

久しぶりの井上君の生の舞台。
番宣やネットの口コミから覚悟して出かけたが、いやはや。。。。
「あなたのためなら死ねる」って、好きでもない人に言われたら。。。。
ちょっと怖い。
ましてや、恋人に会うために帰省する列車まで追っかけられて来たら、ぞっとする。
この辺りのストーカーぶりには失笑が起きるくらいすごくて。
失うものは何ひとつないと自分の気持ちをアグレッシブに押し付けてくるフォスカ。
それを優柔不断に戸惑いながら、受け止めるジョルジオ。
このジョルジオは守るべきものをたくさん持っているクララと不倫している。
何とも。
普通の恋がいっぱいあるでしょうって叫びたくなるようなストーリーだけれど、
この2人の女性との関係から「愛」の本質とは何かを考えさせているのか。
冒頭のジョルジオの井上君とクララの美桜さんとのシーンは予想はしていたもののドキドキ。
蜷川さんの「犬熊」の時よりは衝撃は少なかったけど、それでも。。。
その後、フォスカのシルビアさんがうつくしさを封印して、とても貧相で精神を病んでいて、自己中心的な愛を押し付ける話の流れに
1幕終了後はどっぷりと疲れた。
楽曲も暗いメロディと不協和音に精神が休まらなくて。
「正しい教室」も暗い話にどんよりしたけど、それ以上の作品だなぁと思いながら、2幕目。
ところが、どっこい。
さすが、トニー賞4部門受賞作品。
そうなるのかという展開だったけど、出演者の歌唱力もあって、気持ちが上を向きだした。
ソンドハイムはとても人気のある作曲家だけど、不協和音的な音が好きな人かな。
開演前から、出演者が声を揃えて、難しい~と言っていたけど、さすがのこの3人はみごとに歌いこなしていて、
慣れてくると、美しい曲に聴こえてくる。
安心して舞台にのめり込むこともできた。
3人に共感はできないけれど、2回目の観劇での私の見方がどう変わるか楽しみでもある。
この日、シルビアさんのご主人の高嶋兄をお見かけ。
シルビアさんの役柄および演技について、夫として同業者としてどんな感想をお持ちなのだろう。
気になるところ〜