしていました。レバー特有の臭みやモサモサ感はまったくありません。高級食材の代名詞のフォワグラでも、ピンキリだということがよくわかります。



 サラダは、きのこのテリーヌ、イカ、自家製ハムのスモークが添えられています。



 じゃがいものスープ。秋口なのであたたかいものでした。



 魚料理は、スズキのポワレと手長エビのローストです。ソースが、非常に軽いので、口にあうという人もいれば、ものたりないという人もいるのでは。テトキチ的には、もう少しフランス料理っぽいコッテリ系がいいかなとは思うのですが。



 肉料理は、牛、仔羊、鴨のなかから選ぶようになっています。このスタイル、松山のフランス料理店でよくつかわれているのですが、どこかに源流があって、それにならっているのでしょうか。こちらは、仔羊で赤ワインとマスタードのソースです。



 こちらは、牛です。赤ワインソースですね。どちらも美味です。仔羊の方が独特の味があり、弾力があります。きょうの牛は、いつもよりも厚みがあったように感じます。やわらかくておいしいです。



 デザートコースに入って、マンゴのシャーベット。



 そして「フェ・ア・ラ・メゾン」の名物のデザート。ワゴンに7種類ぐらいのホール状態のデザートが載せられて運ばれてきます。そのなかから3つ選んで、とりわけてもらうことができます。全部食べたいので、どれにするかいつも迷います。
奥の白いのはリンゴのタルトです。パンは甘い洋酒に浸してあって、たべるとジュワとその液が口の中に広がります。サヴァランといっていたと思います。



 こちらは、プリンとグループフルーツゼリーとガトーショコラです。



 これが7000円のコースですから、東京の感覚からするとかなりお値打ちです。東京で、あおのようなフォワグラつけたら、いったいどのくらいとられるのかなあ。街なかから離れていて坂道があるので、白水台の中にでも住んでいないかぎり、自動車でないといけないところが難点です。

「フェ・ア・ラ・メゾン」 松山市白水台1-1-9 089-922-2005







《閉店》 トゥールネ・ラ・ページュ

2009-10-28 11:39:12 | フランス料理
 一度閉店して、復活してからは順調にいっているらしい「トゥールネ・ラ・ページュ」へ行きました。再開後は、夜遅くまで開くようになったので、いきやすくなりました。フランス料理のお店です。



 前菜にオリーブ(500円)。ワインは好みと予算をきいてくれて、適当なものを薦めてくれます。ワインには力を入れているようで、大きなワインセラーがしつらえてあります。そのため、松山では珍しく、赤ワインが適温で(適温って、冷えているってことではありませんよ。念のため)やってきます。



 海マススモーク サラダ添え(1200円)です。



 エゾ鹿の赤ワインマリネ イチジク添え(1800円)。初めて頼んでみましたが、ワインを吸収した鹿肉がおいしいです。甘味のある干しイチジクがアクセントになっています。



 イサキのポワレ(1900円)です。表面がカリっと焼き上げられています。



 ジビエを取り揃えているのも、このお店の特徴ですね。本日のメインは鹿のロース グランブヌール風(2900円)にしてみました。前菜でも鹿を食べましたが、あまり他のお店ではみないので、また鹿に。中は真っ赤ですが、これでちゃんと火が通っていて、赤い部分も暖かみがあります。鹿独特の香りはあり、肉質は弾力があります。



 こちらは、洋ナシのコンポート(900円)。



 そしてブラマンジュ チョコレートのソルべ添え(700円)。デザート類もおいしいです。



 カジュアルな感じで、予約もせずにいけて、夜遅くても開店しているので、つかいやすいお店です。しかし、本格的なフランス料理なので、カジュアルな感じであっても、お値段はそれなりにします。二人でやっているお店なので、時間にゆとりをもっていったらいいかと思います。

「トゥールネ・ラ・ページュ」 松山市三番町1-15-1 
               089-934-1775

名古屋出張なごやめし②(名物編)

2009-10-27 08:34:02 | 国内旅行ー東海・北陸
 泊まったホテルの朝食(前売り1100円)には、「名古屋名物コーナー」がありました。「名古屋名物」の貼り紙が取り付けられているのは、東京タワーでしょうか、エッフェル塔でしょうか。それにしても、名古屋人はお茶目なことをします。松山あたりのホテルだと、じゃこ天でも出しているのかな。



 ということで、朝からエビフリャ―と味噌カツを食べました。ホテルのバイキングゆえ、冷え切っていておいしくはないのですが、おかわりして食べました。隣の席に座ったおっさんは、味噌カツにエビフライ用のタルタルソースをかけて食べており、奥さんに「味噌の味するかい?」などと、マヌケなことをきいていました。そりゃ、タルタルソースの味しかしないだろうって。こういうとき、「味噌カツ用のソースがありますよ」と教えてあげるべきなのでしょうか。関西人のおばちゃんだったら口をはさむのでしょうが、どうも関東人はこういうとき、知らぬ顔をきめこみますねえ。



 きしめんもありました。かなり前にゆでたのを置きっぱなしにしているので、愛媛のやわやわのびのびうどんよりは、いくらかましという程度のものでした。量が少なかったので3杯食べました。



 そして今回の出張のメインイベント、「三福」です。松山では「三福」といえば、×(伏字)徳不動産屋のことを指しますが、名古屋では鰻の有名店です。金山駅のすぐそばにあります。お店の外観は、小さくて古いので、とても名店にはみえません。



