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周庭さんと『不協和音』。(ときめき研究家)

2020-08-23 18:54:16 | ときめき研究家
香港の民主活動家周庭さんが当局に逮捕されて収監されていた間、欅坂46の『不協和音』の歌詞をずっと思い浮かべていたとの報道があった。その報道を見た時に、私は少し驚いた。正真正銘、生命の危機に瀕している「本物」の抵抗者に、あの歌詞が響いたのかという驚きだ。
『不協和音』の歌詞をよく聴くと、「僕」の抵抗は、自由を奪う権力者というよりも、その権力者に迎合して「同調圧力」をかけて来る周囲の人々に向けられたものだ。切実さを比べることはできないが、周庭さんの抱いているであろう危機感は、日本の若者の閉塞感よりもっとリアルな生命の危機のはずだ。しかし、そんな彼女に響いたのだとすれば、楽曲も本望だろう。

このことに関して、中森明夫氏は8月20日の朝日新聞のコラムで以下のような考察をしている。
どうせ秋元康の詞だと日本では皮肉っぽく受け止められていた歌詞が、香港の若い女性に響いた。その事実が欅坂46のファンに感動を与えた。そして今のコロナ禍の日本人にも再び響いているのではないか。
楽曲は、作り手や歌い手のコントロールを離れて、時代や状況、聴き手に対して思わぬ影響力を及ぼすことがあるということだろう。

当初はアルバム曲だったキャンディーズの『春一番』は、好評のためシングルカットされて彼女たちの代表曲になった。1971年にアイドルの夜明けを告げた南沙織の『17才』は、1989年に森高千里がカバーしたことで新たなアイドルの地平を拓いた。1970年代のフォークソング『翼をください』は、1990年代からなぜかサッカー日本代表の応援ソングになっている。
『不協和音』は元々欅坂46の代表曲であり、紅白歌合戦での過酷なパフォーマンスなどもあったが、また新たな伝説を手に入れた。

そんな未来があるかどうか分からないが、香港の自由が守られ、コロナ感染が収まり、欅坂46(グループ名は変わるが)が香港でライブをすることがあるとすれば、『不協和音』は圧倒的な感動を呼び起こすだろう。そして、アンコールでもう一度『不協和音』が歌われるとしたら、その時センターポジションに立つべき人は周庭さんその人以外に考えられない。(少なくとも紅白歌合戦の内村光良よりも必然性がある。)

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