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SKE48『カナリアシンドローム』のノスタルジックな世界に浸る。(ときめき研究家)

2013-11-29 07:00:00 | ときめき研究家
SKE48『賛成カワイイ』とカップリング曲は全部で7曲。その中では『カナリアシンドローム』が耳に残った。

カナリアという鳥自体、最近あまり見ない。昭和時代のポピュラーなペットという印象がある。もちろん現在飼っている方も多いだろうが、テレビドラマや歌に登場する頻度は下がっているのではないか。

「歌を忘れたカナリアは」という有名な童謡『カナリア』の歌詞の通り、姿だけでなく声が美しいというイメージだ。
松田聖子の『Canary』(1984)は、アルバムタイトルにもなっている曲のタイトルで、歌手を目指して都会へ旅立って行く恋人を励ましながら見送る男の歌だ。正にカナリアのイメージ通りだ。『夜のヒットスタジオ』でも歌ったことがある佳曲だ。
南野陽子の『カナリア』(1987)は、シングル曲『秋のindication』に別の歌詞をつけた曲で、アルバムに収録されている。この曲も、歌手を目指している訳ではないが、優しい恋人の庇護から旅立つ歌だ。しかし私には『カナリア』はやや重苦しい気がして、「ルルルほろ苦いルルル青春はきっとほろ苦い季節」という軽快な歌詞の『秋のindication』の方が好きだ。

その後しばらくカナリアの歌は聞いたことがなかった。
カナリアの姿は、カルト集団のアジトの捜索時に、毒ガス検知用として機動隊員が持ち込んでいるのをテレビで見たくらいだ。

久しぶりに出会ったカナリアの歌は、やはり昭和の香りがする佳曲だ。
「蔦のからまる煉瓦の喫茶店」「真赤なナポリタン」と並んで、「窓際の籠の中で啼いていたカナリア」はノスタルジックな雰囲気作りに貢献している。歌詞の内容も、過ぎた学生時代の淡い恋を回想しているというもので、『太宰治を読んだか』にも通じる世界観だ。映画について語り合うプラトニックな友情と思い込んでいたのは、それを恋愛と認めたくない臆病さのせいだったのだ。そんな青臭い季節に、私も思い当るところはある。
この歌の二人は、ノスタルジックな喫茶店で、好きな映画のクイズを出したり、時を忘れて語り合っていた。映画監督の名前を二人とも思い出せず天井を見上げていたというのは秀逸な描写だ。現代ならすぐにスマホで調べて答が出るだろう。不自由だからこそ満ち足りた時間というものもあったのだ。しかし、そんな時代にはもう戻れない。

アイドルの歌を聞いて、過去の似たような歌詞を思い出そうとして、なかなか思い出せないことがある。そんな時は、できる限りパソコンやスマホを使わずに、自力で思い出そうとしている。思い出せないということは、それ程印象深く記憶に刻み込まれていないということで、そんな曲のことを調べて書いても意味はない。

『カナリアシンドローム』は、ノスタルジックな歌詞とは裏腹に、ポップな曲調だ。
なかなかいいと思うが、1点だけ気になるアレンジがある。「Aメロ、Aメロ、Bメロ、サビ」という構成の、2回目のAメロ時に、1回目には無かったドラムが加わって来るのだが、その入り方が1回目には忘れていたので2回目にそっと入って来るような卑屈な感じがするのだ。このように2回目のAメロから楽器が加わるのは、割合によく聞くアレンジだと思うが、この曲のドラムには何か違和感がある。
この手の話に詳しいピーナッツさんの評価をおうかがいしたいものだ。

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