恋焦がれての正倉院展。
毎年、新聞での広告を見ては、行きたいと思いを募らせていた展覧会。
念願かなって、今年64回正倉院展に行ってきた~
最後の週末なので混むのも覚悟の上。
京都から1時間の奈良へ向かう。
リサーチ不足で、近鉄乗り場に戸惑うも、親切な大学生(観光ボランティアっぽい学生が京都にはいっぱい)が思いっきり一緒に京都駅を走ってくれた。
目的の電車に乗るために。
カシワラ神宮前辺りから乗車のお隣のおばさまが「正倉院展もいいけど、興福寺の国宝館には日本の国宝の17%の国宝があるから是非ともお行きなさい」と。
例のイケメン阿修羅像もおりますよとの情報をget。
阿修羅像も含めた八武衆や十二神将やらの話に、奈良のお人は皆、仏像に詳しいのかと驚く。
それらのワードって、仏像の本を読んで、最近覚えたものだったから。
「雨の奈良もしっとりとしていいですよ」の言葉に、雨降りを恨めしく思っていた心に元気をもらう。
何気ない一言って大事ね。
近鉄奈良駅から歩くこと10分で到着した正倉院展は想定どおり60分待ち。
でも、上野の博物館で並ぶのは慣れっこだからどうってことない。
鹿もお迎えの正倉院展。
今年の目玉は瑠璃杯(るりのつき)。
教科書にも載っている有名なものだけれど、こんなすてきな杯でどんな美酒をたしなんでいたのかと1250年前を想像する。
きれいなコバルトブルーのガラスに銀細工の脚。
この形では世界最古だとのこと。
その他、当時大流行したとされるすごろくゲームに使われた盤(ばん)である「木画紫檀双六局」や古代ペルシャにルーツをもつ四絃の琵琶「螺鈿紫檀琵琶」などの楽器。
貢物を入れたと思われる箱、巻き物を見るための台など、1250年前の宝物64件が展示。
宝物の多くは貝や宝石、金銀、象牙などの貴重な素材で美しく飾られていて、その細工の細かさ、デザインのセンスのよさに驚く。
さらに、記録の数々。
宝物の詳細がこと細かに記載されていて、きっちり管理されていたことをうかがわせる。
戸籍や、写経の状況などの記録などもあって、当時の人々の様子を知る手がかりとなっているが、その几帳面さに恐れ入り。
いかに宝物をより保存できるかなど、当時の人々のアイディアにも驚嘆し、日本人ってすごいなぁと誇らしく思う。
正倉院展を後にして、何十年ぶりかの東大寺。
堂々と大仏さまは鎮座し、この大仏さまが黄金に輝いていた当時を思う。
併設の東大寺ミュージアムでは、不空羂索観音立像や釈迦誕生仏など国宝級のものがずらり。
贅沢すぎる~
上野で混雑した中で見たものも多数あって、ガイドホンを聞きながらゆっくりと楽しめた。
しあわせ~
さらに、教えてもらった興福寺の国宝館では、イケメンの阿修羅像や八部衆など堪能。
仮金堂も特別公開中。
仏像LOVE~な身にはたまらない。
そのうち、奈良に1週間ぐらい連泊したいなぁ。