 観光客(仕事で行っているんだけれど)としては、いろいろな媒体に紹介されている釜まぶし(2500円)を頼むしかないでしょう。このお店では、お櫃ではなく釜で出されるので、釜まぶしです。注文してから、たっぷり30分は待ちます。ほんとのウナギ屋さんにきているなあ、という気がします。ようやく登場したウナギは、表面がカリっと香ばしく焼けていて、中はふわっとしています。これは、評判どおり美味! 櫃まぶしの場合、よく出汁をかけるようにわたされるのですが、このお店はお茶そのものでした。しかし、せっかくカリッといいぐあい焼けているウナギをお茶でふやふやにしてしまうのは、どうかと感じました。



 それで、周囲をみると、馴染みの地元客の人たちの多くは、ふつうのうな重を食べていました。うな重のほうが、絶対においしそうだなあ。次に名古屋に行くのは、いつになるかわからないのですが、そのときは「三福」でうな重を食べようっと。



 最後に、名古屋みやげのインスタント麺くんたちです。みそ煮込みうどんなどは、インスタントとはいえ、太麺でそれなりのコシもあるので立派なものです。

名古屋出張なごやめし①(麺類編)

2009-10-26 09:05:40 | 国内旅行ー東海・北陸
 名古屋出張です。名古屋の観光名所といえば、名古屋城に熱田神宮、それに徳川博物館ぐらいで、大都市のわりにはみるべきものがあまり多いとはいえないのではないでしょうか。でも、独特の食文化があり、何回行ってもあきません。まず、スパゲティ屋さんへ。



 名古屋でスパゲティといえば、あんかけスパです。トロみのあるスパイシーなあんがスパゲティにかかります。これは最もオーソドックスなスタイルで、スパゲティの上に炒めたウインナーやたまねぎがのっています。カツがのったり、トリ唐揚げがのったり、さまざまなバリエーションがあります。スパゲティの量はやたらと多いです。50円追加で、麺の量1.2倍、100円追加で1.5倍とかありましたが、うかつにそのような注文をするとたいへんな目にあうことでしょう。麺はやわらかめで、イタリア料理店のパスタとは似て非なるものと考えるべきなのでしょう。名古屋の愛すべき一品ですね。



 名古屋の有名店「味仙」。ラーメン店というよりは中華料理店で、名古屋の人は家族連れやグループで食べにきている人が多いようです。



 名物の台湾ラーメン。あっさりめのしょうゆベースのピリ辛スープの上に、炒めたひき肉やニラがのります。食べているうちに、汗が出てきます。



 もう一軒、「菜源」というお店でも食べてみました。ここは「お食事の方歓迎」との貼り紙がありましたが、基本は中華料理を出す居酒屋という感じです。



 「味仙」とほぼ同様のつくりですね。スープがさらにあっさりめでしたか。しかし、この台湾ラーメンなるものは、どのような経緯で開発され、名古屋に定着したのでしょうか。そもそも台湾には、このような麺はないのではないでしょうか。天津飯が天津にないように。



 名古屋人がこよなく愛するスガキヤ。ラーメンと、なぜか甘いものを商っています。このわけのわからなさが、名古屋の魅力です。



 いちばんふつうのラーメンは290円です。これは、トンコツベースのスープに麻油を入れたりして、熊本風にしたもので390円です。独特の形状のスプーンと合体したフォークが目をひきます。名古屋人の創意工夫の発露です。このフォークを用いて麺と同時にスープも味わえるようになれば、一人前の名古屋人です。厨房の人の手が足りておらず、ものすごく待たされた上、のびのびのやわやわの愛媛のうどんのようなラーメンが来てしまいました。その上、午後の仕事にちょっとばかり遅刻です。



 帰り際、空港に早めに着いた上に、松山便の出発が1時間遅れになるということで、中部国際空港の4階の「若鯱家」に入りました。「若鯱家」は、名古屋一円でチェーン店展開していますが、入るのは初めてです。



 「若鯱家」の名物ということになっているカレーうどんを頼みました。愛媛のカレーうどんと異なり、ちゃんと辛味があり、ここでも汗がでてきました。トロリとした香川でよくみかけるようなタイプのカレー出汁です。860円と、値段設定は高めですね。



 うどんときしめん、どちらかを選べるようになっていたので、せっかく名古屋に来ているからと、きしめんにしました。しかし、トロみのあるスープでは、きしめんは食べにくいですね。それにしても、麺類だけとっても、多彩なものが名古屋にはあります。麺類不毛の松山に住む身としては、うらやましいかぎりです。

≪閉店≫ かくれや忠左衛門

2009-10-23 10:30:31 | 大衆食堂
 松山にはこれといった郷土料理がないというような話をしていたとき、名古屋出身の人がいたので、「その点、名古屋は郷土料理の宝庫ですよね」と水を向けると、「松山にもドテ丼をだす店があるんですよ」との話をききました。それが、一番町の「かくれや忠左衛門」です。つけ麺の人気店「周平」のお隣ですね。



 本来は居酒屋のようですが、お昼のランチもやっているわけですね。「個室で食べるうまい飯」とあります。



 たしかに個室で、夜、人目を忍んでやってくるような方たちには、たいへんよろしいと思います。しかし、昼間、一人で入ると、妙に圧迫感を覚えます。



 さて、丼もののながれで、みそどてめし(500円)を頼みました。名古屋で一度、たべたことがありますが、それと比べるとかなり量が少ない感じでした。まあ、名古屋の場合、値段も倍ぐらいしていたと思うので、比較してはいけないのかもしれません。そのときは、四国から同行した人たちが「それは何ですか」といって、珍しいそうに覗き込んできました。みんな、初めてみるといっていましたっけ。名古屋独特の味噌で煮込まれた内臓類が、ご飯の上にのったもので、「なごやめし」の一つです。「忠左衛門」のどてめしも、味噌の濃い味がついているので、それなりのものになっています。時々、ホルモン系独特の臭みを感じました。



 というわけで、今週末は「なごやめし」の本場・名古屋に、そのドテ丼を食べたとき以来の出張に行ってきます。