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AKB48『希望的リフレイン』。大量のカップリング曲は誰のため?(ときめき研究家)

2014-12-20 14:17:12 | ときめき研究家
AKB48のシングル『希望的リフレイン』には、カップリング曲が何と10曲もある。
カップリング曲を変えて複数タイプのCDを出すことについて、一貫して批判して来た。全タイプを購入するには多額の費用がかかるし、楽曲をオマケ扱いしている姿勢が何より気に入らない。最近は、CDは1タイプのみ購入し、残りの曲は配信で購入することとしていた。今回は全曲配信で購入し、ついにCDは1枚も買わなかった。

複数タイプの発売は、CD売り上げ枚数を嵩上げするためだと思っていたが、そうではないのだろう。
売り上げ枚数を嵩上げしているのは、劇場盤(=握手券)の枚数であって、複数タイプ発売の効果はそれほどでもないのだ。
むしろカップリング曲を多数作るのは、多くのメンバーに活躍の場を与えようという意図なのかもしれない。複数タイプを全て購入(配信購入も含む)するのはごく一部のファンで、多くのファンは自分の推しメンがカップリング曲に参加しているタイプを購入するのだろう。
「楽曲」ではなく「メンバー」に興味があるのだ。

それにしても『希望的リフレイン』のカップリング曲10曲にはたまげた。表題曲を含め全11曲とは、もはやアルバムである。全曲を聴き込むのに1カ月近くかかった。

『希望的リフレイン』。
恋をすると不思議な偶然が何度も起きる。きっと上手くいくという希望的な観測を歌っている。
恋の力は偉大と言うか、大いなる誤解と思い込みが気分を高揚させていく。そんな状態をうまく描写していて共感できる。
曲調はいかにもシングルらしいキャッチーなメロディーの連続。欲を言えば驚きがない。
CDを買っていないので、ミュージックビデオは見ていない。内田眞由美を出演させなかったことへの私なりの抗議でもある。

『制服の羽根』(チーム8)。
全11曲の中で一番気に入っているのはこの曲だ。三連符が印象的なサビにハートを鷲づかみにされた。
歌っているのは売り出し中のチーム8。歌声だけでも、若々しい躍動感、歌えることの喜びに溢れているのが伝わる。
始業チャイム寸前に校庭から駆け込んで来る彼女を、教室の窓から見て気をもんでいる男の子の歌だ。「ここまで飛んで来い、僕が受け止めてあげる」という珍しく上から目線の強気な呼びかけだが、実際には例によってまだ片思いのようだ。
遅刻寸前の疾走と言えば、渡辺麻友『シンクロときめき』を思い出す。その歌の彼女も、スカートの裾を気にせず階段を駆け上っていた。
それにしても、彼女はいったいどのようにして間に合ったのか。待ち合わせ場所に絶対に先に到着する『放課後レース』の彼女と同じようなオカルトだ。これは、聴き手がそれぞれ想像して楽しめばいい謎解きだ。
謎解きその1。彼女のことを思ってぼーっとしていたから、実際には30秒くらいの時間が彼には5秒に感じられた。
謎解きその2。学校には彼の知らないエレベーターがあって(例えば荷物用、教師・来客専用)、彼女はそれを使った。
謎解きその3。彼女は実は双子の姉妹で、もう1人の方が少し先を走っていた。
他にも色々考えられそうだ。

他のカップリング曲についてはまた別記事で。
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