『心のプラカード』のCDも、もうずいぶん聴き込んだ。テレビ番組で歌うのも何回か見た。そろそろ感想を書くべき時が来たようだ。
選抜総選挙で渡辺麻友が1位になってから、今回のシングルには大きな期待と一抹の不安を抱えながら待っていた。私の期待と不安は、半分的中し、半分は外れた。
そもそも私は『心のプラカード』に何を期待していたのだろうか。冷静に振り返ってみた。
1.楽曲としてクオリティが高いこと。
2.センター渡辺麻友に似合った曲であること。
3.これまでの曲にない目新しさがあること。
4.世間一般にも話題性があること。
5.できればミリオンセールスを継続すること。
1から5までの全てを満たせば文句ないが、客観的に言えばそれはなかなか高いハードルだ。私としては、1→2→3→4→5の順番で重視していた。
しかし運営の優先順位は違っていたのだろう。おそらく5→4→1→2→3だったのではないか。
その結果、曲の出来栄えは以下のようになった。
△ 楽曲としてクオリティが高いこと。 (私1/運営3)
× センター渡辺麻友に似合った曲であること。(私2/運営4)
× これまでの曲にない目新しさがあること。 (私3/運営5)
○ 世間一般にも話題性があること。 (私4/運営2)
◎ できればミリオンセールスを継続すること。(私5/運営1)
運営としては、ミリオンの継続が至上命題、そのためには話題性が何より必要だった。楽曲としてのクオリティはまずまずだと思うが、渡辺麻友がセンターである必然性は低く、ソロパートすらなかった。そして、目新しさには乏しい。巷間言われているように、『恋するフォーチュンクッキー』の2番煎じであることは否定できない。
2番煎じと言われることは覚悟の上で、確実にミリオン達成することを優先したのだろう。
2番煎じには2番煎じの良さもある。1回目では不十分だった点を改良して、より洗練させることが可能だ。
『恋するフォーチュンクッキー』と同様に、ファンにも曲に合わせて踊って、動画サイトに投稿させるという仕掛けをしているが、よりファンが取り組みやすい工夫をしている。
まず振り付け自体が、『恋するフォーチュンクッキー』より更に易しく、シンプルになっている。その上、ラッキー池田が出演する丁寧な「振り付け指導動画」をDVDに収録している。また、単に踊るだけでは投稿しにくいので「プラカード」という小道具でメッセージを発信するという体を取っている。これだと投稿するモチベーションが生まれやすい。実際『恋するフォーチュンクッキー』の投稿動画の中にも、市のPRなどのメッセージを掲げていたものがあった。
こうした、去年の状況を踏まえた改善を伴った2番煎じなのだが、思惑通り、去年のように投稿の輪が広がって社会現象にまでなるのか否かはわからない。ブームというのは人の作為を超えて発生するものだから、そんなに甘くないと思うのだが。
以下、楽曲そのものに対する感想を記す。
『恋するフォーチュンクッキー』よりも更に古い時代のアメリカンポップスを連想させるような曲調。『涙のシーソーゲーム』や『狼とプライド』の時代だ。松本伊代の『ラブミーテンダー』にも雰囲気が似ている。これはこれで何度も聴くと耳に馴染んで来る。
歌詞は、口で告白できないから「心のプラカード」で伝えようというもの。AKBグループの2つの潮流、つまり「勇気を出して告白しよう」(『大声ダイヤモンド』など)と、「片思いを楽しもう」(『ポニーテールとシュシュ』など)の中間路線、第3の道と言える。『不器用太陽』も同じグループと言える。
秋元康作品では、うしろゆびさされ組の『渚の『・・・』』が、「言葉にはならないけど、気持ちは伝わった」というシチュエーションを歌っている先例だ。
しかし、それにしても、この曲のセンターが渡辺麻友でなければならない必然性は見つけられない。ただ真ん中で歌っているだけで、ソロパートすらない。やはり、ソロCDや渡り廊下走り隊で、渡辺麻友の魅力は出し尽くされてしまったのかもしれない。
『心のプラカード』を待っている間の記事はこちら。
第6回選抜総選挙の感想。
渡辺麻友センターの37thシングル企画会議。
37thシングルのタイトルは『心のプラカード』。
