後半の全体曲。
『孤独なバレリーナ』。
セットリスト中で、唯一難解な歌だ。孤独なバレリーナとは、何かを象徴していると思われるが、それをあまり直接的には出さず、いかようにでも解釈できる。日々努力しているメンバーのこととも言えるし、人間誰もが自分の人生を闘っているということを歌っているとも受け取れる。
SDN48『孤独なランナー』と対になっているとも言える。
そもそもバレリーナには孤高のイメージがある。昨年ローザンヌ国際コンクールで優勝した高校生バレリーナ、菅井円加さんのイメージがどうしても重なる。
公演では秦さんがバレエのダンスを踊るようだが、曲そのものより、一番の見せ場だろう。
『今 君といられること』。
卒業を数ヵ月後に控えた秋の日の歌。今、君といられることを感謝し、大切にしようという歌。
仰々しくも寂寥感あふれる曲調は、90年代の小室サウンド、あるいはアルフィーに似ている。アイドルで言えば小泉今日子『木枯らしに抱かれて』(高見沢俊彦作詞作曲)に近い。歌詞の内容と曲調がアンバランスで、何か落ち着かない。
『ウイニングボール』。
高校野球の入場行進曲に選ばれたことを踏まえ、『その汗は嘘をつかない』に続く新たな高校野球もの。
『もしドラ』のヒットも相俟って、高校野球ファンの心をつかもうとしているのか。
「嬉しいニュースが飛び込む」というフレーズから受けるイメージは、選抜大会の21世紀枠で演出された公立進学校という感じか。「そんな強くないメンバー」というのも裏付けとなる。しかし「ウイニングボール」と言うからには、勝って出場を決めた、つまり夏の大会の県大会決勝当日の歌とも解釈できる。
私の母校も、私が高3の夏の甲子園に出場したが、なぜか応援には行かなかった。そのことは、今でもかなり後悔している。
『握手の愛』。
これぞ究極の楽屋落ち。
握手会に行くファンのモチベーションは著しく上がるはずだ。
「初めて来た人」「常連もいっぱい」。どちらのファンにも配慮している。
「長蛇の列に並んで どれだけ待ってくれたの?」。待たされるストレスも吹き飛ぶだろう。
「握手の愛で繋がるパワー」。愛と言い切るところがすごい。
「今日ここでエネルギー貯めて走り出す」。自分のパワーをあげたいと思うのだろう。
曲調は、なんだか昔のアニメの主題歌のようで懐かしい。『○○の冒険大作戦』みたいなタイトルのアニメだ。
私は握手会には行かないが、この曲は好きだ。
さて今日は順調に進んでいますね、
ラムネの飲み方公演の……12曲目、かな。
ウイニングボールについてです。
この曲は今、君といられることが終わって、
そのまま始まる曲なのですが、それまでの
雰囲気をガラッと変えて、明るく、
希望に満ちた曲です。
私は女子高だったので、甲子園にはあまり
馴染みがなく、初めて甲子園というものを
アニメを超えて、実際にある物だと認識したのも、
家族で言った旅行先のテレビでたまたまついて
いたのを見た、と言うレベル。
そう、ちょうどハンカチ王子と呼ばれた
斉藤さんが出ていた甲子園だったと想います。
同い年の男の子たちが一生懸命頑張る姿に
胸を打たれたものです。懐かしい。
そんな私でも、情景が浮かんでくるような
ストレートで力強い歌詞。
歌っている内容は、弱小野球部が甲子園に初出場!と
いうものですが、なんというかチームK2に
通じる歌詞もあり、切なく、強く歌わせて頂いています。
振りは野球がテーマなので、こう、ボールを
投げるような振りだったり、ボールを握りしめていたり、
ランニングをしていたり、キャッチボールをしていたり、
色々なことをしているのですが、
気付いて頂けるでしょうか……?
特に二番のペアになって野球の練習をしている所は、
それぞれのメンバーのオリジナルなので、
どんなことをしているか、是非注目してみてくださいね。
そして、ウイニングボールと言えば、
間奏で日替わりメンバがバットでボールを
打つのが印象的かもしれません。
舞台向かって右側の客席の柱の所に、
ボールがあって、メンバーはそこを狙って
バットを振り回しおりますです。
まだナイスシュートのメンバーはいないのですが、
いつかそんな日も来るのでしょうか、
第一号になれるように、一回目の失敗を忘れず、
頑張って参ります♪
握手の愛の
お話をさせて頂きます。
この曲は8人ずつのMCの後の曲。
花柄のワンピスースと軽やかなサンダルで
意外と激しいダンスを踊る曲です。
何となく、これまでの公演だとこういう衣装で、
こういう順番の曲ではゆっくりした曲が
くるイメージがあったので最初セットリストを
聴いた時はびっくりしました。
でも明るく元気な曲がここに来るのはチームK2らしくて
面白いな、と想いますです。
曲の内容は題名の通り、皆さんとの握手に
ついての曲。
とってもストレートな歌詞。
握手は私たちにとってすごく身近な行為ですが、
まさかこんな風に曲になって、歌わせて頂くことに
なるとは予想もしていなかったです。
でも、歌詞の内容は秋元先生も私たちと一緒に
握手されているのではと想うほど、
私が握手会で感じていていること。
なかなかちゃんと皆さんに握手で頂いているパワー
について想いを伝える機会がないので、
こうして公演を通じてその気持ちを
皆さんに伝えられることがとても嬉しいです。
振りの中でも握手をイメージしたもの
が多くあるのですが、中でも印象的なのは
やはり最後のサビで真ん中の所に出たメンバーの
一部が舞台から降りて、皆さんと握手を
する振りでしょうか。
本当は公演に来て下さった皆さん全員と
手をつなぐことが出来たら幸せなのですが、
それは難しいので、ほんの数名の
方とだけなのですが、繋いだ手から
私たちの想いが届きますように。
秦佐和子