AKB48 チームBのファンより

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乃木坂46『命は美しい』とカップリング曲を聴く。(ときめき研究家)

2015-04-19 18:00:00 | ときめき研究家
AKBグループのシングルが立て続けに発売され、聴くのに忙しい。まずは乃木坂46の11枚目シングル『命は美しい』から。

『命は美しい』。
『何度目の青空か』の流れを汲む、人生や生命を謳歌する曲だ。続けてだと、どうしても二番煎じ感が否めない。
深刻そうなイントロからの歌い出しは、キーが低くて歌いにくそうだ。曲の最初に、聴き手の心をグッと掴むことができていない。声に芯がない感じだ。『何度目の青空か』の歌い出し、生田絵梨花のソロとはちょっと違う。
全体にはドラマティックな曲調で、メロディーも美しい。佳曲であることには間違いない。

『立ち直り中』。
永福町、大勝軒といった固有名詞がリアリティを生んでいて効果的なのは『他の星から』と同様だ。
昔付き合って別れた彼が住んでいた町にふと来てしまうという内容の歌詞。「立ち直り中」と言いながら、まだ彼への未練たっぷりだ。しかし、恋の思い出も全て忘れてしまうことが「立ち直る」ことではない。思い出は大切にしながら、現実と折り合いをつけて歩きはじめることなのだ。
少女の健気さが淡々と歌われている佳曲だと思う。つぶやくような歌い方もいい。

『ごめんね、ずっと』。
西野七瀬のソロ曲。歌詞を聴いていると、男にとって非常に都合のいい女の歌だ。
「他に好きな人ができたあなたの気持ちに気づかずにごめん」「私は十分愛されたから 待っている人のところに行ってあげて」「最後はあなたがわがまま言っていいよ」などと、心変わりした彼を一切責めずに、感謝すらしているのだ。ここまで健気な女性が現実にいるとはとても思えないが、それとも最後まで嫌われたくない、「聞き分けの良い女」と思われたいという心理があるのか。女性の感想を聞いてみたい。
曲調はゆったりとしたバラードで、歌詞がすっと入って来るのは好ましい。

『あらかじめ語られるロマンス』。
星座占いで予言されている未来を「あらかじめ語られるロマンス」と称する感覚が面白い。
占いなど科学的根拠はないけど、恋をすると信じてみたくなるという内容の星占いの賛歌。おニャン子クラブの『星座占いで目を閉じて』を思い出す。
12の星座を英語で連呼するフレーズがお洒落だが真似して歌えない。「輝く12の星座の中に・・・・」というサビは、同じ音が続く平坦なメロディーがかえって印象に残る。華やかな感じの1曲になっている。

『君は僕と会わない方がよかったのかな』。
自分が煮え切らなかったばかりに、彼女を幸福にできなかったことを懺悔している男の歌だ。後悔するくらいなら、今からでももう一度二人の関係を修復すればいいのに。そうできない自分にヒロイズムを感じている。全くひとりよがりな男だ。こういう男とはすぐに縁を切った方が身のためだ。
切ないメロディーとハーモニカの音色がもの悲しい。

『ボーダー』。
スケールの大きな歌だと思う。
国境を超え、自由で平和な世界を作ろうといったような歌詞を、起伏の激しい曲調に合わせて歌う。ただ、その歌詞は抽象的で、ストレートに頭に入って来ない。それに加えて、乃木坂の「透明」感が輪をかける。一言で言えば、楽曲のスケールが大きすぎて、歌い手も聴き手も持て余しているという感じか。

以前に、乃木坂46の曲を「心地よいのだけど次の瞬間には忘れているような音楽」と評したが、今回の6曲は『ボーダー』を除き、それほどではなかった。私が乃木坂46に慣れて来たのか、「透明な色」の仄かな色合いが少し見えるようになったのだろうか。
コメント (1)
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