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『青春のフラッグ』。渡辺麻友のベストパフォーマンス。(ときめき研究家)

2013-05-25 23:26:16 | ときめき研究家
渡辺麻友は、アイドルの王道、保守本流、最もアイドルらしいアイドルと言われて来た。
恋愛関係のゴシップとは無縁で、男性より「男装の麗人」(宝塚)に興味があるとのことだ。それもアイドルとしての自覚ゆえの自己コントロールかもしれない。
一方、グーグルでの発信は少なかったり、握手会での対応もどちらかと言うと「塩」らしい。そうした「生身」の部分でファンに媚びるのではなく、歌や踊りのパフォーマンス、あるいは乱れのない前髪に象徴される容姿そのもので訴求する。古いタイプの昭和アイドルのような、孤高の気高さを感じる。
(グーグルや握手会でアピールするのが悪い訳ではない。それぞれのやり方があるということだ。)

とりわけ、歌唱では他のメンバーの追随を許さないと思う。
技術的な巧拙ではなく、特徴のある声を武器として、どんな歌も自分の持ち味を生かして歌うことができる。グループで歌う時も、ソロで歌う時も、圧倒的な存在感を放っている。

彼女の歌はどれも好きだ。ソロシングル3枚はそれぞれいい出来で、当時記事も書いた。
  『シンクロときめき』
  『大人ジェリービーンズ』
  『ヒカルものたち』

しかし、今現在、独断でベスト3を選ぶと次の3曲になる。
3位『三つ編みの君へ』(『シンクロときめき』カップリング)
2位『二人の夜明け』(『ヒカルものたち』カップリング)
1位『青春のフラッグ』(渡り廊下走り隊シングル)

3位は、卒業を前に、森の中で将来のことを語り合う二人。気持ちをなかなか言い出せない男の子の視点で歌われる世界は、切なくてたまらない。しかし彼女のドライな声でさらりと歌われることで、過剰なセンチメンタリズムが浄化され、何回聴いても飽きさせない。

2位は、井上順『お世話になりました』に似た軽妙なポップス。二人で夜明けを見たいと言って、彼の部屋で外泊する歌。夜通し話して、本当に夜明けを見て、ホットミルクを飲んで、そろそろ帰ろうかと歌う。Hなことをしたかどうかは聴き手の解釈にゆだねられているが、私はしていないと信じる。心が浮き立ち、愛おしくなる。

1位の『青春のフラッグ』は、渡り廊下走り隊が歌う応援歌だ。ソロ曲ではないが、冒頭からまゆゆのソロパートが続き、事実上「まゆゆと4人の従者」の曲となっている。
現在と比べると、まだ幼さ、固さの残る彼女の歌唱は、それもまた十代の未熟さゆえの輝きがあり、充分魅力的だ。
1コーラスにひとことだけの従者4人のパートも、各々個性的な声を聴かせている。

  (歌詞引用を削除)

この4人も、それぞれ平坦な道を歩いてはいない。多田は博多へ移籍、仲川はジャカルタへ移籍し総選挙にも不参加(覚悟を示した)、平嶋はグループを脱退(なぜか総選挙に参加)、菊地は解雇後復帰という軌跡を残した。今読むと、それぞれの軌跡を象徴するような歌詞だ。
そんな中、まゆゆは一人、着実に正統派アイドルとしての王道をまっすぐに歩み続けて来た。そして今回、遂にグループの頂点を極めようとしている。

  (歌詞引用を削除)

2コーラス目の歌い出しは、選抜総選挙で毎年競っていることと相反するようだが、まゆゆの歩んできた過程を歌っているように思える。実際、まゆゆは誰とも競っている気はないのだろう。自らの方法でアイドルを極めようとしているだけなのだ。周りの評価は、結果としてついて来るものなのだ。

『青春のフラッグ』の歌詞は、どちらかと言えば陳腐でステレオタイプな応援歌だ。自分に負けずに頑張れと励ます。それでも聴いていて暑苦しさを感じないのは、歌っている5人の爽やかさ、とりわけまゆゆの人工的な声と、媚びない歌唱の寄与が大きいと思う。「立てた目標絶対守ろう」というフレーズは私自身も座右の銘としている。

選抜総選挙で渡辺麻友が1位になったら書こうと思っていた内容だが、フライングで掲載することとした。
実際に1位を獲得するかどうかわからないが、順位はもはやあまり重要ではない。まゆゆの到達した境地は、他の誰も窺い知ることはできないものだ。
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