ある朝、車の中…『1830m』のアルバムを聴いていた。『ロマンスかくれんぼ』…
" ああ、こんな曲だったなぁ~…って、この感じ、どっかで? 声か? (信号の停止時、ガサゴソ )…大森美優… ふ~ん "
何事もなく、そのまま、本来の役割である「通勤用CD」という立場に戻っていった『1830m』。よくあることだよ…ザ・ほったらかし。
年末、吹奏楽の合奏の時、"あぁ…ここのソロな~ もうチョイこんな感じで 欲し…!!!!! "って、あ、あ、突然きた。
" 斎藤由貴だ。あれ、あの感じ…"
それは、つまり、
『ロマンスかくれんぼ』大森美優
…「ち」…「が」…「く」…「る」
…「て」…「る」…「し」
…「い」…「い」
…「と」…「た」…「じ」
…「を」…「で」…「て」…「る」…「ぼ」
『悲しみよ こんにちは』斎藤由貴
…「が」…「か」…「ラ」…「す」
…「で」…「も」…「の」
…「に」…「て」…「と」…「ど」
…「き」…「は(わ)」…「の」…「い」
…「ど」…「も」…「わ」…「と」…「よ」
『卒業』斎藤由貴
制服「の」 胸のボタン「を」
下級生たち「に」 ねだら「れ」…
『白い炎』斎藤由貴
迷子の恋「を」 抱きしめ「て」
さまよい歩「く」 墨絵のま「ち」…
『夢の中へ』斎藤由貴
探し物は何です「か」
見つけにくいものです「か」…
『ロマンスかくれんぼ』大森美優
夕暮れ 帰りみ「ち」
街「が」 赤「く」 染ま「る」
そよ風が 通り過ぎ「て」…
これは、僕の持論なんだけど、ソロの場合、文節(センテンス?)の最後の1語の処し方に、"その人の音楽のルーツ, その歌い手の個性が、結構出る " …とか思っている。
例えば、柏木由紀や渡辺麻友などは、吹奏楽, 管楽器, (全体)合奏経験の影響が、モロに出てる。つまり、その最後の部分(1語)を自然フェードアウト…音を上手~く抜きながら 、おさめていくという…ま、いわば、表現方法の王道だ。実は、同タイプ…『ジュピター』の平原綾香の場合なんかは、テナーサックスの影響100%! まさに、楽器のように歌ってる。同じように、ゆきりん, まゆゆも、そういう傾向が強い。
このタイプの欠点は、表現…大きく冒険したことが、伝わりにくいということ。そして、もろもろ、"外れる" のが、意外に難しい…ということ。
例えば、「いきものがかり」の吉岡聖恵や「ポケットビスケッツ」の千秋なんかは、パンクから移行してきた名残で、その最後の1語を、どうしても、押し込みキツめのノンヴィブラートスタイルにしようとしてしまう(そう、なってしまう)。
このタイプの欠点は、表現が、単調になりがちな事, 曲層が狭くなりがちな事…。そういう意味では、もろもろ、折り合いをつけ、自分の個性を殺さず、曲のオリジナル性も失うこともなく、見事!調和させてる吉岡は、相当スゴイとか思ったりしている。
そして、大多数のアイドル ( 特に、グループ出身のアイドル)は、何もしないと、全体~的に、フラットになりがち…いや、知らず知らずのうちに、そうなっていってしまう…とか思ったりしている。
だから、"さあ、ソロのチャンスが来た!"… でも、もう、その時には、"(この曲の)山場…どこ?"…そこにすら 気付けない自分がいたりする場合が、ホント多い…ような(歌い方)? 当然、文節の最後の1語なんてトコまで、気が回ることもなく…。いや、誰かに似せてる…つもり? 実は、あの…表面上(上手い!?)ってのが、1番コワイんだよ~。
いつも思うんだ。その部分の音程さえ崩れなければ、なんとかなるのに…ってさ。その部分の表現にまで、意識がいってる場合は、けっして、全体的な仕上がり…フラット & 一本調子になんて、なることは、絶対にない…ってさ。
将来、ソロの歌手を目指す子にとって、1番怖いのは、16人で歌ってて、200人で歌ってて、"私、結構、上手いじゃん!"…少しずつ、満足してしまうことだ。
ところで、"実は、規格外!"…そのルーツ等、ホント、分かりづらく、"何者?"…極めて珍しい(歌い方をする)タイプのアイドルが、たま~に、いる。それが、僕の中では、大森美優と斎藤由貴。
時々、いるのよね~。こういう独特な感性を持った人ってのが。まあ、それは、直しようのないクセの持ち主でもあるんだけどさ。でも、「ソロ」を念頭に置いた場合、それって、強いと思う。とりあえず、スタイルを持った歌い手は、ちょっと違う。ま、"その歌い方しか出来ない"んだけどさ…。
ただ、これ、このタイプの人って、全体に流されることが、まあ、ないんだよね…実際。独特で、唯一無二の感覚を持った2人。
それは、文節の最後の1語。この2人は、おそらく、そこ…無意識に表情つけてる。いや、ついちゃってる。で、"その部分こそ大事!"…本能が知ってる。だから、その部分…印象として、積み重なっていってる。
この2人…もちろん、歌い方とかは、同じじゃない。違うんだけどさ…
斎藤由貴は、その部分の処理の仕方が、とにかく、独特。つまり、その1語だけ、なんか、独立させたような歌い方、あんなの…誰もマネ出来ない。なんか、一般人、100中 100人が、選ばないタイプの解釈を(無意識に)してる。これぞ、オリジナル!
