テトキチワールド

 松山在住のテトキチの食べたり、旅したりの記録。ときどき、シャム社長のおともをします。

《閉店》 太養軒

2009-07-31 10:05:21 | 大衆食堂
 2,3年前に、神戸在住で、松山東高校出身だという方に会うことがありました。その元東高生が、「高校時代、よくいっていた」というお店の「太養軒」です。「味はともかく、値段のわりに量が多かったので、高校生向きだった」とのことでした。それで、どんなものかと、怖いものみたさで一度行ってみました。その後も、たまに足を運ぶようになりました。



 そのとき一緒にいた人が、「あの『貧乏通り』の!」と、合いの手をいれたので、初めて「貧乏通り」なる強烈な通称をもつ通りが、松山にあることを知りました。これが貧乏通りですが、たしかに道がせまくて、うらぶれたお店がならんでいます。大学が近くにあることも、この名称を生んだ理由でしょうか。



 これは、フルーツとかをじっくり煮込んだ太養軒自慢のカレーです。しかし松山って、なんですぐに果物類とかを煮込みたくなるのでしょうかねえ。話によると、学校給食にみかん汁と一緒に炊いたご飯がでるといいますが、ほんとうのことでしょうか。都市伝説であってほしいですが、ほんとうだとしたら常軌を逸しています。で、このカレーですが、カレーというよりもハヤシライスのような香りとともにやってまいります。たべるとやはり甘い。あとから、少し辛味を感じます。好き嫌い分かれると思いますが、ふつうのカレーとは異なる独特の味です。カツは、薄くて、揚りすぎているため衣がカチカチになっている、大衆食堂のカツです。これで500円。安いですね。



 こちらは、ガッツ丼(450円)です。豚肉、キャベツ、もやしをいためたものと、卵焼きがご飯にのせられ、醤油ベースの甘辛いタレがかかったものです。いかにも大衆食堂の料理という品ですね。



 たしかに、学生だったら足しげく通いたくなるお店かもしれません。いついっても男性客ばかりで、狭い通りなのですが、駐車場があるので営業マンなんかも、よくみます。しかし、女性客はみかけません。お客を選ぶ店なのでしょうね。

「太養軒」 松山市道後一万7-13  089-925-6839  月休

門田

2009-07-30 10:11:13 | フランス料理
 公共事業やりたさに水不足を誇大宣伝した松山市長でしたが、今は逆に、なんだかはっきりしない天気が続きます。そこで、たまにはきちっとしたフランス料理でも、ということで「門田」へ。瀬戸内風フランス料理を名のる有名店です。



 「瀬戸内風」ということで、お箸があります。安いワインは、同じ値段だったらフランス産よりも新世界ワインがいいとの経験則から、チリワインをたのみました。さすがに、適温ででてまいります。



 前菜は、穴子とほうれん草のテリーヌ、イサキの手まり寿司風、ゴーヤと雉などです。よく、みかんソースなどが使われるのですが、今回はありません。最初のときは、みかんのソースにギョッとしたものですが、今はないとなんとくなく寂しい気がします。そんな自分が怖いですね。



 媛っこ地鶏のハム巻きソテー フランボワーズソースです。そえられたトウモロコシも甘くておいしかったです。



 ミョウガを使った冷製スープです。



 大正エビとスズキのクリーム煮です。きゅうりを使っているとことが夏らしいですね。いかにもフランス料理という感じの料理でした。



 これ、7000円のコースですが、予約のときに、いつものにするか、穴子をつかったものにするかきかれました。いつも同じではおもしろくないので、穴子料理にしてもらいました。ふつうはヒレステーキですが、今回は穴子とフォワグラのミルフィユ仕立てです。フォワグラを使われると、穴子とどちらが主役かわからなくなりますね。



 最後に出ました瀬戸内風、みかんをつかったシャーベットです。



 昨年きたとき、連続して門田シェフがいませんでした(じゃあ、だれがつくっとるんじゃい)。本日は、加藤紘一元幹事長にどことなく似ている門田シェフがでてまいりました。やっぱり、「化学調味料は一切使用していないので、いやな後味とかが残りません」という決まり文句をきかないと、なんだか「門田」に来た気がしませんよね。

「門田」 松山市三番町3-4-25  089-931-3511

高坂

2009-07-28 10:36:07 | 洋食
 大洲・内子方面に自動車でぬけるときに、いつも前を通過していた伊予市の「高坂」です。初めて入ってみました。ちょうど昼飯時に行きましたが、このようなイナカで平日なのに、席が空くのを待つお客さんがいました。地元の人気店のようです。はたして、そのお味は。



 ジャンボハンバーグステーキ(1030円)です。「ジャンボ」というわりには、大きさも厚みも、ごくふつうでした。しかし、ハンバーグもブラウンソースも、いかにも洋食屋さんという感じに仕上がっていました。はっきりいって、「キートン」よりずっとおいしかったです。



 こちらは、高坂風タンポポライスビーフシチューソース(925円)というもので、名前からは何がなにやらわかりません。ピラフに、ふわふわのオムレツがのっけられて、さらにその上にビーフシチューがかけられる、というもののようです。牛肉は、そんなに高いものをつかってないようでしたが、よく煮込まれていて、ホロホロとくずれます。こちらも美味です。



 びっくりしたのは、タンポポライスがパエリア皿ででてきたことです。松山市内のスペイン料理店の自称パエリアがパエリア皿をつかっていなくて、松山市外のイナカの洋食店がシチューをもりつけるのにパエリア皿をつかうのですから、愛媛県っておかしなところですね。
 伊予市って、マイナーで通り過ぎるだけなのですが、何か用事があるときは、「高坂」によるのも一案でしょう。