渡辺麻友ベストアルバムを勝手に作ってみた。
選抜総選挙で渡辺麻友が1位になってから、今回のシングルには大きな期待と一抹の不安を抱えながら待っていた。私の期待と不安は、半分的中し、半分は外れた。
そもそも私は『心のプラカード』に何を期待していたのだろうか。冷静に振り返ってみた。
1.楽曲としてクオリティが高いこと。
2.センター渡辺麻友に似合った曲であること。
3.これまでの曲にない目新しさがあること。
4.世間一般にも話題性があること。
5.できればミリオンセールスを継続すること。
1から5までの全てを満たせば文句ないが、客観的に言えばそれはなかなか高いハードルだ。私としては、1→2→3→4→5の順番で重視していた。
しかし運営の優先順位は違っていたのだろう。おそらく5→4→1→2→3だったのではないか。
その結果、曲の出来栄えは以下のようになった。
△ 楽曲としてクオリティが高いこと。 (私1/運営3)
× センター渡辺麻友に似合った曲であること。(私2/運営4)
× これまでの曲にない目新しさがあること。 (私3/運営5)
○ 世間一般にも話題性があること。 (私4/運営2)
◎ できればミリオンセールスを継続すること。(私5/運営1)
運営としては、ミリオンの継続が至上命題、そのためには話題性が何より必要だった。楽曲としてのクオリティはまずまずだと思うが、渡辺麻友がセンターである必然性は低く、ソロパートすらなかった。そして、目新しさには乏しい。巷間言われているように、『恋するフォーチュンクッキー』の2番煎じであることは否定できない。
2番煎じと言われることは覚悟の上で、確実にミリオン達成することを優先したのだろう。
2番煎じには2番煎じの良さもある。1回目では不十分だった点を改良して、より洗練させることが可能だ。
『恋するフォーチュンクッキー』と同様に、ファンにも曲に合わせて踊って、動画サイトに投稿させるという仕掛けをしているが、よりファンが取り組みやすい工夫をしている。
まず振り付け自体が、『恋するフォーチュンクッキー』より更に易しく、シンプルになっている。その上、ラッキー池田が出演する丁寧な「振り付け指導動画」をDVDに収録している。また、単に踊るだけでは投稿しにくいので「プラカード」という小道具でメッセージを発信するという体を取っている。これだと投稿するモチベーションが生まれやすい。実際『恋するフォーチュンクッキー』の投稿動画の中にも、市のPRなどのメッセージを掲げていたものがあった。
こうした、去年の状況を踏まえた改善を伴った2番煎じなのだが、思惑通り、去年のように投稿の輪が広がって社会現象にまでなるのか否かはわからない。ブームというのは人の作為を超えて発生するものだから、そんなに甘くないと思うのだが。
以下、楽曲そのものに対する感想を記す。
『恋するフォーチュンクッキー』よりも更に古い時代のアメリカンポップスを連想させるような曲調。『涙のシーソーゲーム』や『狼とプライド』の時代だ。松本伊代の『ラブミーテンダー』にも雰囲気が似ている。これはこれで何度も聴くと耳に馴染んで来る。
歌詞は、口で告白できないから「心のプラカード」で伝えようというもの。AKBグループの2つの潮流、つまり「勇気を出して告白しよう」(『大声ダイヤモンド』など)と、「片思いを楽しもう」(『ポニーテールとシュシュ』など)の中間路線、第3の道と言える。『不器用太陽』も同じグループと言える。
秋元康作品では、うしろゆびさされ組の『渚の『・・・』』が、「言葉にはならないけど、気持ちは伝わった」というシチュエーションを歌っている先例だ。
しかし、それにしても、この曲のセンターが渡辺麻友でなければならない必然性は見つけられない。ただ真ん中で歌っているだけで、ソロパートすらない。やはり、ソロCDや渡り廊下走り隊で、渡辺麻友の魅力は出し尽くされてしまったのかもしれない。
『心のプラカード』を待っている間の記事はこちら。
第6回選抜総選挙の感想。
渡辺麻友センターの37thシングル企画会議。
37thシングルのタイトルは『心のプラカード』。
渡辺麻友ベストアルバムを勝手に作ってみた。