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STU48『思い出せる恋をしよう』を聴く。(ときめき研究家)

2020-09-20 16:37:45 | ときめき研究家
『無謀な夢は醒めることがない』以来、約半年ぶりのSTU48の新曲だ。カップリング曲も含め、一見地味だが聴き込むほどに味が出る曲が揃っている。

『思い出せる恋をしよう』。
初恋は続かないと言うけれど、いつか別れてしまうとしても後々まで思い出せるような素敵な恋をしようという内容だ。若いカップルの歌にしては、いつか別れること前提で、悟ったような歌詞が不自然だ。若い時は「今」のことで精一杯で、後からどう思い出すかなんて意識は働かないのではなかったか。
だから、この歌の真意は「思い出せる恋をせよ」という、大人からのアドバイスなのだと思う。

「初恋は実らない」というのは、アイドルポップで何度も歌われている定説だ。このブログでも論じたことがある。
考えてみれば、恋に限らず初めてのことは上手くいかないのは当然だ。初めてのおつかい、初めての自転車、初めての自炊、初めての飲酒。やり方がわからないのだから、失敗しながらおぼえて行くのだ。
この歌のカップルは、それでもちゃんと両想いになっている。それだけで大成功と言える。だから先のことばかり心配せずに、今を存分に楽しめ、作詞家はそう諭しているのだ。

「指先を遠慮がちに繋ぎ 歩いたあの日を憶えてる」という2番のAメロ部分が秀逸だ。あえて散漫なメロディーに乗せることで、2人のぎこちなさがリアルに描写されている。自分の体験ではないのに、何だか鮮明に思い出せるような感覚だ。これこそが歌詞とメロディーのシンクロの醍醐味だ。
そんな素敵な思い出は何十年経っても絶対に忘れないものだ。「思い出は味方なんだ」という作詞家得意のフレーズがある(『抱きしめちゃいけない』『So long』『負け惜しみコングラチュレーション』)が、正にその通りだと思う。

『短日植物』(ふうちほ)。
薮下楓と石田千穂のデュエット曲。欅坂46内ユニットだった「ゆいちゃんず」を思い出してしまうような曲調だ。可愛らしくもあり、フォーク調のノスタルジックな曲調に心を鷲掴みにされる。
そういう曲調でありながら、歌詞の内容は失恋の歌だ。夏の終わりに、儚くも終わった恋を思い出している。
「短日植物」という言葉が洒落ている。日照時間が短くなると咲く植物のことをそう呼ぶらしい。この曲ではコスモスのことを指しているようだ。

『青春各駅停車』(青い向日葵)。
メンバー5人によるガールズバンド「青い向日葵」のユニット曲。この曲も「ゆいちゃんず」っぽい。
青春の青臭いじたばたを歌っていて心に響く。人生の先を急ぐのではなく、1駅1駅確認しながら、自分の目指す駅をゆっくり探したいというテーゼには共感できる。でも「途中下車」はするなと歌う。途中下車もいいものだと思うが、この歌では「人生を投げ出してしまうこと」の比喩なのだろう。
この曲は、バンドで生演奏、生歌唱するのをぜひ鑑賞してみたい。

『あの日から僕は変わった』(滝野由美子、田中晧子、中村舞、薮下楓)。
この曲だけ曲調が異なる。リズムを強調したサウンドで、歌詞は虚無的な心情を歌っている。

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