ソロ歌手としての渡辺麻友が一番好きだった。今日は彼女のソロ歌唱作品を振り返ってみたい。
彼女の歌唱の魅力は、まず何と言っても特徴的な声だ。いわゆるアニメ声で、輪郭がはっきりしていて聞き取りやすい。でも甘ったるくはなく、凛とした硬質な声だ。江戸切子の鋭利なガラスのような繊細さ。乱暴に扱えば壊れてしまうが、使うほどに手に馴染みもする。
歌唱テクニックについては詳しくないが、音程はしっかりしていて、不安になることはない。
何より、どんな歌を歌っても、「まゆゆらしさ」というべき個性が感じられるのが魅力だ。歌詞とメロディーを覚えて歌うだけで精一杯というのではなく、自分の中で咀嚼して表現しているという感じがする。
ソロでのシングルは結局5枚だった。
『シンクロときめき』(過去記事)
遅刻寸前の学校で、彼女と2人で教室まで走っている歌。彼と彼女の鼓動や息遣いが、淡い恋心とシンクロする。いかにもアイドルのデビュー曲らしい歌だ。
『大人ジェリービーンズ』(過去記事)
遊園地での初デートを描いた歌詞。その日の最初に乗ったコーヒーカップで、いきなりファーストキスをするのだからちょっと焦り過ぎだが、微笑ましいカップルだ。
『ヒカルものたち』(過去記事)
音声加工した実験的な作品。ちょっとPerfume風。不思議な世界に浸ることができる。しかし、テレビでの歌唱では良さがあまり伝わらなかった。
『ラッパ練習中』(過去記事1、2、3、4)
この曲も個性的な曲。オレスカバンドとのコラボが楽しかった。今回オレスカバンドの近況を調べてみたら、ORESKABANDとバンド名も変えて、メンバーも何人か入れ替わったが、活動を継続しているようで良かった。彼女らにとっても、まゆゆにとっても、良い思い出であってほしい。
『出逢いの続き』(過去記事)
ドラマ『戦う!書店ガール』の主題歌。お仕事ドラマの主題歌だけあって、やや大人っぽい曲だ。
シングル5枚には、それぞれ数曲のカップリング曲がある。本当にバラエティ豊かな曲を歌いこなしており、ソロシンガーとしての資質の高さを実感する。
それ以外にも、AKB48名義CDのカップリング曲や、渡り廊下走り隊名義CDのカップリング曲として、沢山のソロ曲がある。その中でも特筆したいのは、過去の昭和アイドル風の楽曲に取り組んだ3曲だ。
『軟体恋愛クラゲっ子』(小泉今日子の『ヤマトナデシコ七変化』『艶姿ナミダ娘』風)
『夕陽のいじわる』(柏原芳恵の『ハローグッバイ』風)
『未来の恋人』(松田聖子の『青い珊瑚礁』風)
これらの曲は、曲調、アレンジは元曲そっくりに作ってあるが、歌詞は全く独自のものだ。
まゆゆがもし昭和に生まれていたらこんなアイドルだったのでは?というコンセプトのお遊びなのだろう。昭和の3人とは全く異なる個性のアイドルとして、きっと活躍できただろう。
余談だが、少し前にNHKの自然番組『ダーウィンが来た』がクラゲ特集だった時、コーナーとコーナーの間の効果音として『軟体恋愛クラゲっ子』の間奏部分(2秒くらい)が使われていた。出典が分かるのは全国に100人くらいかなとほくそ笑んだ。
『純情ソーダ水』(過去記事)
地味だが忘れがたい曲だ。中学時代の家庭教師への淡い恋心を描いた歌詞。今の時代に珍しいカマトトぶりだが、それを臆面もなく歌い切るのがまゆゆの真骨頂。
色々振り返って来たが、渡辺麻友のソロ歌唱の中で一番好きなのは、実は渡り廊下走り隊の『青春のフラッグ』だ。この曲はソロ曲ではない。しかし、Aメロとその繰り返し部分は終始まゆゆが歌っていて、他の4人のメンバーは各1フレーズのみ。一曲を通して、凛々しい渡辺の歌唱を存分に楽しめる。2013年5月、第5回選抜総選挙を前に、この曲とまゆゆへの思いを記事にしたが、7年経った今でもその思いは変わっていない。
AKB48卒業後に、1曲もシングルが出なかったのは残念。ソロアルバムが出なかったのも残念。それ以上に、ソロコンサートが1回も開催されなかったのが非常に残念だ。
グループアイドルが全盛で、嗜好が多様化した現代は、ソロアイドル歌手というジャンルには厳しい時代であることは間違いない。実際、松浦亜弥以降、大成功したソロアイドル歌手は出ていない。もしかしたらまゆゆには可能性があったかもしれないのに、周りのスタッフは彼女の実力を過小評価していたと思われる。残念でならない。
まゆゆのソロ歌唱曲のベスト3は、2013年5月の記事に書いたのと今も変わっていない。
3位『三つ編みの君へ』(『シンクロときめき』カップリング)
2位『二人の夜明け』(『ヒカルものたち』カップリング)