で、実は、彼女の全楽曲が、これ…なんだよね。それで、統一 & その歌い方しか出来ないという…。
一方、大森美優は、その1語、おそらく、"新体操の長短のリボンを、しゅるるんしゅるん"…自分の方に巻き取るようなイメージで、毎度毎度、処理してる。で、ここは、斎藤由貴と同様、彼女は、おそらく、この歌い方しか出来ない。
しかし、そのワンパターンが、2発…4発…8発…16発…。静か~に、来たぁ~! だって、"切なさ"って、そういうもんでしょ? で、これまた、彼女は、その部分に関して、無意識なはずだ。
で、この2人のやって(しまって)ること…究極的に、"何がいいのか?"というと、文節の最後の1語に対する(いちいちの)無意識のジャプが、歌の後半に向かって、だんだんだんだん 効いてくる…ってこと。それこそ、ボディーブローのようにさ…。
そして、大森美優の場合だと、"かくれん「ぼ」~"…この(ひと区切りの)「ぼ」の辺りで、お客さんが、拍手しやすい ( 拍手したくなるような ) 間合いに、優しく引きずり込んでる。
で、あれ、この2人に関しては、それを、意識してやっていない(たぶん)ことが、1番すごいなぁ~、と。テクニックじゃない…。僕が、この2人を珍しいタイプ…と思う1番の理由。
2人に共通してるのは、独特の感性、ピンポイントで、連続的…印象付けることに成功しているということ。それが、2人のスタイルだ。
そして、この2人…見た目の のほほんイメージとは違い、それ、結構しっかりした…強固なスタイルだと思っている。
最後に、僕、「ソロ」というのは、"少し、クセっ毛とか、あった方が面白い!" とか、思っているので、大森美優…もっと、ソロをやってほしい!というか、やらしたってほしい…というか…。
とにかく、彼女は、ソロ向きの子。そして、自分のスタイルを、ちゃんと持ってる。
" ああ、こんな曲だったなぁ~…って、この感じ、どっかで? 声か? (信号の停止時、ガサゴソ )…大森美優… ふ~ん "
何事もなく、そのまま、本来の役割である「通勤用CD」という立場に戻っていった『1830m』。よくあることだよ…ザ・ほったらかし。
年末、吹奏楽の合奏の時、"あぁ…ここのソロな~ もうチョイこんな感じで 欲し…!!!!! "って、あ、あ、突然きた。
" 斎藤由貴だ。あれ、あの感じ…"
それは、つまり、
『ロマンスかくれんぼ』大森美優
…「ち」…「が」…「く」…「る」
…「て」…「る」…「し」
…「い」…「い」
…「と」…「た」…「じ」
…「を」…「で」…「て」…「る」…「ぼ」
『悲しみよ こんにちは』斎藤由貴
…「が」…「か」…「ラ」…「す」
…「で」…「も」…「の」
…「に」…「て」…「と」…「ど」
…「き」…「は(わ)」…「の」…「い」
…「ど」…「も」…「わ」…「と」…「よ」
『卒業』斎藤由貴
制服「の」 胸のボタン「を」
下級生たち「に」 ねだら「れ」…
『白い炎』斎藤由貴
迷子の恋「を」 抱きしめ「て」
さまよい歩「く」 墨絵のま「ち」…
『夢の中へ』斎藤由貴
探し物は何です「か」
見つけにくいものです「か」…
『ロマンスかくれんぼ』大森美優
夕暮れ 帰りみ「ち」
街「が」 赤「く」 染ま「る」
そよ風が 通り過ぎ「て」…
これは、僕の持論なんだけど、ソロの場合、文節(センテンス?)の最後の1語の処し方に、"その人の音楽のルーツ, その歌い手の個性が、結構出る " …とか思っている。
例えば、柏木由紀や渡辺麻友などは、吹奏楽, 管楽器, (全体)合奏経験の影響が、モロに出てる。つまり、その最後の部分(1語)を自然フェードアウト…音を上手~く抜きながら 、おさめていくという…ま、いわば、表現方法の王道だ。実は、同タイプ…『ジュピター』の平原綾香の場合なんかは、テナーサックスの影響100%! まさに、楽器のように歌ってる。同じように、ゆきりん, まゆゆも、そういう傾向が強い。
このタイプの欠点は、表現…大きく冒険したことが、伝わりにくいということ。そして、もろもろ、"外れる" のが、意外に難しい…ということ。
例えば、「いきものがかり」の吉岡聖恵や「ポケットビスケッツ」の千秋なんかは、パンクから移行してきた名残で、その最後の1語を、どうしても、押し込みキツめのノンヴィブラートスタイルにしようとしてしまう(そう、なってしまう)。
