AKB48 チームBのファンより

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『フライングゲット』は、ティンバレスが隠し味 (ピーナッツ)

2011-09-16 12:40:00 | 分析系 曲
この曲を初めて聴いて、まず、思ったのが、"アレンジの人(生田真心さん)、センスいいなぁ~"ってこと。
『フライングゲット』は、本当に、ティンバレスが効いてる。
ティンバレス…曲の冒頭、いきなり、"ッタラタタタン!"って突っ込んでくるラテン打楽器だ。
スネアドラム(小太鼓)の裏側にくっ付いてる金属のジャラジャラを全部はずして、次に、太鼓表面の皮を、"わ~破裂する~!"の一歩手前まで、キンキンに張りまくる。
そして、細く,長く,しなりのあるバチで、この楽器をしばくと、"カン!カン!タン!タン!"…メチャ甲高い金属的な音が、とにかく遠くまで鳴り響くんだ。
そして、ブラジルのサンバやキューバ,トリニタード・トバゴ等の中南米系の音楽に、チョットひと手間、この楽器を加えると、高揚感は5倍増し、カーニバルの雰囲気は20倍増し。
本当に、演出上手な隠し味なのです(ただし、腕の立つティンバレス奏者の場合のみ)。

さて、今回の『フライングゲット』では、このティンバレス…もちろん、効果的に使われてはいるんだけど、チョット面白い使い方もしていると思った。
つまり、サンバホイッスルを一切使わずに、このティンバレスを軸としたサンバのリズムと、基本の8ビートのリズムを上手く噛み合わせてるな…と。
そして、"あけっぴろげ感?ええじゃないか感?イケイケ感?"みたいなのを、上手く表現してる。
計算ずく…全く雑な感じに見せかけてね。

そして、もう1つ、僕が、"生田さん、上手い!"って思ったのは、目立たない部分でのこの楽器の使い方。
それは、この曲の最初から最後まで、ほぼ全ての小節の1拍目のウラに、"ウタン!ウタン!…"って、もう、愚直なまでに、そのパターンをずっと続けてる。
しかも、少しだけ、食い気味のタイミングをキープして…。

それが、曲全体に、どういう影響を与えているか?
まず、AKBメンバーの歌のスピード感を絶対に落とさせない。
それと同時に、ペースメーカーの役割も果たしてるんだよね…実は。
それと、均一連続のリズムで、威圧感の持続を、曲中、しっかり実現できてる。
そうだな…よく、ホラー映画なんかで、寸分狂わず、(柱時計の)時を刻む音が、だんだんと、恐怖を増幅させていく感じかな!? ま、『フライングゲット』の場合は、内からくるテンションの増幅だわね。
そこを、あんまり気付かれないように、あの華やかな楽器ティンバレスを裏方として使っている。正直、"生田、やるな!"と…。

『抱きしめちゃいけない』は、(僕にとって)やはり、ミユージックビデオの方だ。
"しかし、なっちゃん可愛いな~、1人だけ、輝きまくってんな~"ってのは、完全に、推し目線。でも、許しておくれ…"よし、次は、青い字のTシャツのとこ、しっかり観よう!"…っとに、飽きないわ~。
でも、あれだな…? なっちゃんって、"カメラ目線で、フレームイン! のち、視線を外す!"ってパターン、わりと多いな!? あと、全体で集合した時、必ず、かがむクセあるな!?
"なっちゃん! 5回に1回、逆パターンもやっていこうぜ!"…って思ったりした。
つまり、"視線を外したまま、カメラの中にイン! 見切れる瞬間、カメラ目線!"。
そして、大集合の時は、なっちゃんジャンプ! もしくは、なっちゃん、その場寝転び!
なんか、いつもと違うなっちゃんも見てみたいかな?

『青春と気づかないまま』…僕は、(歌詞の意味を)こう受け取りました。

1番の、"あの頃にみんなで歌ったメッセージソング"っていうのは、実は、「言葉そのもの」で、そいつは、意外に、ふわふわプカプカ、浮かんでいるもので…。
また、"歌詞の意味が今さらわかった"というのは、「大人になってしまった自分」を自覚したこと…かな?

そして、2番の、"あの頃に何度も歌った好きだった歌"っていうのは、実は、「感情」で、それは、ものすごく心に響いてた、あの頃のキモチが、今は、無理しないと引っ張り出せない(かもしれない?)青春!…それを過去のものと認識する怖さなのかな?と。
だからって、CDレンタルで…ってなことは、なんかしたくない。
本当に、ショックなのは、"今はなぜか歌詞が出てこない"ことではなく、実は、あの頃の感情が出てこないこと? もしかしたら、"なぜか"というのは、本当に傷つかないための予防線、いや、逃げ道なのかも?
で、最後の、"今の僕は歌を歌えない"…。
なんか、"歌が…"ではなくて、"歌を…"って、「を」を使っているのが、最初から気になっていた。

「歌」そのものが、何かの比喩?
たぶん、「歌」っていうのは、「思い出の貯金」の中から出てくるものだと思うんだ。
だから、「大人」として、何もなしていない(気がする)と思っている自分は、"今、新しい歌って、そんなに自信持って歌えないんだ…"って、そう心が感じてるってことなんじゃないのかなぁ~?

主人公の「僕」は、"青春って、意外に面倒くさいかも?"もあり、懐古主義もあり、郷愁もあり、数々の矛盾もあり、今のジレンマもあり…。
でも、その迷いの中、しっかりと向き合い、ゆっくりと消化していけてるんじゃないのかなぁ~?
だから、この『青春と気づかないまま』という曲、実は、結構、前向きな曲だと思う。
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1 コメント

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いつも刺激を受けています (ときめき研究家)
2011-09-17 05:52:55
ピーナッツさんの投稿、いつも楽しみにしています。
吹奏楽をやっておられるので、楽器や編曲に関する洞察が深く、そういうことなのかと感心させられることが多いです。
それから演劇、映画に関しても。

何より平嶋さんへの深い慈愛。

私とはアプローチは違っても真摯な姿勢に共感します。
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