新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

徳川家康は天ぷらを食べて死んだ?

2015年04月06日 | 日記

 天ぷらの語源を調べたのはもう40年もまえのことです。そのころ入手した「長崎本・南蛮紅毛事典」にはおもしろいことがいっぱい書いてあります。
 徳川家康が鯛の天ぷらを食べすぎて命を落とした、とまことしやかに書かれています。京都の貿易商人、茶屋四郎次郎からすすめられて食べたというのです。
 静岡市観光課が編纂した「家康公の史話と伝説とエピソードを訪ねて」(2007年刊)では、家康の食あたり説をきっぱりと否定しています。大御所の最後については1616年正月21日に発病、月末に本人も再起不能を自覚して形見の品々を多くの大名に分かち与え、4月はじめ病状悪化、11日以後は食事をとらず、17日神あがりせられた、と記されています。
 天ぷら死因説と鉄砲で撃たれて負傷したのがもとで死亡したとする説も紹介されています。
「長崎本・南蛮紅毛事典」は天ぷらの語源にtemperoを採用するなど、信憑性に問題がありますが、ほかの書物では得られない情報が満載されています。
「大罪の賊てんぷらにおこなわれ」
 だれが詠んだ句でしょうか。石川五右衛門が釜煮の刑に処されたのを詠んでいます。
「白魚のてんぷらメリヤスの美女」
 メリヤスは白足袋のことで、白足袋を履いた美女の足は白身魚の天ぷらのように食べたくなる、と解釈できます。



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