「高坂」 伊予市下吾川字池田771-2  ℡089-983-1167

アミティエ・ル・マ・ドゥ・プロバンス

2009-07-27 11:08:24 | フランス料理
 ひさしぶりに土日になにもなかったので、買い物にいって、思い切って外国製の新車を買いました。中国製自転車です。自転車にこそ、エコポイントをつけてほしいと思うのはテトキチだけでしょうか。前の自転車は廃車となりましたが、こちらは閉店です。こちらもひさしぶりに、松山のイタリア料理店の「老舗」ということになっているらしい「ロマーナ」にでかけてみたら、あるべき場所に見当たりません。よくよくみると、閉店のようでした。サラ金屋の看板にはさまれたイタリア国旗が痛々しいです。



 急遽、近くの南堀端にある「アミティエ」に変更しました。市会議員の宇野先生のヘンテコなひらがなの看板がでていますが、何か関係があるのでしょうか。



 店内は、お店の人の趣味が炸裂しています。雑然としているといってもいいのですが、こういう洋モノやアート系が好きな人に支持されることでしょう。



 探せばあるのでしょうが、テトキチがいく松山のお店ではあまりみかけないので、「アミティエ」にくるとつい頼んでしまうタラモ(600円)です。もともとは、ギリシアあたりの料理だったと思います。ワインは3200円の赤ワインをたのみました。やや冷え程度で、でてまいりました。



 雨がよく降るのでエスカルゴ(800円)を注文しました。エスカルゴというと、ふつうはたこやきを焼く器具のように、丸いくぼみがいくつかある器で出されますよね。ここでは、殻をかたどった面白い器に入ってでてきました。気になったので、お店の人に「どこで買ったのですか」ときくと、「フランスで買ったので、どこだかわからない」とのことでした。



 鯛のムニエル(1200円)です。これは、かなり濃厚なバターソースがかかっていて、フランス料理っぽい感じがしました。しかし、塩味もききすぎています。関東人のテトキチが塩味がきついというのだから、おおかたの松山人もそう感じるのでは。



 松山あたりでも、どこもかしこもイベリコ豚ですが、どれだけのものがホンモノなのでしょうか。こんなイナカ町に、イベリコ豚があれほど流通するはずはないと思うのですが。ということで、イベリコ豚のソテー(2100円)です。これも、ちょっと塩がききすぎているように感じました。そえられたフルーツ系のソースがたすけとなりました。



 最後に、チーズ盛り合わせ(1200円)を。「ワインがなくならないうちに」と、急いでもってきてくれました。



 本日は、塩味がきつかったように感じます。狂牛病さわぎで品書きからきえたビーフシチューが好きだったのですが、価格の点から復活は難しいようです。気軽に足を運べる雰囲気なのが、このお店のいいところですね。

「アミティエ・ル・マ・ドゥ・プロバンス」 松山市南堀端町6-23
  ℡89-998-2611

串ゆう

2009-07-26 14:01:09 | 大衆居酒屋
 シャム社長のところへ、二番町の串揚げ店「串ゆう」から、開店7周年(シャム社長の記憶です。もしかしたら違うかも)記念キャンペーンを知らせるハガキが届いたそうです。しかし、シャム社長の汚い家の中で紛失! キャンペーン期間終了後、すごすごと出かけていきました。



 本日は、生ビール半額でした。このようにコースもあって、「お得です」とありますが、わがままなシャム社長は、好きなものを好きなだけ注文する形態でいきます。



 「串ゆう」では、みそだれ、野菜煮込みソース、しょうが醤油、岩塩(ヒマラヤ育ちの赤みがかったもの)、レモン汁の5種類の味から、お好みで食べます。



 「串ゆう」の特徴は、鮭親子おろし添えのように、一工夫した創作系の串をだしてくれるところです。



 これはホータレイワシです。串で、生ビールをゴッキューすると、夏だなあと思います。生ビールは半額なので、おい味しさ倍増です。と、出張風のオヤジ系サラリーマン2名がカウンターについて、タバコをスパスパ。煙がこちらにただよってきます。せっかくの料理のおいしさが、しゅるしゅるしゅると半減です。寿司店でも天ぷら店でも感じますが、カウンター席は禁煙にならないものでしょうか。ここらへんは、東京と比べて遅れていますよね。



 それでも食欲にまかせて食べました。これはオクラチーズです。その他、牛タン、牛ロース、鯛と紫蘇の季節巻き(本日はモモ)、鴨ネギ、キス、サクラ肉のスタミナ揚げ、銀杏、ラム肉などを食べました。もちろんシャム社長は、テトキチよりも5~6本多く食べています。



 店内には、数多くの焼酎が置かれています。焼酎の好きな人にはたまらないでしょう。『美味しんぼ』95巻「焼酎革命」に出てきた「山ねこ」もありました。「『山猫』というと、ビスコンティを思い出しますよね」と、シャム社長にいうと、シャム社長は小沢一郎前代表も学生時代にみて感動したという、この映画を知りませんでした。会話がなりたたないので困ります。



 生ビールと串でおなかいっぱいになったので、お勘定を頼むと、テトキチとシャム社長に1つずつ、開店7周年記念の品を手渡してくれるではないですか。シャム社長の失態も、なかったことになりました。中身は、計量スプーンとヒマラヤ産岩塩でした。塩好きのシャム社長は喜んでいました。



 関西風串揚げといっても、「ソース2度づけ禁止」というような下品な形式のお店ではないので、女性とでもいけるお店です。串の種類も豊富で、あまりはずれがありません。何年もつづいてくれることを望みます。

「串ゆう」 松山市二番町3-2-5 ℡941-0005    月休