このタイプの欠点は、表現が、単調になりがちな事, 曲層が狭くなりがちな事…。そういう意味では、もろもろ、折り合いをつけ、自分の個性を殺さず、曲のオリジナル性も失うこともなく、見事!調和させてる吉岡は、相当スゴイとか思ったりしている。
そして、大多数のアイドル ( 特に、グループ出身のアイドル)は、何もしないと、全体~的に、フラットになりがち…いや、知らず知らずのうちに、そうなっていってしまう…とか思ったりしている。
だから、"さあ、ソロのチャンスが来た!"… でも、もう、その時には、"(この曲の)山場…どこ?"…そこにすら 気付けない自分がいたりする場合が、ホント多い…ような(歌い方)? 当然、文節の最後の1語なんてトコまで、気が回ることもなく…。いや、誰かに似せてる…つもり? 実は、あの…表面上(上手い!?)ってのが、1番コワイんだよ~。
いつも思うんだ。その部分の音程さえ崩れなければ、なんとかなるのに…ってさ。その部分の表現にまで、意識がいってる場合は、けっして、全体的な仕上がり…フラット & 一本調子になんて、なることは、絶対にない…ってさ。
将来、ソロの歌手を目指す子にとって、1番怖いのは、16人で歌ってて、200人で歌ってて、"私、結構、上手いじゃん!"…少しずつ、満足してしまうことだ。
ところで、"実は、規格外!"…そのルーツ等、ホント、分かりづらく、"何者?"…極めて珍しい(歌い方をする)タイプのアイドルが、たま~に、いる。それが、僕の中では、大森美優と斎藤由貴。
時々、いるのよね~。こういう独特な感性を持った人ってのが。まあ、それは、直しようのないクセの持ち主でもあるんだけどさ。でも、「ソロ」を念頭に置いた場合、それって、強いと思う。とりあえず、スタイルを持った歌い手は、ちょっと違う。ま、"その歌い方しか出来ない"んだけどさ…。
ただ、これ、このタイプの人って、全体に流されることが、まあ、ないんだよね…実際。独特で、唯一無二の感覚を持った2人。
それは、文節の最後の1語。この2人は、おそらく、そこ…無意識に表情つけてる。いや、ついちゃってる。で、"その部分こそ大事!"…本能が知ってる。だから、その部分…印象として、積み重なっていってる。
この2人…もちろん、歌い方とかは、同じじゃない。違うんだけどさ…
斎藤由貴は、その部分の処理の仕方が、とにかく、独特。つまり、その1語だけ、なんか、独立させたような歌い方、あんなの…誰もマネ出来ない。なんか、一般人、100中 100人が、選ばないタイプの解釈を(無意識に)してる。これぞ、オリジナル!
で、実は、彼女の全楽曲が、これ…なんだよね。それで、統一 & その歌い方しか出来ないという…。
一方、大森美優は、その1語、おそらく、"新体操の長短のリボンを、しゅるるんしゅるん"…自分の方に巻き取るようなイメージで、毎度毎度、処理してる。で、ここは、斎藤由貴と同様、彼女は、おそらく、この歌い方しか出来ない。
しかし、そのワンパターンが、2発…4発…8発…16発…。静か~に、来たぁ~! だって、"切なさ"って、そういうもんでしょ? で、これまた、彼女は、その部分に関して、無意識なはずだ。
で、この2人のやって(しまって)ること…究極的に、"何がいいのか?"というと、文節の最後の1語に対する(いちいちの)無意識のジャプが、歌の後半に向かって、だんだんだんだん 効いてくる…ってこと。それこそ、ボディーブローのようにさ…。
そして、大森美優の場合だと、"かくれん「ぼ」~"…この(ひと区切りの)「ぼ」の辺りで、お客さんが、拍手しやすい ( 拍手したくなるような ) 間合いに、優しく引きずり込んでる。
で、あれ、この2人に関しては、それを、意識してやっていない(たぶん)ことが、1番すごいなぁ~、と。テクニックじゃない…。僕が、この2人を珍しいタイプ…と思う1番の理由。
2人に共通してるのは、独特の感性、ピンポイントで、連続的…印象付けることに成功しているということ。それが、2人のスタイルだ。
そして、この2人…見た目の のほほんイメージとは違い、それ、結構しっかりした…強固なスタイルだと思っている。
最後に、僕、「ソロ」というのは、"少し、クセっ毛とか、あった方が面白い!" とか、思っているので、大森美優…もっと、ソロをやってほしい!というか、やらしたってほしい…というか…。
とにかく、彼女は、ソロ向きの子。そして、自分のスタイルを、ちゃんと持ってる。