1位『青春のフラッグ』(渡り廊下走り隊シングル)
彼女の歌唱の魅力は、まず何と言っても特徴的な声だ。いわゆるアニメ声で、輪郭がはっきりしていて聞き取りやすい。でも甘ったるくはなく、凛とした硬質な声だ。江戸切子の鋭利なガラスのような繊細さ。乱暴に扱えば壊れてしまうが、使うほどに手に馴染みもする。
歌唱テクニックについては詳しくないが、音程はしっかりしていて、不安になることはない。
何より、どんな歌を歌っても、「まゆゆらしさ」というべき個性が感じられるのが魅力だ。歌詞とメロディーを覚えて歌うだけで精一杯というのではなく、自分の中で咀嚼して表現しているという感じがする。
ソロでのシングルは結局5枚だった。
『シンクロときめき』(過去記事)
遅刻寸前の学校で、彼女と2人で教室まで走っている歌。彼と彼女の鼓動や息遣いが、淡い恋心とシンクロする。いかにもアイドルのデビュー曲らしい歌だ。
『大人ジェリービーンズ』(過去記事)
遊園地での初デートを描いた歌詞。その日の最初に乗ったコーヒーカップで、いきなりファーストキスをするのだからちょっと焦り過ぎだが、微笑ましいカップルだ。
『ヒカルものたち』(過去記事)
音声加工した実験的な作品。ちょっとPerfume風。不思議な世界に浸ることができる。しかし、テレビでの歌唱では良さがあまり伝わらなかった。
『ラッパ練習中』(過去記事1、2、3、4)
この曲も個性的な曲。オレスカバンドとのコラボが楽しかった。今回オレスカバンドの近況を調べてみたら、ORESKABANDとバンド名も変えて、メンバーも何人か入れ替わったが、活動を継続しているようで良かった。彼女らにとっても、まゆゆにとっても、良い思い出であってほしい。
『出逢いの続き』(過去記事)
ドラマ『戦う!書店ガール』の主題歌。お仕事ドラマの主題歌だけあって、やや大人っぽい曲だ。
シングル5枚には、それぞれ数曲のカップリング曲がある。本当にバラエティ豊かな曲を歌いこなしており、ソロシンガーとしての資質の高さを実感する。
それ以外にも、AKB48名義CDのカップリング曲や、渡り廊下走り隊名義CDのカップリング曲として、沢山のソロ曲がある。その中でも特筆したいのは、過去の昭和アイドル風の楽曲に取り組んだ3曲だ。
『軟体恋愛クラゲっ子』(小泉今日子の『ヤマトナデシコ七変化』『艶姿ナミダ娘』風)
『夕陽のいじわる』(柏原芳恵の『ハローグッバイ』風)
『未来の恋人』(松田聖子の『青い珊瑚礁』風)
これらの曲は、曲調、アレンジは元曲そっくりに作ってあるが、歌詞は全く独自のものだ。
まゆゆがもし昭和に生まれていたらこんなアイドルだったのでは?というコンセプトのお遊びなのだろう。昭和の3人とは全く異なる個性のアイドルとして、きっと活躍できただろう。
余談だが、少し前にNHKの自然番組『ダーウィンが来た』がクラゲ特集だった時、コーナーとコーナーの間の効果音として『軟体恋愛クラゲっ子』の間奏部分(2秒くらい)が使われていた。出典が分かるのは全国に100人くらいかなとほくそ笑んだ。
『純情ソーダ水』(過去記事)
地味だが忘れがたい曲だ。中学時代の家庭教師への淡い恋心を描いた歌詞。今の時代に珍しいカマトトぶりだが、それを臆面もなく歌い切るのがまゆゆの真骨頂。
色々振り返って来たが、渡辺麻友のソロ歌唱の中で一番好きなのは、実は渡り廊下走り隊の『青春のフラッグ』だ。この曲はソロ曲ではない。しかし、Aメロとその繰り返し部分は終始まゆゆが歌っていて、他の4人のメンバーは各1フレーズのみ。一曲を通して、凛々しい渡辺の歌唱を存分に楽しめる。2013年5月、第5回選抜総選挙を前に、この曲とまゆゆへの思いを記事にしたが、7年経った今でもその思いは変わっていない。
AKB48卒業後に、1曲もシングルが出なかったのは残念。ソロアルバムが出なかったのも残念。それ以上に、ソロコンサートが1回も開催されなかったのが非常に残念だ。
グループアイドルが全盛で、嗜好が多様化した現代は、ソロアイドル歌手というジャンルには厳しい時代であることは間違いない。実際、松浦亜弥以降、大成功したソロアイドル歌手は出ていない。もしかしたらまゆゆには可能性があったかもしれないのに、周りのスタッフは彼女の実力を過小評価していたと思われる。残念でならない。
まゆゆのソロ歌唱曲のベスト3は、2013年5月の記事に書いたのと今も変わっていない。
3位『三つ編みの君へ』(『シンクロときめき』カップリング)
2位『二人の夜明け』(『ヒカルものたち』カップリング)
1位『青春のフラッグ』(渡り廊下走り隊シングル)