
井上芳雄君が全く歌の無いストレートプレイに挑戦~
「負傷者16人」 新国立劇場小劇場にて。
千秋楽にチケットは取ってあったものの、テーマがテーマだけに1回で理解できるか不安だったことと、
評判もいいので1回ではもったいないかなと、おけぴねっとで安くチケットをゲット。
こじんまりとした劇場はお芝居を見るには最適で、やや後ろだったけどセンターだったから申し分なし。
2004年にブロードウェイで上演された「負傷者16人」
「中東問題」を真っ向から扱ったこの作品はあの9.11からわずか2年後のアメリカにとってはかなり問題作だったようだ。
パレスチナ人マフムード(井上君)とユダヤ人のパン職人ハンス(益岡徹さん)との関係を軸に、
宗教とは、国家とは、個人とはなどを問いかける重たいテーマの作品。
マフムードはユダヤ人をにっくき敵役と思い込んでいるテロリスト。
その彼が、徐々にユダヤ人のハンスに心を開いていく。
なにしろハンスは「人種も宗教も関係ない、俺はパン屋のハンスだ」といういろんな枠を嫌う心広き男で、マフムードを息子のように面倒をみる。
が、それぞれが持つ宿命からはやっぱり逃げられない?
救いのないラストは衝撃的だった。
最終のマフムードとハンスの迫力あるセリフの応酬には、ただ祈るのみだった。
「きっと、何とかなる!」って・・・
益岡徹さんの押さえた演技に、井上君の熱い演技、
ソーニャ役のあめくみちこさん、ノラ役東風万智子さん(=真中瞳にはびっくり^^)の貫禄ある演技力が難しい話にものめり込ませてくれました。
追加チケットを手にしてよかった~
千秋楽も楽しみだ♪